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教育環境分科会 2021年度会合 AIで変わる教育?教育が変えるAI!

印刷用ご案内

日時 2022年1月20日(木) 9:00-12:30
開催方法 オンライン開催(ZOOM)
参加対象 SS研会員、CS研会員、IS研会員の各機関ご所属の方
参加費 無料
参加申込み 開催済
その他 本会合は、2021年度冬イベント(18日:BoF、19日:システム技術分科会合同分科会、20日:教育環境分科会、科学技術計算分科会)の一部です。

開催趣旨

 近年のAI技術の発展はめざましく、産業へのICT応用の大きな部分を占めるようになっています。
 一方、ディープフェイクなど影の面も取り沙汰されるようになり、世間的にも大きな話題となることが多くなっています。教育方面への応用は、学習塾などで先行している形ですが、昨年来のコロナ禍により期せずしてデジタル化が大きく進展した公教育での応用も期待されます。
 今回は、LAの研究分野を中心に、機械学習を用いた学習データ分析や、そのシステム化、説明可能なAIの教育分野への応用可能性などについてご講演をいただきます。さらに、今後AIが教育をどう変えていくのか、教育での利用のためにAI技術をどのように進展させていくべきなのか、などについて議論を深めていきたいと考えています。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ本ページに掲載】

9:00- 開始
[司会] 松葉 龍一 (熊本大学)
9:00-9:05
開催趣旨説明
隅谷 孝洋 (広島大学)
9:05-9:45
講演 30分
Q&A 10分
講演1
教育データの利活用による教育の未来
緒方 広明 (京都大学) プロフィール
 

GIGAスクール構想やコロナ禍の影響により、教育データの利活用の基盤整備が急速に進んでいる。このようにして収集される膨大な教育データを用いて、機械学習やラーニングアナリティクス、説明可能AIなどの先端技術を用いた教育・学習をする研究も盛んに行われるようになった。本講演では、それらの研究事例を紹介し、今後の課題について議論する。

 ラーニングアナリティクス, 教育データ利活用, スタディログ、学習支援システム
 プレゼン資料(PDF:4.3MB)
9:45-9:55 休憩(10分)
9:55-10:35
講演 30分
Q&A 10分
講演2
生体情報を用いた学習者の心的状態推定の試み
松居 辰則 (早稲田大学) プロフィール
 

ICTによる教育や学習支援に関して多くの研究・開発が行われてきている。中でも、人工知能技術を用いた教育・学習サービスも日常的になりつつある。こういったサービスの多くは知識獲得や理解支援を目的としたものである。一方、人間教師は学習者の心的状態を推定した上で教育や学習支援を行っている。講演者らはコンピュータに学習者の心的状態の推定機能を実装し新しい学習支援システムの開発を目指している。本講演では生体情報を用いた学習者の心的状態推定の試みを紹介し、今後の教育・学習支援の新しい展開の可能性を議論したい。

 心的状態の推定, 生体計測・生体情報, 教育・学習支援, Learning Analytics, 機械学習
 プレゼン資料(PDF:5.4MB)
11:10-11:15 休憩(10分)
10:45-11:25
講演 30分
Q&A 10分
講演3
現場が「使える」と感じるAIを目指して
 人の言葉で説明する説明可能AI
富士 秀 (富士通株式会社) プロフィール
 

人工知能(AI)は、未知の問いに対して「Yes/No」や「87%」という推定結果を返してきますが、実際の現場担当者や専門家にとっては、この結果がどのように導き出されたかがわからなければ安心して使うことができません。本発表では、この課題に対して私たちが取り組んできた数種類の説明可能AI、特に自然文で説明する説明可能AIの技術を紹介し、ゲノム医療への適用を一つの事例として、説明可能AIの現場適用における課題と対応についてお話しします。

 説明可能AI, 自然言語処理, 人工知能, 自然文、ゲノム
 プレゼン資料(PDF:5.5MB)
11:25-11:35 休憩(10分)
11:35-12:25
50分
パネルディスカッション
AIで変わる教育?教育が変えるAI!
ファシリテーター:
 田村 恭久 (上智大学) プロフィール
パネリスト:
 緒方 広明 (京都大学)
 松居 辰則 (早稲田大学)
 富士 秀 (富士通株式会社)
12:25-12:30
閉会挨拶
小林 真也 (愛媛大学)

講演者

教育データの利活用による教育の未来

lecturer
緒方 広明 (Ogata Hiroaki)
京都大学 学術情報メディアセンター 教授
[略歴]
平成 4年 3月 徳島大学工学部知能情報工学科 卒業
平成 6年 3月 徳島大学大学院工学研究科 博士前期課程 修了
平成 7年 3月 徳島大学大学院工学研究科 博士後期課程 退学
平成10年 5月 博士(工学)取得 (徳島大学)
平成 7年 4月 徳島大学 助手 工学部
平成11年 4月 徳島大学 講師 工学部
平成13年 3月 徳島大学 助教授 工学部
平成13年 9月 米国コロラド大学ボルダー校 客員研究員
 ~平成15年 2月まで
平成21年10月 (独) 科学技術振興機構(JST) さきがけ 兼任研究員
 ~平成24年 3月まで
平成25年10月 九州大学 教授 基幹教育院
平成29年 4月 京都大学 学術情報メディアセンター 教授
現在に至る
[研究分野、研究テーマ]
  • 教育学習支援システム
  • ラーニングアナリティクス
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • mLearn 2009 Best Paper Award
  • mLearn 2009 Best Paper Award
  • APSCE Distinguished Researcher Award (2014)
 

生体情報を用いた学習者の心的状態推定の試み

lecturer
松居 辰則 (Matsui Tatsunori)
早稲田大学 人間科学学術院 教授
[略歴]
1988年 3月 早稲田大学理工学部数学科 卒業
1990年 3月 早稲田大学大学院理工学研究科数学専攻修士課程 修了
1993年 3月 早稲田大学大学院理工学研究科数学専攻博士後期課程 退学
1994年 2月 博士(理学)早稲田大学
1992年~1995年 早稲田大学理工学部 助手
1995年~1997年 東京学芸大学教育工学センター 助手
1997年~2004年 電気通信大学大学院情報システム学研究科 助教授
2004年~2007年 早稲田大学人間科学部(現人間科学学術院) 助教授
2007年~ 早稲田大学人間科学学術院 教授
[研究分野、研究テーマ]
  • 人工知能の教育・学習への応用
  • 教育評価の数理的手法
  • Learning Analytics(心的状態の推定)
  • 感性情報科学 など
[所属学会]
  • 人工知能学会,電子情報通信学会,教育システム情報学会,日本感性工学会,学習分析学会 など
[受賞歴]
  • 教育システム情報学会論文賞,日本教育工学会論文賞,日本感性工学会技術賞,人工知能学会研究会優秀賞 など
[著書など]
  • 個別学習環境における深いインタラクションの実現を目指して, 人工知能学会誌「小特集:仮想空間を介したインタラクション」, Vol.36, No.4, pp.480-483 (2021)
  • 生体情報を用いた学習者の心的状態推定と学習支援の試み, 教育システム情報学会論文誌, Vol.36, No.2, pp.76-83 (2019)
  • マルチモーダルラーニングアナリティクス, 情報処理《特集「ラーニングアナリティクス」》, Vol.59, No.9, pp.810-814 (2018) など

現場が「使える」と感じるAIを目指して
人の言葉で説明する説明可能AI

lecturer
富士 秀 (Fuji Masaru)
北海道大学 情報基盤センター 教授
[略歴]
1987年 英国王立ロンドン大学キングズ校工学部卒。1988年 (株)富士通研究所入社。多言語機械翻訳、自然言語処理の研究に従事。2014年~2017年 情報通信研究機構(NICT)専門研究員。2018年 富士通研究所人工知能研究所主任研究員。現在、人工知能研究所発見数理PJにて説明可能AI担当プロジェクトマネージャー。博士(工学)(奈良先端大 自然言語処理学専攻)。
[研究分野、研究テーマ]
  • 説明可能AI、ゲノム分野向けAI
  • 自然言語処理、多言語機械翻訳
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 言語処理学会理事、情報処理学会、同自然言語処理研究会
  • 第4回および第7回アジア太平洋機械翻訳協会 長尾賞受賞
  • 医学のあゆみ2021『自然言語処理と説明可能なAIによる新次元サイエンス』

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AIで変わる教育?教育が変えるAI!

lecturer
田村 恭久 (Tamura Yasuhisa)
上智大学 理工学部 教授
[略歴]
1987年 上智大学大学院理工学研究科 博士前期課程修了。同年日立製作所システム開発研究所。1993年上智大学。1997年博士(工学)。専門は教育工学、教育の情報化、学習履歴分析、自己調整学習支援。学習分析学会理事長、ISO/IEC JTC 1/SC 36メンバー、ICT CONNECT21 理事・技術標準WG座長、文部科学省 教育データの利活用に関する有識者会議 委員。