加藤健太2017
| 「ゼロからの経営戦略」沼上幹(著)ミネルヴァ書房 |
| 経済理論ほどではないにしても、経営理論は必ずしも取っつきやすい領域ではない。理論は、普遍化ないし一般化するために抽象度を高めるからである。本書は、具体的な企業の経営行動を考察するうえで、経営戦略論が有用なツールであることを教えてくれる。直観的に比重は理論1対事例9といった感じ。しかも、事例として、すかいらーくやTOTOをはじめ、日高屋を展開するハイデイ日高、earth music & ecologyを手掛けるストライプインターナショナルなど、身近な企業を取り上げており、とても取っつきやすい。戦略論だけでなく、企業に興味のある学生にはぜひ手にとってもらいたい。 |