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教育・研究システム分科会2026年度会合 「AI for Everything -AIが拓く、知と研究の新たな可能性-」

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日時 2025年12月22日(火) 13:30-17:00
会場 場所:Fujitsu Uvance Kawasaki Tower(JR川崎タワー) 20階大会議室M202
(住所:神奈川県川崎市幸区大宮町1番地5)

ハイブリッド開催 集合+オンライン配信(ZOOM)
参加対象 SS研会員限定
参加費 無料
参加申込み 冬イベントページ の「参加申込み」よりお申込みください。
その他

本会合は、2026年度冬イベント(ポスターセッション/展示、HPC分科会2026年度会合)の一部です。
合わせてご参加の検討をお願いします。

開催趣旨

 近年、生成AIをはじめとするAI技術の急速な進展により、AIは単なる研究支援ツールを超えて、新たな知識の発見や仮説生成、データ解析、シミュレーションなど、研究プロセスそのものを変え始めている。この潮流は、「AI for Science」として注目を集めているが、その応用は自然科学の領域に限らず、人文学や社会科学、さらにはロボティクスなど実世界を対象とする研究へも広がりつつある。こうした分野横断的な広がりは、AIの役割が、特定の研究分野を支援するものから、分野を越えて知の創造そのものに関わるものへと変化しつつあることを示しており、そこには、「AI for Everything」とも言うべき新たな可能性が見え始めている。
 この変化は、研究者が「どのように問いを立て、知を生み出し、検証するのか」という研究の在り方そのものに、新たな可能性をもたらしている。同時に、それを支えるAI基盤やデータ基盤、計算環境など、大学・研究機関における研究支援の在り方についても、新たな検討が求められている。
 こうした背景を踏まえ、本年度の教育・研究システム分科会2026年度会合(冬イベント)では「AI for Everything ― AIが拓く、知と研究の新たな可能性 ―」をテーマとし、AIが知の創造と研究の在り方をどのように変えていくのか、その広がりと今後の方向性を探る。AIを活用した創薬、人文学における知識分析、フィジカルAI・ロボティクス、そしてそれらを支えるAI基盤・研究支援などを取り上げ、分野を越えて広がるAI活用の現在地を共有しながら、その先にある「AI for Everything」の可能性を見据え、これからの知と研究の在り方について議論を深めていきたい。

 

プログラム(敬称略) ※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ会合終了後に掲載予定】

11:50- 受付開始(現地) ※12:00~ ポスターセッション/展示
13:20- アクセス開始(オンライン)
 [司会]永田 正樹 (静岡大学)
13:30-13:35
開催趣旨説明
藤村 丞(福岡大学)
13:35-14:20
講演 40分
Q&A 5分
講演1
「AIとシミュレーションの融合が拓く次世代の医療・創薬
 ―「富岳」での実践から富岳NEXT時代の研究基盤へ―」
荒木 望嗣 (京都大学) プロフィール

AIによる予測・分子設計と、物理法則に基づく分子シミュレーションの融合は、創薬研究をどのように変えるのか。本講演では、タンパク質構造や薬剤結合の予測から、がんの病態・薬剤耐性の解析、医薬品候補の探索まで、具体的な研究事例を紹介する。さらに、スパコン「富岳」での実践を踏まえ、シミュレーションによるAI学習データ生成やAIエージェントによる研究プロセスの自動化、富岳NEXTを見据えた計算・データ基盤の展望を述べる。

AI創薬, 分子シミュレーション, ゲノム医療、スーパーコンピュータ、富岳NEXT
14:20-15:05
講演 40分
Q&A 5分
講演2
「RoboCupを起点とするスポーツAI:集団行動シミュレーションによるデータ生成とその応用」
秋山 英久 (長崎大学) プロフィール

近年、スポーツにおけるデータ活用とAI導入が急速に進んでいる。本講演ではRoboCupサッカーシミュレーションを軸に、スポーツ分野へのAI応用について紹介する。マルチエージェントシミュレーションによるサッカー、行動・スペース価値モデルの発展、選手の軌道予測、さらには仮想的な結果を分析する反事実評価まで、次世代のスポーツデータ分析の可能性と展望について解説する。

スポーツデータ分析,スポーツAI、RoboCup,マルチエージェントシステム、反事実評価
15:05-15:25 休憩(20分)
15:25-16:10
講演 40分
Q&A 5分

講演3
「Humanitextから考える、AIが論文を書ける時代の人文学」
田中 一孝 (桜美林大学) プロフィール

生成AIは、人文学の文献探索や読解、論文執筆をどのように変えるのか。本講演では、西洋古典研究のためのAIシステムHumanitextの開発・運用をもとに、大規模言語モデルによる西洋哲学の文献分析を紹介する。原典と注釈を結びつける仕組みや意味検索の事例を通じて、解釈の根拠をたどり、生成結果を検証する方法を考える。さらに、AIが論文を書ける時代に研究者が担う問いの設定と評価、これらを支えるデータ基盤の課題を論じる。

Humanitext、大規模言語モデル、西洋哲学、デジタル・ヒューマニティーズ、研究データ基盤
16:10-16:55
講演 40分
Q&A 5分

講演4
最先端コンピューティング×AIがもたらす材料開発の革新
溝渕 真名武 (富士通株式会社) プロフィール

最先端コンピューティングや来るべきAIの未来を見据え、材料開発領域に革新をもたらすとみられるマテリアルズ・インフォマティクスの取り組みや事例を計算科学や、データ&AIなどの側面で例示し、素材業界における活用の可能性や持続的成長、目指すべき方向性について提言する。

マテリアルズインフォマティクス、AIエージェント、因果推論、分子シミュレーション、ソブリンAI
16:55-17:00
閉会挨拶
村上 正行 (大阪大学)

講演者 / パネルディスカッション パネリスト

「AIとシミュレーションの融合が拓く次世代の医療・創薬
―「富岳」での実践から富岳NEXT時代の研究基盤へ― 」

lecturer
荒木 望嗣(Araki Mitsugu)
京都大学 大学院医学研究科 特定准教授
[略歴]
2016年 – 現在 京都大学大学院医学研究科 味覚分子構造科学講座, 食と健康科学研究講座, ビッグデータ医科学分野 特定准教授
2014年 – 2016年 理化学研究所 計算科学研究機構 研究員
2012年 – 2014年 神戸天然物化学株式会社 創薬化学部
2007年 – 2012年 神戸大学大学院医学研究科 学術推進研究員
[研究分野、研究テーマ]
  • 構造生物学・生物物理学:タンパク質の立体構造ダイナミクスと分子認識機構の解明。
  • 創薬計算科学:分子シミュレーションとAIを活用した創薬計算技術の開発。
  • 創薬・医療への応用:アカデミア創薬の展開、及び遺伝子変異に起因するがん化・薬剤耐性化のメカニズムの解明。
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 所属学会:日本生物物理学会、Biophysical Society、American Chemical Society
  • 受賞歴: HPCI利用研究課題優秀成果賞(2018年11月)など
  • 総説:「タンパク質の分子動力学シミュレーションに基づく創薬計算技術の開発とゲノム医療分野での応用研究」、SAR News No.45, Cutting Edge, p10-18, (2023年)など
  • 総説等(共著):「『富岳』で目指すシミュレーション・AI駆動型次世代医療・創薬」、『臨床研究イノベーション2.0』第3章04(2025年)など

 

「RoboCupを起点とするスポーツAI:集団行動シミュレーションによるデータ生成とその応用」

lecturer
秋山 英久(Akiyama Hidehisa)
長崎大学 総合生産科学域(情報データ科学系)准教授
[略歴]
2026年4月 – 現在 長崎大学総合生産科学域(情報データ科学系)准教授
2025年4月 – 2026年3月 岡山理科大学情報理工学部 准教授
2021年4月 – 2025年3月 岡山理科大学総合情報学部 講師
2011年4月 – 2021年3月 福岡大学工学部 助教
2008年10月 – 2011年3月 産業技術総合研究所情報技術研究部門 特別研究員
2006年4月 – 2008年9月 産業技術総合研究所情報技術研究部門 テクニカルスタッフ
[研究分野、研究テーマ]
  • マルチエージェントシステム
  • ゲーム情報学
  • スキルサイエンス
  • 計算スポーツ科学
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 人工知能学会
  • 情報処理学会
  • 日本知能情報ファジィ学会
  • RoboCupサッカーシミュレーション2Dリーグ 優勝8回

「Humanitextから考える、AIが論文を書ける時代の人文学」

lecturer
田中 一孝(Tanaka Ikko)
桜美林大学 リベラルアーツ学群 教授
[略歴]
2005年 京都大学文学部卒業
2008年 京都大学大学院文学研究科修士課程修了
2014年 京都大学博士(文学)
セントアンドリュース大学客員研究員、京都大学特定助教、 桜美林大学専任講師、同准教授を経て現職。
[研究分野、研究テーマ]
  • 西洋古代哲学史
  • 哲学・倫理教育
  • 人文情報学
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 国際プラトン学会 アジア・オーストラリア・アフリカ地域代表
  • 古代哲学研究ネットワーク幹事
  • 大学教育学会 生成AI利用のガイドラインに関する課題研究代表
  • Humanitextシリーズを名古屋大学・東京大学と共同開発・運用

 

最先端コンピューティング×AIがもたらす材料開発の革新

lecturer
溝渕 真名武(Mizobuchi Manabu)
富士通株式会社 クロスインダストリーソリューション事業本部 マネージャー
[略歴]
富士通グループに入社後、主に研究開発領域(創薬、臨床開発業務)のシステム・パッケージ開発やコンサルティング業務などを約15年にわたってけん引。 さらに、入社以来培った研究開発領域の豊富な経験をもとに材料領域のマテリアルズ・インフォマティクスのプロダクトマネージャーを担当。2023年4月よりFujitsu Uvanceに参画。 ナレッジマネジメントの大家である野中郁次郎先生から「実践知リーダー」としての薫陶を受け、環境課題解決につながる研究開発向けソリューションのあり方を考え実践を続けている。
・外資系ネットベンチャーSE:3年
・製薬(臨床開発)向け業務SE:10年
  ⇒GxPやER/ESなどの薬事規制コンサルティング
・医療向け業務SE:5年
  ⇒厚労省治験IT化研究班活動など、医療と医薬の業種横断ソリューション開発
・DXコンサルタント:4年
・プロダクトオファリング:5年
  ⇒富士通のマテリアルズインフォマティクス領域事業化を担当
  ⇒R&D領域のナレッジマネジメントを含めたトータルでのAIワークフローを提案・実装
[研究分野、研究テーマ]
  • マテリアルズインフォマティクス