SS研教育環境フォーラム2021 データ活用教育への展望

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日時 2021年9月13日(月) フォーラム 13:00-17:00
※17:45~ 有志による意見交換会を開催
開催方法 オンライン開催
参加対象 SS研会員に限らず、どなたでも参加可能。
参加費 無料
参加申込み [開催済]
その他 SS研では本フォーラム以外に以下のオープンフォーラムを開催します。
ご興味がございましたら是非ご参加ください。

開催趣旨

 

教育現場でのCOVID-19対応がはじまってから1年半が経過しました。多くの大学では完全オンラインの状況は脱して、オンラインと対面の併用になっているのではないかと思います。
今回、多くの教員/学生がオンライン授業を経験したことにより、多くの知見、多くのデータが蓄積されています。COVID-19以前より注目されている学習分析(Learning Analytics)を通して、データを活用した教育を取り入れていく大きな転機が訪れていると言えるでしょう。今回の教育環境フォーラムでは、学習データの取り扱いや分析などについて先進的な取り組みを紹介していただき、データ活用教育の今後を考える契機となればと考えています。

 

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ本ページに掲載】
※17:45~ 有志にて意見交換会を開催します。

12:45- アクセス開始
[司会] 重田 勝介(北海道大学)
13:00-13:05
開催趣旨説明
隅谷 孝洋(広島大学)
13:05-13:35
講演 30分
WG報告
「より良いサイバーセキュリティeラーニングとは?:サイバーセキュリティ・情報倫理eラーニング教育の課題解決WG報告」
上田  浩(法政大学  教授)プロフィール
 

大学等では、講義形式やeラーニングを活用した情報セキュリティ教育、研修が行われているが、その実施には様々な課題がある。サイバーセキュリティeラーニングの問題解決WGでは、より良いサイバーセキュリティ教育のためのテスト問題を作成し、「知識」の有無ではなく「態度」の習得を意識した。このテスト問題作成には、インストラクショナル・デザイン(Instructional Design: ID)の考え方を取り入れている。作成したテスト問題を格納するためのシステムとして、eラーニングリポジトリを構築した。本講演ではこれらのWGの取り組みを紹介するとともに、より良いサイバーセキュリティeラーニングについて議論のための材料を提供する。

 サイバーセキュリティ教育, eラーニング, Moodle, インストラクショナル・デザイン
 プレゼン資料(9/16掲載)(PDF:2.66MB)
13:35-13:45 休憩(10分)
13:45-14:45
講演 60分
講演
「学修成果の可視化に基づく全学的な卒業時の質保証の取組
  ディプロマ・サプリメント・システムを活用した全学的な教育改善」
佐野  睦夫(大阪工業大学  教授) プロフィール
 

「適正な成績評価基準に基づく厳正な成績評価の実施」を目的として、各授業科目のミニマム・リクワイアメント明確化や学修成果の可視化による学生の自律学修および効果的修学指導の促進など、学修成果獲得に向けた多様な教育改革の取組を促進している。さらに、この動きをさらに加速させるため、学修成果を包括的に蓄積・可視化する『ディプロマ・サプリメント・システム』を活用した様々な教育改善の取組を推進している。今回は、情報科学部の中での、いくつかの取組を紹介する。

 卒業時の質保証,学修成果の可視化,効果的修学指導,主体的学び,ディプロマ・サプリメント・システム,教育IR
 プレゼン資料(9/27掲載)(PDF:5.21MB)
14:45-14:55 休憩(10分)
14:55-15:55
講演 60分
講演
「金沢工業大学における教育デジタルトランスフォーメーション
  -多様な学生の教育と時間と空間に制約されない学び-」
山本  知仁(金沢工業大学) プロフィール

金沢工業大学では、これまで教育の質向上を目的として、様々な情報をデジタル化し業務を効率化するシステムを構築してきています。その中で現在、文部科学省の支援を受け、これらのシステムのデータを統合し、学生の学びのプロセスを明らかにして、教職員のみならずAIが各学生に合わせてアドバイスできるシステムの構築を目指しています。また、等身大の遠隔コミュニケーションシステムを用いた、ポストコロナ時代における教育の形についても検討しており、これらの話題を提供できればと思います。

 AIによる修学支援, e-シラバス, アダプティブラーニング, データサイエンス, VR
 プレゼン資料(9/16掲載)(PDF:5.81MB)
15:55-16:05 休憩(10分)
[パネルディスカッション司会] 村上 正行(大阪大学)
16:05-16:55
50分
パネルディスカッション
「データ活用教育への展望」
パネリスト:佐野  睦夫(大阪工業大学)
パネリスト:山本  知仁(金沢工業大学)
 

講演に対する質疑応答をベースにして、フォーラムのテーマに関連した様々な問題点についてディスカッションを行います。

16:55-17:00
閉会挨拶
小林  真也 (愛媛大学)
17:00-17:45 休憩、意見交換会準備(45分)
17:45-19:15
90分
※有志にて意見交換会を開催します。(意見交換会については、メディア・会員外ベンダー参加不可)
軽食や飲み物を取りながら教育環境に関する意見交換を行います。ZOOMのブレイクアウトセッションを使ってグループ分けを行い、自由に意見交換をします。お気軽にご参加ください。(軽食や飲み物は各自ご準備ください)

講演者

「より良いサイバーセキュリティeラーニングとは?:サイバーセキュリティ・情報倫理eラーニング教育の課題解決WG報告」

lecturer
上田 浩(Ueda Hiroshi)
法政大学
情報メディア教育研究センター
教授
[略歴]
2004年 豊橋技術科学大学 大学院工学研究科 博士後期課程
電子・情報工学専攻修了 博士(工学)
同年 東北大学電気通信研究所 博士研究員
2006年 群馬大学 総合情報メディアセンター 助教授/准教授
2011年 京都大学 学術情報メディアセンター 准教授
2019年 法政大学 情報メディア教育研究センター 教授
[研究分野、研究テーマ]
  • 数理モデル
  • 教育支援システム
  • 情報セキュリティ教育
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 所属学会:
    電子情報通信学会,情報処理学会,IEEE
  • 受賞歴:
    令和2年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(理解増進部門)
    2019年度情報処理学会 優秀教材賞
    日本ムードル協会 2015 ベストオープンコースウェア 佳作
    平成 22年度日本素材物性学会山崎賞
  • 著書など:
    Wiresharkパケット解析リファレンス(ソフトバンクパブリッシング, 2009)

「学修成果の可視化に基づく全学的な卒業時の質保証の取組
ディプロマ・サプリメント・システムを活用した全学的な教育改善」

lecturer
佐野 睦夫(Sano Mutsuo)
大阪工業大学
副学長
情報科学部
教授
[略歴]
1983年3月京都大学大学院工学研究科修士課程を修了。同年4月電電公社 現在のNTTに入社。ロボットビジョンやコンテンツ流通の研究開発に従事。人事業務(人材育成)にも従事。2002年4月大阪工業大学情報科学部情報メディア学科教授。2011年4月から学科長を兼任。2018年4月から学部長・研究科長を兼任。2021年4月から、副学長(梅田・枚方キャンパス研究・教育改革、産学連携担当)。現在に至る。
[研究分野、研究テーマ]
  • 情報分野,パターン認識・理解技術
  • 情報分野,生活支援型ロボット
  • ライフサイエンス分野,認知ケア
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 所属学会:
    情報処理学会,人工知能学会
    IEEE,電子情報通信学会,日本ロボット学会
  • 受賞歴:
    日本ロボット学会賞(2019)

「金沢工業大学における教育デジタルトランスフォーメーション
-多様な学生の教育と時間と空間に制約されない学び-」

lecturer
山本 知仁(Yamamoto Tomohito)
金沢工業大学
工学部 情報工学科
教授
[略歴]
2004年3月 東京工業大学大学院
総合理工学研究科知能システム科学専攻
博士後期課程修了 博士(工学)
2004年4月 金沢工業大学 工学部 情報工学科 講師
2011年4月 同准教授
2016年4月 同教授
[研究分野、研究テーマ]
  • ヒューマンコンピュータインタラクション
  • バーチャルリアリティー
  • コミュニケーション支援
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 所属学会:
    ヒューマンインタフェース学会
    計測自動制御学会
    電子情報通信学会
  • 受賞歴:
    2014年度,2018年度 ヒューマンインタフェース学会研究会賞