郷土文庫の紹介
新潟県立図書館に寄贈いただいた新潟県関係資料や個人の収集コレクションの中で、特に寄贈者の名前を冠した資料群です。
- 「郷土文庫データベース」は、越後佐渡デジタルライブラリーに統合しました。
資料の一覧は、各文庫名をクリックすると表示されます。 - 移行作業中のため、資料の一部がご覧いただけない場合があります。
なお、この一覧では平成の合併前の市町村名を使用しています。現在の市町村名は「新潟県における平成の市町村合併」をご覧ください。
文庫一覧
藍澤南城文庫
(書籍200点、古文書4点、版木58枚、印章123点)
【解説】江戸時代後期から明治初期にかけて刈羽郡南条村(現柏崎市)にあった私塾三餘堂関係の資料で、塾主藍澤家に長らく保管されていた。三餘堂は藍澤義塾ともいい、蒲原郡粟生津村(現燕市)にあった長善館と並ぶ新潟県の代表的な私塾であった。藍沢南城文庫は藍沢南城(1792-1860)の自筆稿本、門人録、版木(南城三餘草抄)が中心となっている。なお刊本を中心とした残りの資料は柏崎市立図書館にある。平成9年3月、柏崎市立図書館所蔵の書籍とともに、一括歴史資料として県指定文化財となった。(昭和49年7月19日藍澤誠治氏より受贈、昭和40年受領)県指定文化財の印章は平成23年12月22日藍澤弘氏より受贈した。
【利用】マイクロフィルムの館内閲覧、または「越後佐渡デジタルライブラリー」でご覧ください。原本の閲覧や複写はできません。
小川文庫
(147点)
【解説】見附市の郷土史家・小川福一郎氏(明治27年〜昭和57年、88歳)が半生かけて収集した近世〜近代俳書原本36件及び筆写収集の俳書等109件を中心とする。(昭和50年4月30日付受贈)
【利用】館内閲覧のみ
川崎文庫
(11点(11件))
【解説】川崎自省氏(経歴未詳)より委託のち寄贈された、新発田藩の藩政文書。
【利用】館内閲覧のみ
五峯文庫
(191冊(123件))
【解説】明治〜大正期の政治家、漢詩人として活躍した五峯阪口仁一郎(安政6年〜大正12年、65歳)の収集した越後各地の文人詩稿、写本及び大著『北越詩話』原稿など(昭和31年8月坂口献吉氏より受贈)
【利用】館内閲覧のみ
古俣文庫
(80点(37件))
【解説】北蒲原郡新発田町上町(現新発田市)の新津屋新兵衛・吉田敬之(号香桂)旧蔵書籍。吉田氏の詳細は未詳であるが、漢籍、将棋、算法、画人伝など近世刊行を中心に収書の幅広さが伺われる。(昭和50年4月26日付新潟市古俣佳年氏より寄贈)
【利用】館内閲覧のみ
齋藤文庫
(約500冊)
【解説】本県古書界の重鎮、北蒲原郡新発田町上町(現新発田市)の齋藤治吉氏が収集した近世往来物、和算書及び明治初期の教科書類など。(大正14年10月31日〜昭和10年6月6日付受贈)
【利用】館内閲覧のみ
春城文庫
(約100点)
【解説】早稲田大学及び日本図書館協会の創立功労者・市島謙吉(号春城、万延1年〜昭和19年、85歳)旧蔵の名士書状、収集印顆をはじめ、生家(通称角市)歴代の著作や収集品を含む一群。角市は近世中期から北蒲原郡水原村(現阿賀野市)で手広く商業を営み、当主は代々文人としての足跡を残している。この文庫のうち、春城の著作類は昭和38年早稲田大学に移され、現在は、同大学図書館「古典籍総合データベース」で検索し本文を閲覧することができる。それ以外の、父祖の著作と書簡、書画類、印章などが当館に残されている。(昭和28年1月20日付市島光子氏より受贈)
【利用】館内閲覧のみ
鈴木文庫
(189点(90件))
【解説】西蒲原郡黒埼村大野新町(現新潟市西区大野町)の鈴木庄治氏(号湖山、不識庵)の旧蔵書籍。鈴木氏の経歴は未詳であるが、近世〜近代にわたる漢詩文や歴史を中心とした収書で、希少な個人の詩文集を含む。(昭和51年2月鈴木庄治氏より受贈)
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竹山文庫
(310点)
【解説】新潟市で新潟病院、竹山病院を創設し、地域医療活動に尽力した竹山 屯(天保11年〜大正7年、79歳)・正男(明治6年〜昭和11年、62歳)父子の旧蔵書。詩文集を中心に郷土関係資料も多数含む。(昭和47年3月竹山病院より受贈)
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富山文庫
(46点(28件))
【解説】新潟市の篆刻家・富山清兵衛(号天地〜昭和9年)の収集した旧大区長・早川清作(紀欽保)の手書など。早川清作は明治期前半の県官吏で、旧新潟民政に関する自筆編著の写本を残している。(大正11年11月7日付富山清兵衛氏より受贈)
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西潟文庫
(423冊(90件))
【解説】明治期の文部事務官、法曹官、西潟訥(旧名八雲、天保9年〜大正4年、78歳)旧蔵の漢籍及び職務関係の写本類など。中蒲原郡臼井村(現新潟市南区)出身、戊辰の役後越後府に出仕、ついで佐渡民政局聴訟改革御用掛に転じたのち、文部省官員となって義務教育の普及に尽力した。さらに法務省に転じて仙台控訴院長を経て大審院判事に任じ、退官した。(大正8年7月10日付西潟早苗氏より受贈)
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根津文庫
(724冊(126件))
【解説】小学校教員で漢学者でもあった根津音七(於菟七、号雨田庵、元治1年〜大正8年、56歳)の旧蔵書籍。中魚沼郡十日町(現十日町市)出身、上京して二松学舎で漢学を学び十日町校訓導長となるが、再度上京して学び、仙台第二高等学校大学予科助教授となる。郷里の要請で再度十日町尋常高等小学校長となり、新潟尋常高等小学校長に転じた。漢学を土台に近代倫理学へも幅を広げた教育実践者の視野を知ることができる書籍群。(大正8年7月24日付根津亮太郎氏より受贈)
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旗野文庫
(488点)
【解説】北蒲原郡安田村(現阿賀野市)の名望家であった旗野餘太郎(嘉永4年〜明治27年、44歳)の旧蔵書で、近世〜近代にわたる内外の詩文集を中心とした書籍群。実弟に歴史地理学者吉田東伍(元治1年〜大正7年、55歳)、歴史研究者高橋義彦(明治3年〜昭和6年、62歳)がいる。(大正6年2月13日付旗野美乃里氏より受贈)
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