SS研教育環境フォーラム2024 人口減少時代の教育を支えるICT  ~シーズ、ニーズ、デザインからの実践~

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日時 2024年8月5日(月) 13:50-17:30
開催方法

富士通ソリューションスクエアS棟3階P1

(住所:東京都大田区新蒲田1-17-25)
ハイブリッド開催 集合+オンライン配信(ZOOM)

参加対象 SS研会員に限らず、どなたでも参加可能。
(懇親会への会員外ベンダーの参加はご遠慮いただきます。)
参加費 フォーラム:無料
懇親会:500円(当日会場受付にて申し受けます。)
参加申込み 開催済
その他

SS研では本フォーラム以外に以下のオープンフォーラムを開催します。
ご興味がございましたら是非ご参加ください

開催趣旨

 日本では、少子高齢化が急速に進展した結果、2008年をピークに総人口が減少に転じ、人口減少時代を迎えています。国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、2020年の総人口は1億2,615万人でしたが、将来推計では2070年には総人口が9,000万人を割り込み、高齢化率は39%に達すると予測されています。
 このような社会において、教育の重要性が一層高まる一方で、どのように効果的な教育を提供していくのかという課題が浮き彫りになっています。これらの課題に対して、ICTを活用した取り組みが進められています。
 本フォーラムでは、「人口減少時代の教育を支えるICT」をテーマに、シーズ、ニーズ、デザインの観点から教育実践に関する話題提供を行い、議論していきます。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ本ページに掲載予定】

13:40- アクセス開始(オンライン)
[司会] 久保田 真一郎 (熊本大学)
13:50-13:55
開催趣旨説明
村上 正行 (大阪大学)
13:55-14:25
講演 30分

講演1
「データ活用型学習:日々の授業や学びに用いるラーニングアナリティクス」
堀越 泉 (京都大学)プロフィール
 

教育ICT 環境の整備が進み、1人1台端末を活用した授業実践も進んでいる。ICT活用型の授業は教え方・学び方の可能性を広げるとともに、学習者や教員がどのように学び、教えたかという教育データが蓄積する。本講演では、日々の授業や学びに用いられるラーニングアナリティクスとして、データ活用型の学習支援システムなどのシーズと、先進校のデータ活用型学習の事例を紹介する。

データ活用型学習,ラーニングアナリティクス,教育データ利活用,1人1台端末,NEXT GIGA
14:25-14:55
講演 30分

講演2
「人口減少社会時代の地域教育
  -ICTを活用したT-baseのチャレンジ-」
佐藤 豊記 (北海道高等学校遠隔授業配信センター(T-base)次長)プロフィール
 

従来から「広域・分散型」とよばれる北海道での教育は、人口減少社会時代を迎えて、小規模校化が加速している。一方で学習指導要領は改訂によって生徒が学ぶ教科科目が増えると同時に、生徒の主体的な学び、個別最適化、共同的な学びなど現場が果たすべきミッションが増えている。小規模校の少ない人手で教育の保障を担保し、生徒の進路希望を実現するために北海道では札幌に遠隔授業配信センター(T-base)を設置し、24名の専任スタッフ(道立学校教員)が31校の道立高校に週250時間の授業をライブ配信している。現場の創意工夫と外部との連携によって、ICTを活用した新しい教育スタイルの確立に向けて、トライアンドエラーを繰り返しながら取り組んでいる。.

教育の質の保障, フラットな組織運営, 外部連携, メタバース, 公教育の役割,合同授業
14:55-15:10 休憩(15分)
15:10-15:40
講演 30分

講演3
「ハイブリッド型授業の設計支援
  ~ リビルド法と授業デザインツールキット ~」
杉浦 真由美 (北海道大学)プロフィール
 

コロナ禍以降、オンライン教育のメリットが活かされた形で、ハイブリッド型教育の普及が推進されている。一方、多様な分野の教員が、同期型と非同期型を効果的に組み合わせてハイブリッド型授業を設計するのは容易ではなく、設計手法の開発が課題となっていた。 本講演では、大学教員のニーズに基づき開発した授業設計手法である「リビルド法」と、ハイブリッド型授業の設計を支援する「授業デザインツールキット」について紹介する。

ハイブリッド型授業, 授業設計, 授業デザイン, ツールキット, リビルド法
プレゼン資料(PDF:1.6MB)
15:40-16:10
講演 30分

講演4-1
「神山まるごと高専の学び
  デザイン×テクノロジー×起業家精神」
鈴木 敦子 (神山まるごと高等専門学校 副校長)プロフィール
 

人口約4700人の徳島県神山町に、2023年4月私立の高専としては19年ぶりの新設校として、神山まるごと高専は開校しました。
カリキュラムは、デザイン×テクノロジー×起業家精神で組み立て、また全寮制の生で地域や社会にご協力いただきながらの学びの、開校の2年目の挑戦をお伝えします。

高専, アントレプレナー教育, 共創, 次世代教育
16:10-16:20
講演 10分

講演4-2
「ともにイノベーションを!
 神山まるごと高専と富士通がめざすこと」
濱上 隆道 (富士通株式会社)プロフィール
 

富士通は「神山まるごと高専」へ10億円を拠出しスカラーシップパートナーとなりました。投資をするだけではなく、学生との課外活動を実施してきました。その活動は、学生とともに学ぶ「Co-Learning」の場として捉え、一方通行の関係ではなく、学び合う関係を持ちながら進めてきました。本講演では、当社がパートナーとなった背景や、具体的な活動の内容、そして活動を通して生まれた変化などを紹介します。

パーパス, Co-Learning, 学生と社会人とのつながり, 人間の未来を変える新しいビジネス, イノベーション
プレゼン資料(PDF:3.5MB)
16:20-16:35 休憩(15分)
16:35-17:25
講演 50分

パネルディスカッション
「人口減少時代の教育を支えるICT
   ~シーズ、ニーズ、デザインからの実践~」
ファシリテーター:
村上 正行 (大阪大学)
パネリスト:
喜多 一 (京都大学)プロフィール
堀越 泉 (京都大学)
佐藤 豊記
   (北海道高等学校遠隔授業配信センター
   (T-base)次長)
杉浦 真由美 (北海道大学)
鈴木 敦子
   (神山まるごと高等専門学校 副校長)
濱上 隆道 (富士通株式会社)
17:25-17:30
閉会挨拶
小林 真也 (愛媛大学)
17:30-17:45 休憩、懇親会準備
17:45-19:15
懇親会(会員外ベンダーの参加はご遠慮いただきます。)
※会費制:500円
  • お飲み物とおつまみの簡易パーティです。お気軽にご参加下さい。

講演者/パネルディスカッション パネリスト

「データ活用型学習:日々の授業や学びに用いるラーニングアナリティクス」

lecturer
堀越 泉(Horikoshi Izumi)
京都大学 学術情報メディアセンター 助教
2021年上智大学にて博士号(工学)取得.2022年3月より,京都大学・学術情報メディアセンター助教. 学習ツールを横断したラーニングアナリティクスのための技術標準の実用化,リアルワールドデータに 基づくラーニングアナリティクス研究の実証,データ活用型学習の実証に従事.

「人口減少社会時代の地域教育
  -ICTを活用したT-baseのチャレンジ-」

lecturer
佐藤 豊記
北海道高等学校遠隔授業配信センター(T-base) 次長
[略歴]
平成 8年 北海道道立高等学校教諭(地歴・公民)採用
平成11年 洞爺村立北海道洞爺高等学校
平成19年 北海道江別高校学校教諭
平成27年 北海道札幌東陵高等学校教諭
令和 3年 北海道高等学校遠隔授業配信センター教諭
令和 5年 北海道高等学校遠隔授業配信センタ-次長
  • 文部科学省学校戦略DXアドバイザー(令和5年~)
  • 財務省北海道財務局財務行政アドバイザー(令和5年~)
  • 北海道高等学校教育研究会地歴公民部会事務局長(令和6年~)
  • 北海道高等学校政治・経済研究会理事(令和5年~)
  • 公民科・家庭科連携学習会主宰(令和3年~)
[研究分野、研究テーマ]
  • 小規模校における遠隔教育
  • 高等学校における教科連携
  • 金融経済教育
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 北海道公民教育学会

「ハイブリッド型授業の設計支援
  ~ リビルド法と授業デザインツールキット ~」

lecturer
杉浦 真由美(Mayumi Sugiura)
北海道大学 大学院教育推進機構 准教授
[略歴]
早稲田大学大学院修了 博士(人間科学)。札幌医科大学講師を経て現職。研究分野は教育工学・インストラクショナルデザイン・医学教育・eラーニング。
[研究分野、研究テーマ]
インストラクショナルデザインの知見に基づき、教育の効果・効率・魅力を高める手法を追求する教育工学分野の研究に取り組んでいます。主に、ハイブリッド型授業の設計手法の開発や授業設計の支援、ICTを活用した教育の効果検証などを行っています。また授業では「大学生の学び」に着目して、ピアレスポンスやフィードバック・リテラシーをキーワードとした実践研究に取り組んでいます。加えて、学外では、管理職を対象とした教育セミナー、オンラインプラットフォーム開発、コンテンツの制作などに携わっています。
[所属学会、受賞歴、著書など]
(所属学会)
  • 日本教育工学会
  • 教育システム情報学会
  • 日本医学教育学会
  • 日本インターベンショナルラジオロジー学会

(受賞)
Katsusuke Shigeta, Mayumi Sugiura(2023)Best-in-Track; Blended Teaching and Learning track, Rebuilding method : Developing the course design strategy for blended learning with an interactive toolkit, Online Learning Consortium; OLC Innovate 2023

(著書)
  • 2018年 伝わる・身につく ナースのための教える技術 メディカ出版
  • 2021年 医療者のための教える技術 オンラインと対面のハイブリッド型教育研修 メディカ出版
 

「神山まるごと高専の学び
  デザイン×テクノロジー×起業家精神」

lecturer
鈴木 敦子(Suzuki Atsuko)
神山まるごと高等専門学校 副校長
早稲田大学卒業後、起業家型リーダーの育成を通じて社会の発展に寄与するNPO法人ETIC.立ち上げに参画。 理事兼事務局長、人事会計総務、マネジメントサイクル、バックオフィス全般を担うと共に、プログラムのコーディネーターとして、 多くの起業家を支援してきました。2024年度より副校長として、神山まるごと高専参画。人間の未来を変える学校になるように、みんなでチャレンジしていきます。
[略歴]
1995年3月 早稲田大学第二文学部卒業
1993年4月 起業家支援団体ETIC.で活動開始(創業)
2000年3月 特定非営利活動法人ETIC.登記・事務局長就任
2021年8月 体制変更により同上理事退任
2024年4月 神山まるごと高専副校長就任

「ともにイノベーションを!
   神山まるごと高専と富士通がめざすこと」

lecturer
濱上 隆道(Hamagami Takamichi)
富士通株式会社 CEO室 CDXO Division シニアマネージャー
出身は兵庫県城崎町。
富士通入社後、29年間の東京で勤務。大手製造業をマーケットとしたセールス部門で活動後、2020年4月から徳島へ。 徳島支店長・支社長の3年間を経て、昨年4月~ CEO室 DX Divisionへ異動し、神山まるごと高専のコラボ活動を担務。

「人口減少時代の教育を支えるICT
   ~シーズ、ニーズ、デザインからの実践~

lecturer
喜多 一(Kita Hajime)
京都大学 国際高等教育院 教授
1959年生まれ、1987 年京都大学大学院工学研究科博士課程研究指導認定退学、工学博士、 京都大学 工学部 助手、東京工業大学 大学院 総合理工学研究科 助教授、大学評価・ 学位授与機構 教授、京都大学 学術情報メディアセンター 教授を経て 2013年より京都大学 国際高等教育院 教授、2016年9月まで同院副教育院長、2016年10月より2021年3月まで 京都大学情報環境機構 機構長を兼務。2023年4月より大学 ICT 推進協議会事務局長代行を兼務。 システム制御情報学会、計測自動制御学会、情報処理学会、社会・経済システム学会などの会員。 情報処理学会 一般情報教育委員会 委員。社会・経済システム学会 2023, 2024年度会長。 専門はシステム工学、情報教育。社会シミュレーション、一般情報教育、初学者のプログラミング教育の 研究に従事。「Pythonプログラミング学習のための教科書の作成と無料公開」で 情報処理学会 2021年度優秀教材賞を受賞。