高松正毅
| 「わかったつもり 読解力がつかない本当の原因」 西林克彦(著)光文社 |
| 2005年に出版された本を、いまさら引っ張り出してきたのには理由がある。新井紀子(2018)『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』が、子どもたちの読解力の低下を鋭く指摘したからである。
何でも「わかる」と決めてかかってはいけない。「わからない」方が正しいかもしれないからだ。問題なのは、「わからない」ことを、「ここがわからない」と明確に指摘できないことであり、「わかっていない」ことに気づかぬまま、「わかったつもり」になってしまうことである。 「わかったつもり」になってスルーしてしまっている「わからない」ことに、誰もが気づく必要がある。 |