カテゴリ:2020年度

2020年度 冬イベント

印刷用ご案内

日程 2021年1月19日(火)~21日(木)
開催方法 オンライン開催(ZOOM予定)
参加対象 「全体プログラム」参照
参加費 「全体プログラム」参照
参加申込み 開催済

全体プログラム※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

    参加対象 参加費
1月19日
(火)
BoF(15:00~17:30) BoF(Birds of a feather)は異なる分野の人達との知的な交流が行える場です。
  • テーマ「withコロナ時代の研究・教育~どうしたんだ、どうすりゃいいんだ~」

5つのライトニングトーク後にトーク講演者ごとのグループに分かれてディスカッションを行います。
※ 参加したいグループの希望を(第1~3希望まで)選択してください。
SS研会員 会合:無料

※実施後に有志
でフリー懇親会
(オンライン)
の場を設けます。
飲食物は各自ご
準備ください。
1月20日
(水)
システム技術分科会 2020年度会合(9:00~12:40)
  • テーマ「DX時代の、真のデジタル化に向けて~法律面を含む諸問題の検討~」
SS研会員
CS研会員
IS研会員
会合:無料
合同分科会 2020年度会合(13:30~18:00)
  • テーマ「ニュー・ノーマルが描く世界のリデザイン」
SS研会員 会合:無料
1月21日
(木)
教育環境分科会2020年度会合 (9:30~12:00)
  • テーマ「ポストコロナの学びのデザイン」
SS研会員
CS研会員
IS研会員
会合:無料
科学技術計算分科会 2020年度会合(13:00~17:00)
  • テーマ「富岳スペシャル2.0~より深く詳しく~」
SS研会員 会合:無料

BoF 2020年度会合 BoF "Birds of a feather" withコロナ時代の研究・教育 ~どうしたんだ、どうすりゃいいんだ~

BoF : 特定のテーマに興味を持つ有志による集会

 
日時 2021年1月19日(火)15:00~
開催方法 オンライン開催(ZOOM予定)
参加対象 SS研会員機関にご所属の方
参加費 無料
※実施後に有志でフリー懇親会 (オンライン)の場を設けます。
飲食物は各自ご準備ください。
参加申込み 開催済
その他 本会合は、2020年度冬イベント(19日:BoF、20日:システム技術分科会合同分科会、21日:教育環境分科会科学技術計算分科会)の一部です。

開催趣旨

SS研の魅力の1つに、「異なる専門分野の人たちとの知的な交流が行える場」というものがあり、分科会活動,合同分科会,フォーラムなど、様々な活動をおこなっています。

その一つとして、3つの分科会(システム技術,教育環境,科学技術計算)と合同分科会が時期を合わせて行う2020年冬イベントの一環として、「ざっくばらん」に「関心をくすぐる話題」を題材に議論を行い、交流や意見交換ができるBoF(Birds of a Feather)を開催し、皆さんの知的好奇心をくすぐる、職場や分野別の学会とは異なる「場」、SS研だからこそ得られる機会を提供します。

他の機関に所属する人たち、専門分野が違う人たちとの議論や情報交換は、知識や視野を広げ、また、自分の立ち位置の確認や、今後の取り組みや方向性を考える参考になることでしょう。

テーマ:「withコロナ時代の研究・教育 ~どうしたんだ、どうすりゃいいんだ~」

コロナウイルスの流行は、研究活動、教育活動に様々な影響を及ぼしました。

これまでの当たり前が通用しなくなったり、新しい行動が求められたりしています。

皆さんも様々な取り組みをされ、上手く行った、あるいは、上手く行かなかった経験をお持ちであると思います。また、「どうすりゃいいんだ」と思い悩んでいる事柄もおありだと思います。

成功事例、失敗事例、また、悩みなどをざっくばらんに、情報交換、意見交換する場とします。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

* 従来は対面で部屋分けをしてグループディスカッションを行う運営方法でしたが、今回は、初めに5つのライトニングトークを行います。その後、ライトニングトークの講演者ごとにグループ分け、ZOOMのブレイクアウトセッション機能を使用して、グループディスカッションを行い、深い議論を行います。
* ご興味のあるテーマを第三希望まで選びエントリーをお願い申し上げます。(ご希望に添えない場合もございますので、ご了承ください)

ライトニングトーク(15:00-15:40)
lecturer
ライトニングトーク①
「COVID-19禍でのJSS3導入と運用準備+α」
藤田 直行(宇宙航空研究開発機構)

2020年3月のJSS3入札直後にCOVID-19禍となり、システム導入作業と運用準備作業が当初の予定から大きく変化しました。BCP下でのスパコン業務+α実施の中で困ったこと、意外と良かったことを思いつくままにお話しします。皆さんで経験をShareする場にしましょう!

略歴

  • 1992年 早大院機械工学専攻修了
  • 同年  科学技術庁 航空宇宙技術研究所入所
  • 2000年 米国IBM Visiting Scientist ASCI HPSS Project参加
  • 2006年 宇宙航空研究開発機構 主幹研究員
  • 2015年4月から 同 スーパーコンピュータ活用課長
 
lecturer
ライトニングトーク②
「愛媛大学におけるグループ活動を主体とした遠隔教育の実施」
遠藤 慶一(愛媛大学)

愛媛大学で2020年度に実施したグループ活動主体の遠隔教育の事例として,アイデアソンとPBL@EHIMEを紹介する。また,これまでに行ってきた遠隔教育に関するノウハウ公開・共有の取り組みについても紹介する。

略歴

  • 2003年京都大学工学部情報学科卒業.
  • 2005年京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻修士課程修了.
  • 2008年同専攻博士後期課程修了.博士(情報学).
  • 2007年愛媛大学大学院理工学研究科電子情報工学専攻助教,
  • 2012年同専攻講師,2019年同専攻准教授,現在に至る.
    教育工学,情報システム,情報ネットワークに関する研究に従事.
 
lecturer
ライトニングトーク③
「withコロナ時代の教育・研究推進にむけた香川大学の取り組みについて」
八重樫 理人 (香川大)

香川大学は,令和2年4月に大学におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進のため「DX化技術支援室」を設けた.本講演では,これらwithコロナ時代の教育・研究推進にむけた香川大学の取り組みを紹介する.

略歴

  • 香川大学創造工学部創造工学科 教授.
  • 香川大学DX化技術支援室 室長並びに,香川大学情報メディ
  • アセンター教育システム部会 部会長,学長特別補佐を兼担.
  • ソフトウェア工学,教育システム,観光支援システムに関する研究に従事.
  • 土日は香川県フットサルリーグにて,干支2週以上年下の選手たちとボールを追いかける日々.
 
lecturer
ライトニングトーク④
「小規模グループによる研究・業務遂行におけるDXとは」
高田 唯史(国立天文台)

コロナ禍において、研究機関における小規模グループによる研究や業務の遂行も大きな影響を受けている。一定数のチームメンバーがリモートワークを主体とする中、チーム内での目標や成果獲得に向けた作業に対する意思統一等に対して、何が障壁になるのか、有効な取り組みは何なのかを議論することを目標に、自分の実体験を交えてお話しすることとする。

略歴

  • 国立天文台天文データセンター准教授。
  • 京都大学理学研究科(宇宙物理学専攻)卒。理学博士。
  • 国立天文台COE研究員、日本学術振興会特別研究員、国立天文台ハワイ観測所助教等を経て現職。
  • 専門は銀河物理学、天文データベースなど。国立天文台・すばる望遠鏡のデータアーカイブシステムの開発・運用等に従事し、現在は、同望遠鏡の広視野カメラ装置が生み出す巨大な天文カタログデータを高速で分析するための新しいデータベースに関する共同開発研究に参加中。大量データに基づいた時系列解析等を用いて活動的な宇宙の進化の研究を進めている。
 
lecturer
ライトニングトーク⑤
「遠隔講義における実習・演習の事例」
森江 善之(帝京大学)

国家試験合格という出口のある医療系学部において実施した「対面講義では躊躇われる」が効果のあった実習・演習の事例を紹介する。これを元に遠隔講義になって初めて試した講義方法について話し合い共有したいと考える。

略歴

  • 2008年 九州先端科学技術研究所 特任研究員
  • 2011年 九州大学情報基盤研究開発センター 学術研究員
  • 2017年 理化学研究所計算科学研究機構 研究員
  • 2019年 帝京大学福岡医療技術学部 講師

[研究分野、研究テーマ]
大規模並列計算機通信高速化技術
通信アルゴリズム
[所属学会、受賞歴、著書など]
情報処理学会、IEEE

 
15:40-1600 休憩&グループ分け(20分)
16:00-17:30
グループディスカッション

各講演者がコーディネーターになり意見交換を行います。
最後にコーディネーターがまとめ用の画像を撮影し、翌日の合同分科会で報告します。

17:30~
フリー懇親会

※有志のみ
さらなる意見交換、もっと自由に意見交換を行いたい方は自由にご参加ください。
各自飲食の準備(アルコール含め)をお願い致します。

SS研教育環境フォーラム2020 オンライン活用で教育の未来を切り拓く -コロナ禍で変わった、学び・働く環境-

印刷用ご案内

日時 2020年9月14日(月) フォーラム 14:00-17:00
場所 オンライン開催(ZOOM ウェビナー)
参加対象 SS研会員に限らず、どなたでも参加可能
参加費 無料
参加申込み 開催済
その他 SS研では本フォーラム以外に以下のオープンフォーラムを開催します。
ご興味がございましたら是非ご参加ください。

開催趣旨

 従前より,この研究会では高等教育の情報化に関連し教育現場のハードとソフトを議論するという活動を行なってきたところです。ところが,2020 年度の「コロナ禍」は,それらの議論を全て吹き飛ばすかのような勢いで襲来し,情報ネットワークを使った「オンライン活動」で高等教育の現場を塗りつぶしてしまいました。もちろんその影響は高等教育だけではなく,初等中等教育や,一般のオフィスにも及んでいることは言うまでもありません。
 この事態は,教育情報化が加速されていると見ることもできますが,拙速に導入せざるを得なかったことによる悪影響も予想されます。いずれにせよ,今何が起こっているかを整理し,今後の教育の向上にどのように接続していけば良いのかを考えていかなければいけないでしょう。
 本フォーラムでは,高等教育現場でオンライン授業を実施した立場からと,企業でリモートワークを導入した立場から講演をいただき,まずは現状確認から今後に向けて発展的な議論が行えればと考えています。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみフォーラム翌日に掲載予定】

14:00- 開始
[司会]村上 正行 (大阪大学)
14:00-14:05
開催趣旨説明
隅谷 孝洋 (広島大学)
14:05-15:05
講演 50分
Q&A 10分
基調講演
「未来の教育へ向けて -コロナでただでコロべるか!-」
喜多 一 (京都大学) プロフィール

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の世界的なパンデミックの中で我が国の大学教育も大規模なオンライン授業での教育の維持を余儀なくされている。しかしながら、そこでは、これまでの情報通信技術の進歩と普及を支えに、単に対面授業の代替として避難的にオンライン授業が実施されているだけでなく、これまでに成しえなかった授業の改善なども生じている。本講演では京都大学でのオンライン授業の実施経験を踏まえ、そこで得られたもの、欠けていたものを考えるとともに、未来の教育として、キャンパスに縛られない大学教育の価値を考えたい。

 オンライン授業, 学習環境, 高等教育, 地域振興
 プレゼン資料(9/15版)(PDF:2.0MB)
15:05-15:20 休憩(15分)
15:20-16:55
10分/名
途中休憩あり
ライトニングトーク
「学び・働く環境で何が起こった?何が起こる?-コロナで拾った次の一手-」
発表者:
 丸山 恭司 (広島大学)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(9/14版)(PDF:1.5MB)

 甲斐 晶子 (熊本大学)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(9/14版)(PDF:2.9MB)

 立岩 礼子 (京都外国語大学)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(9/14版)(PDF:0.6MB)

 井垣 宏 (大阪工業大学)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(9/14版)(PDF:0.8MB)

 杉浦 真由美 (北海道大学)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(9/14版)(PDF:2.3MB)

 田村 恭久 (上智大学)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(9/15版)(PDF:1.7MB)

 貝塚 真樹 (株式会社インフォテクノ朝日)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(9/15版)(PDF:0.2MB)

 三原 乙恵 (株式会社富士通ラーニングメディア)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(9/15版)(PDF:1.9MB)
16:55-17:00
閉会挨拶
小林 真也 (愛媛大学)

講演者 / 発表者

未来の教育へ向けて -コロナでただでコロべるか!-

lecturer
喜多 一 (Kita Hajime)
京都大学 国際高等教育院 教授/情報環境機構 機構長
[略歴]
1959年生まれ、1987 年京都大学大学院工学研究科博士課程研究指導認定退学、工学博士、京都大学 工学部 助手、東京工業大学 大学院 総合理工学研究科 助教授、大学評価・学位授与機構 教授、京都大学 学術情報メディアセンター 教授を経て 2013年より京都大学 国際高等教育院 教授、2016年まで同院副教育院長、2016年より京都大学情報環境機構 機構長を兼務。大学 ICT 推進協議会、システム制御情報学会 理事、情報処理学会 一般情報教育委員会 委員。専門はシステム工学、情報教育。社会シミュレーション、一般情報教育、初学者のプログラミング教育の研究に従事。

大学の国際化とICT利用促進にパンデミックがもたらしたパラドキシカルな展開

lecturer

丸山 恭司 (Maruyama Yasushi)
広島大学 人間社会科学研究科 教授
[略歴]
1964年広島県呉市に生まれる。1987年に広島大学教育学部を卒業、1991年に同大学院教育学研究科博士課程後期を単位修得退学し、2000年にフロリダ州立大学にてph.Dを修得。2001年に広島大学講師に採用され、現在は教授。この間、教育学研究科長補佐(国際戦略)、同副研究科長、広島大学国際センター長、評議員、副学長(国際交流担当)、副理事(国際企画)を歴任。
 
[研究分野、研究テーマ]
  • 教育哲学、教育倫理学
  • ウィトゲンシュタイン研究
  • 専門職倫理教育
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 日所属学会:日本教育学会、教育哲学会、教育思想史学会、他
  • 業績:A Companion to Wittgenstein on Education (Springer, 2017)、『教育的関係の解釈学』(東信堂、2019)、『教員養成を担う』(渓水 社、2019)、『ポスト・コロナの学校教育』(渓水社、2020)、他
[アブストラクト]
COVID-19パンデミックは、ひとの移動・接触を止めた。大学では国際化にブレーキがかかり、対面授業は提供不可能となった。日本人学生は留学できず、外国人学生も渡日がかなわない。一方、日本ではなかなか普及しなかった遠隔授業が、対面授業の代案として一挙に広がる。これまであまり活用されてこなかったICTが教育分野で駆使され始めたのである。大学の国際化にブレーキをかけたパンデミックがICT利用を促進し、別のかたちの国際化を推し進めているという逆説的な展開について紹介する。
[キーワード]
  • パンデミック, 大学の国際化, 留学, 遠隔授業, ICT

学習者中心のオンライン授業設計 -大学における日本語科目の事例報告-

lecturer

甲斐 晶子 (Kai Akiko)
熊本大学教授システム学研究センター 特定事業研究員
熊本大学、慶應義塾大学、桜美林大学 非常勤講師
[略歴]
民間日本語教育機関に従事後、2012年筑波大学研究員、2014年神田外語大学非常勤講師(兼任)、2015年桜美林大学助教を経て、2018年より子育てパート主婦(兼現職)。2018年熊本大学大学院社会文化科学研究科教授システム学専攻博士後期課程単位取得退学。日本教育工学会学会(JSET)、教育システム情報学会(JSiSE)、日本語教育学会(NKG)会員、eLC認定 e-Learning Professional(ラーニングデザイナー、マネージャー、エキスパート、コンテンツクリエイター)。第二言語としての日本語教育におけるインストラクショナル・デザインを研究分野とし、教育実践のかたわら教育システム開発研究を行う 。
 
[アブストラクト]
大学において提供される日本語科目は日本語での講義参加を目標とした初年次必修科目、視覚芸術分野に特化した初年次アカデミックライティング科目、英語での授業のみで学位取得できるプログラム内の選択科目など多岐にわたります。学習者中心のインストラクショナル・デザイン原則を基に設計していたそれら科目のオンライン化について報告します。
[キーワード]
  • インストラクショナル・デザイン, 日本語教育, 初年次教育, 学習者中心パラダイム

「木を見て森を見ず」への挑戦 -遠隔授業で西日辞書を読む-

lecturer

立岩 礼子 (Tateiwa Reiko)
京都外国語大学 外国語学部 教授
[略歴]
博士(歴史学)。日本スペインラテンアメリカ学会会長。京都スペイン協会理事。元NHK放送ラジオ講師。メキシコ・ラスアメリカス大学国際関係学科卒業。京都外国語大学大学院外国語研究科修士課程修了。スペイン政府国費留学生としてバルセロナ自治大学留学。スペイン国立通信大学歴史学部博士課程修了。著書に『ホームステイのスペイン語』『300単語でスペインへ行こう(いずれも白水社)、El cabildo de la ciudad de Mexico y la fiesta de San Hipolito, siglos XVI y XVII. Simbolismo y poder espanol(メキシコ衆議院出版局)など。
 
[アブストラクト]
今回の遠隔授業において西日辞書を読む活動を取り入れてみた。その主たる意図は、①PCやスマホの画面から目を離して学習する時間を提供する、②通学の荷物になる紙の辞書を使わせる、③習得すべき語彙の全体量を把握することであった。遠隔授業ならでは環境下において、学習者の最大の悩みである「語彙の少なさ」を解決する糸口を探った。
[キーワード]
  • 辞書活動, 紙の辞書, 電子辞書, 語彙習得, 遠隔授業

オンライン授業におけるエンジニア教育のための多方向コミュニケーションの導入

lecturer

井垣 宏 (Igaki Hiroshi)
大阪工業大学 情報科学部 情報システム学科 准教授
[略歴]
2000年神戸大学工学部電気電子工学科卒.2002年奈良先端大情報科学研究科博士前期課程修了.2005年同大学院博士後期課程修了.同年同大学院情報科学研究科特任助手.2006年南山大学数理情報学部講師.2007年神戸大学工学部情報知能工学科特命助教.2010年東京工科大学コンピュータサイエンス学部助教.2011年大阪大学大学院情報科学研究科特任准教授.2015年大阪工業大学情報科学部准教授.博士(工学).サービス指向アーキテクチャ,ソフトウェアプロセス,ソフトウェア工学教育特にアジャイル開発やチームソフトウェア開発教育,プログラミング教育についての研究に従事.IEEE,IPSJ,IEICE,JSET各会員.
[研究分野、研究テーマ]
  • ソフトウェア工学教育
  • クラウドコンピューティング
  • チームソフトウェア開発
  • プログラミング教育
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • IEEE
  • IPSJ
  • IEICE
  • JSET
  • JSSST
[アブストラクト]
ソフトウェア工学に代表される情報系エンジニア育成では、いわゆる情報についての知識や技術だけでなく、様々なステークホルダー間のコミュニケーションの取り方についての教育が重要である。しかしながらこれまでの対面授業では教員-学生間や隣同士等の固定的な学生間コミュニケーションに留まっていた。オンライン授業の実施にあたり、学生が授業に積極的に参加できるよう学生-教員間だけでなく普段話さない学生同士や習熟度の異なる学生同士での相互レビュー等、多様なコミュニケーション形態を導入し、実施することができた。
[キーワード]
  • ソフトウェア工学教育, 多方向コミュニケーション, 相互レビュー

Moodleを主体としたオンライン授業の設計および学生の学習状況の把握

lecturer

杉浦 真由美 (Sugiura Mayumi)
北海道大学 高等教育推進機構オープンエデュケーションセンター 助教
[略歴]
早稲田大学大学院修了 博士(人間科学)。札幌医科大学講師を経て現職。研究分野は教育工学、インストラクショナルデザイン、医学・看護教育。 
[研究分野、研究テーマ]
  • 医療分野における授業・研修のデザイン
  • 自己調整学習を促す学習支援システムの開発
  • シナリオ型ビデオ教材の開発と効果の測定
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 日本教育工学会
  • 教育システム情報学会
  • 日本医学教育学会
[アブストラクト]
医学生を対象とした初年次セミナーでは、大学で学ぶために必要なスキルの習得とともに、主体的・能動的な学びの促進を目指している。そのため、前年度は反転授業を設計し、学び合い教え合うワークを取り入れて実施した。こうした中、COVID-19の感染拡大を受け、今年度の授業はすべてオンラインとなった。授業はMoodleを主体として設計しなおし、オンデマンドと同時配信を組み合わせて実施した。本講演では、オンライン授業の設計および学生の学習状況の把握を中心に報告する。
[キーワード]
  • オンライン授業, Moodle, 授業設計, 学習状況の把握, COVID-19

ダッシュボードによる学習状況把握 -オンライン授業時代の教員支援-

lecturer

田村 恭久 (Tamura Yasuhisa)
上智大学 理工学部 教授
[略歴]
1987年上智大学大学院理工学研究科前期課程修了.日立製作所システム開発研究所,上智大学理工学部助手,専任講師,助教授を経て現職.博士(工学).教育の情報化,協調学習,電子教科書,学習履歴分析の研究に従事.学習分析学会理事長, ICT Connect 21理事/技術標準WG座長.ISO/IEC JTC1/SC36/WG8 (Learning Analytics Interoperability) Co-leader.情報処理学会,電子情報通信学会,教育システム情報学会,日本教育工学会 各会員.
 
[アブストラクト]
急遽開始されたオンライン授業で、「学習者の状況が把握しづらい」という問題が顕在化した。現状では、学習者の反応、学習状況、達成度を把握するツールの導入は一般的でない。そこで、学習状況を集約・可視化するダッシュボードの利用を提案する。また、学習履歴分析 (Learning Analytics)研究などをヒントに開発され、利用可能なダッシュボード製品を紹介する。これらは、オンライン授業を実施する教員の支援手段となりえる。
[キーワード]
  • オンライン授業, 状況把握, ダッシュボード, 学習履歴分析, 教員支援

在宅勤務環境下での新入社員教育 -出社させずに一人前の社会人にするには-

lecturer

貝塚 真樹 (Kaizuka Masaki)
株式会社インフォテクノ朝日 人事部 エデュケーショナル・エバンジェリスト
[略歴]
生命保険会社にて、システム開発・企画、事務制度設計、コンプライアンス推進などに36年間従事。2019年4月から生命保険会社のシステム開発・運用を請負う会社の人事部にて人財育成に従事。また、2014年4月からFUJITSUファミリ会関東支部にて幹事(2018年から支部長)として活動中。
 
[アブストラクト]
当社では毎年20~30名程度の新入社員に対して、3か月間の集合研修を実施しているが、今年度は、出社させられない、出社させた場合も密にならない環境を作らなければいけないという状況下で、初めて在宅環境、オンライン環境での新人研修を実施した。配属後に最低限必要となるビジネススキル、ICT知識を習得させることに加えて、会社への帰属意識を持たせること、疎外感を持たせないことなどを課題に、手探り状態で進めた研修の実態をご報告する。
[キーワード]
  • 新入社員教育, 人財育成, 在宅勤務, リモートワーク, オンライン研修

オンライン研修で見えてきた、ニューノーマル時代の新入社員育成

lecturer

三原 乙恵 (Mihara Otoe)
株式会社富士通ラーニングメディア
ナレッジサービス事業本部 人材育成サービス事業部 担当部長
兼)ソリューション本部 ビジネス推進統括部 プロモーション推進部 部長
[略歴]
富士通(株) システム本部 教育事業部にて、社内SEの人材育成に従事。(株)富士通ラーニングメディアにて、主にWebアプリケーションエンジニア育成を担当。2005年大手SIer新入社員研修の運営事務局リーダー経験をきっかけに新入社員育成サービスに携わる。リーマンショックや東日本大震災など、企業の採用状況も激動の中、2012年、社内に新入社員育成専門の組織が発足し、新入社員育成サービスを強化。東北復興支援活動のために富士通の新入社員約500名を引率する業務なども経験。現在も新入社員から若年層の人材育成に担当部長として活動中。
 
[アブストラクト]
「企業内には、続々とZ世代がやってくる!」新入社員育成の大変革が急務であると考え始めた矢先に世界的なパンデミックがやってきた。企業の人材育成担当者様も我々も、オンライン研修準備のために奮闘の日々が続いた。しかし、オンライン研修が始まってみると、ポジティブな意見ばかりが集まってくる。研修終了後、「次年度もオンライン研修を有効活用したい」という声ばかり。ニューノーマル時代の新入社員育成は、アフターデジタルの世界観で捉えると次の一手が見えるはず…
[キーワード]
  • Z世代, 新入社員育成, オンライン研修, アフターデジタル, ニューノーマル

SS研ICTフォーラム2020 ビヨンドコロナ時代の〇〇

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日時 2020年9月7日(月) フォーラム 13:00-17:00
開催方法 オンライン開催
参加対象 SS研会員に限らず、どなたでも参加可能。
参加費 無料
参加申込み [開催済]
その他 SS研では本フォーラム以外に以下のオープンフォーラムを開催します。
ご興味がございましたら是非ご参加ください。

開催趣旨

2019年12月頃から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行し始め、パンデミックを引き起こしている。そしてこの感染症の流行は、世界中の人たちの生活様式を一変させる事になった。この後には我々には何が待ち受けて、この先の未来はどのような世界が待ち受けていて、私たちはどのように変化しないといけないのであろうか? 人類と感染症の関わりの歴史はとても長く、過去には「天然痘」や「ペスト」といった感染症のパンデミックを経験してきた。100年ほど前の「スペイン風邪」は、1918年3月頃から1920年まで全世界でパンデミックを起こし、当時の世界人口の三分の一以上が感染、数千万人が死亡した。この時、輸送船での集団感染、患者が病院に殺到して医療崩壊、各種産業の生産能力が落ち社会機能が麻痺、不要不急の外出を控える通達、学校や娯楽施設の閉鎖など、現在の状況と似ているところが多々見られる。だが人類はその度に感染症のパンデミックを乗り越え、そのパンデミックが去った後にはその時の時代に応じた変化を遂げてきた。 現下の情勢を見ると、教育のあり方や働き方、生活様式、ソーシャル・ディスタンシングなど、様々な方面において人類はパラダイムチェンジに直面している。この新型コロナウイルス感染症が世界を一変させた今、過去の人類が変化を遂げてパンデミックを克服したのと同様に、今を生きる我々はこの時代に応じたニューノーマル(新状態)を実践して新しい未来を築き上げていかなければいけない。新型コロナウイルスによって世界が変えられ今までの当たり前が当たり前ではなくなった今、この先どういう世界になるのか見通すのは容易ではないが既にコロナ収束後に向けた模索は様々な場面で始まっており、ICTの分野も例外ではない。 そこで、本年度のICTフォーラム2020では、先に述べた様な過去の背景や with コロナ社会、after コロナ社会を踏まえて、「ビヨンドコロナ時代の○○」をテーマとし、どういうICTの世界を作り上げて行くべきなのか、またICTをどのように活用していかなければいけないのかなど、ICTに纏わる働き方、教育、法律の観点から、ビヨンドコロナ時代について議論を行いたい。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ順次本ページに掲載予定】

13:00- アクセス開始
13:10-13:20
開催趣旨説明
藤村 丞(福岡大学)
13:20-13:55
講演 35分
講演
「ニューノーマルな社会へ
シスコが考えるビヨンドコロナ時代のプラットフォーム」
上野 温子(Ashley Ueno)(シスコシステムズ)プロフィール
 

 今、リモートワークの導入が急激に進み、コラボレーション需要はこれまでにない増加を見せています。世界中に発生している COVID-19に起因する状況のために、在宅勤務は権利として用意されているものではなく、必須のツールとなっています。長期化し、表出化してきた現在の教育環境におけるコラボレーションの課題をCisco Webexでどのように安全に実現できるか解決策もご紹介します。

 Cisco, Webex , 新しい遠隔授業, セキュリティ, ハイブリッド授業
14:00-14:35
講演 35分
講演
「対面授業とオンライン授業からみえたこと
インストラクショナルデザインから考える」
猪俣 敦夫(大阪大学 教授) プロフィール
 

 世界中の誰もが経験したことのない禍の中、新しいツールが日々登場し急速に教育スタイルが変わりつつある。1970年代に生まれた教育工学においてもその実践的な遠隔教育と呼ばれる手法は長年議論され、実に様々なツールを利用して展開されてきたにも関わらず積極的に置き換えられることはなかった。それでは何故、それほど時間をかけることなく半ば境遇によって強制されたこの教育スタイルが現代の学生たちに容易に受け入れられているのか、自身の教育経験とインストラクショナルデザインの視点から議論したい。

 教育工学,インストラクショナルデザイン,遠隔教育,テレカンファレンス,対面型授業
 プレゼン資料(9/7版)(PDF:18MB)
14:40-15:15
講演 35分
講演
「サイバーセキュリティ関連法令Q&Aハンドブックと
発信者情報開示の解説」
北條 孝佳(西村あさひ法律事務所 弁護士) プロフィール
 

 サイバーセキュリティに関連する法制度は多々存在するが、バラバラに存在し集約されていなかった。そのような中、2020年3月、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)から「サイバーセキュリティ関連法令Q&Aハンドブック」が公表されたため、これを紹介する。また、昨今誹謗中傷が社会的問題となっていることから、発信者情報開示の在り方に関して焦点が当たっている。これまで議論された内容についての問題点と解決策を提示しつつ、課題についてもお話しする。

 サイバーセキュリティ,NISC,発信者情報開示,法制度
15:15-15:35 休憩(20分)
[パネルディスカッション]司会:廣瀬 幸(東京電機大学)
15:35-16:55
80分
パネルディスカッション
「ビヨンドコロナ時代の〇〇」
モデレータ:南 弘征(北海道大学)
パネリスト:北條 孝佳
              (西村あさひ法律事務所)
パネリスト:猪俣 敦夫(大阪大学)
パネリスト:上野 温子(シスコシステムズ)

 講演に対する質疑応答をベースにして、ビヨンドコロナ時代の様々な問題点についてディスカッションを行う。

講演者

「ニューノーマルな社会へ
シスコが考えるビヨンドコロナ時代のプラットフォーム」

lecturer
上野 温子(Ashley Ueno)
シスコシステムズ(合)
コラボレーション事業部
セールススペシャリスト・プロダクトマネージャ
[略歴]
2000年4月 シスコシステムズ株式会社入社
2014年  シンガポール 在住
2017年  現在まで シスコシステムズ合同会社
      コラボレーション事業部
      セールススペシャリスト/プロダクトマネージャ
[専門分野]
  • コラボレーション製品
    (Cisco WebexおよびCollaboration製品)
 

「対面授業とオンライン授業から見えたこと
インストラクショナルデザインから考える」

lecturer
猪俣 敦夫
大阪大学 サイバーメディアセンター 教授
[略歴]
大阪大学 教授、立命館大学 客員教授。博士(情報科学), CISSP, 情報処理安全確保支援士(第008350号)。 2002年6月北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程修了、通信キャリア研究所を経て、2008年3月より奈良先端科学技術大学院大学 准教授、2016年4月より東京電機大学 教授、2019年4月より現職。情報セキュリティ本部、大学院情報科学研究科 教授、サイバーメディアセンター副センター長。一般社団法人公衆無線LAN認証管理機構 代表理事。一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター理事。奈良県警サイバーセキュリティ対策アドバイザー。近畿経済産業局関西サイバーセキュリティ・ネットワーク講師、IPAセキュリティキャンプ講師、NICT CYDER、SecHack365トレーナー他。情報セキュリティに関する若手人材育成に積極的に取り組む。

「サイバーセキュリティに関する法律
関連法令Q&Aハンドブックと発信者情報開示の解説」

lecturer
北條 孝佳
西村あさひ法律事務所 弁護士
[略歴]
危機管理、企業不祥事などの企業法務に従事。特に様々なサイバーセキュリティ事案の調査・法的措置・再発防止策に関する法的アドバイスを行っている。元警察庁技官。デジタルフォレンジックやマルウェア解析等に従事し、数多くのサイバー攻撃事案に対応。日本シーサート協議会専門委員、情報通信研究機構招聘専門員、総務省発信者情報開示の在り方に関する研究会構成員等を務める。
[所属学会、著書]
  • デジタル・フォレンジック研究会
  • サイバーセキュリティ法制学会
  • 情報ネットワーク法学会
  • 経営者のための情報セキュリティQ&A45(日本経済新聞出版社)

SS研HPCフォーラム2020 富岳スペシャル ~システムから応用~

印刷用ご案内

日時 2020年8月27日(木) フォーラム 13:00-17:30
開催方法 オンライン開催(ZOOM)
参加対象 SS研会員に限らず、どなたでも参加可能。
参加費 無料
参加申込み [開催済]
その他 SS研では本フォーラム以外に以下のオープンフォーラムを開催します。
ご興味がございましたら是非ご参加ください。

開催趣旨

 6月22日、コロナウイルス対応の自粛生活が続く中、「富岳」が9年ぶりに世界一に返り咲いたというニュースが、TV、新聞、ネットを駆け巡りました。これほどスパコンが取り上げられたことは今までなかったのではないでしょうか?また、従来のTOP500だけでなく、HPL-AI、HPCG、Graph500と、4部門を制し、他を寄せ付けずダントツの一位になりました。来年の本格稼働が楽しみです。さて、今回はこの絶妙のタイミングでHPCフォーラム2020を「富岳スペシャル ~システムから応用~」と題しオンラインウェビナーとして企画しました。まず、富岳について、理化学研究所 松岡聡氏に大いに語っていただき、また、富岳を用いたコロナウイルスの飛沫飛散シミュレーションについて、理化学研究所 坪倉誠氏にご講演をいただきます。さらに、富岳の商用システムへの展開について富士通からご報告いただき、また、7月から一足早く稼働を開始した「不老」について名古屋大の片桐孝洋氏にご講演いただきます。期待が高まる富岳を軸に今後のHPCについて、皆様とともに議論していきたいと考えます。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ順次本ページに掲載予定】

13:00- 開始
[前半司会]南 一生(理化学研究所)
13:00-13:05
開催趣旨説明
田中 輝雄(工学院大学)
13:05-14:15
講演 50分
Q&A 20分
講演
「富岳:「アプリケーション・ファースト」の共同研究開発の重要性とSociety5.0に向けた発展」
松岡 聡 (理化学研究所) プロフィール
 

 富岳は理研と富士通の共同開発により2020年4月に試験的稼働が開始され、同6月にスパコンランキングでTop500を含む四冠を史上初めて達成した。だが、富岳はランキングを目標に設計された事は一度もなく、約10年にも及ぶ日本の広範なHPCコミュニティが参加した検討開始から設置完了に至るまで、常に「アプリケーション・ファースト」のコデザインが遂行されていた。つまり、今回のランキングの成果はその結果であり、今後のSociety5.0での中心的な役割が期待され、特に今回のCOVID19の対策アプリケーション群でその力を発揮しつつある。

 富岳, Society5.0, アプリケーション・ファースト, COVID19, コデザイン
 プレゼン資料(9/10版)(PDF:13MB)
14:15-15:15
講演 40分
Q&A 20分
講演
「富岳を用いた室内環境におけるウイルス飛沫・エアロゾル感染の予測とその対策提案」
坪倉 誠(神戸大学/理化学研究所) プロフィール

 ウイルス感染の内、くしゃみ、せき、発話等で発生する飛沫による感染は、飛沫の飛散経路が感染者と非感染者の間の空気の流れや湿度、温度等に大きく依存する.また新型コロナウイルスについては,通常の飛沫感染に加えて飛沫が空気中で微小化したエアロゾルでの感染の可能性も示唆されている.微小飛沫であるエアロゾルはより長時間空気中を漂うことから、飛沫感染リスクの評価と感染予防対策の提言のためには、飛沫の飛散経路を正しく予測し、周囲流れの影響が感染にどのような影響を与えるのかを正しく推定する必要がある。本課題では、通勤列車内、オフィス、教室、病室といった室内環境において、新型コロナウイルスの特性を考慮した飛沫の飛散シミュレーションを行い、様々な条件下での感染リスク評価を行った上で、空調、換気、パーティション等を活用した感染リスク低減対策の提案を行う。ここでは,理研が開発し富岳に実装を進めている超大規模熱流体解析ソフトCUBEを主に用いて、既存の飛沫計算では難しかった,高精度かつ大規模な系でのシミュレーションを行う。

 流体工学,CFD,数値流体力学,応用空気力学,自動車空力
掲載なし
15:15-15:25 休憩(10分)
[後半司会]深沢 圭一郎(京都大学)
15:25-16:25
講演 40分
Q&A 20分
講演
「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX1000/FX700」
清水 俊幸(富士通株式会社)

 当社はスーパーコンピュータ「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC」シリーズにおいて「PRIMEHPC FX1000」および「PRIMEHPC FX700」の2機種をグローバルに販売開始している。両製品とも理化学研究所様と共同開発を行ったスーパーコンピュータ「富岳」の技術を活用した製品であり、そのテクノロジを一般に広く販売を進めていくものである。本講演では、PRIMEHPC FX1000およびPRIMEHPC FX700でご提供するハードウェア、ソフトウェアスタック、アプリケーション開発環境を概観し、富士通のHPC分野への取り組みを紹介する。

 「富岳」, A64FX, PRIMEHPC FX1000, PRIMEHPC FX700
 プレゼン資料(9/9版)(PDF:2.0MB)
16:25-17:25
講演 40分
Q&A 20分
講演
「数値計算とAIを融合するスーパーコンピュータ「不老」」
片桐 孝洋(名古屋大学) プロフィール
 

 スーパーコンピュータ「不老」は、共同利用・共同研究拠点である名古屋大学情報基盤センターに設置された、スーパーコンピュータ「富岳」型ノードを持つTypeⅠサブシステム(Fujitsu PRIMEHPC FX1000)、Tesla V100を884基有すTypeⅡサブシステム(Fujitsu PRIMERGY CX2570 M5)、48TBの大規模共有メモリを有すTypeⅢサブシステム(HPE Superdome Flex)、および、クラウドシステム(HPE ProLiant DL560)からなる複合システムです。また、実効容量30PBのホットストレージに加えて、最大10PBの光ディスクからなるコールドストレージを有しており、従来の大規模数値シミュレーションに加えて、AIなどのデータサイエンス処理との融合を目指して設計されました。本講演では、システム概要に加えて新分野の利用例について紹介します。

 ARM A64FX,NVIDIA Tesla V100, HPE Superdome flex, コールドストレージ, スーパーコンピュータ「不老」, 数値計算・AI融合スパコン
 プレゼン資料(8/31版)(PDF:8.2MB)
17:25-17:30
閉会挨拶
南里 剛志 (九州大学)

講演者

「富岳:「アプリケーション・ファースト」の
共同研究開発の重要性とSociety5.0に向けた発展」

lecturer
松岡 聡
国立研究開発法人理化学研究所 計算科学研究センター センター長
[略歴]
東京大学理学系研究科情報科学専攻、博士(理学、1993年)。2001年より東京工業大学・学術国際情報センター教授。2017年産総研・東工大RWBC-OILラボ長。2018年より現職。東京工業大学・情報理工学院特任教授(兼職)。 専門は高性能計算機システム。スーパコンピュータTSUBAMEシリーズの研究開発に携わり、省電力を含む数々の指標で世界のトップランクを獲得すると共に、超並列計算機の並列アルゴリズムやプログラミング、耐故障性、省電力化、ビッグデータやAIとの融合などの基礎研究に携わる。米国計算機学会ACM フェロー(2009年)、ACM Gordon Bell賞(2011年)、文部科学大臣表彰(2013年)などを経て、2014年、スーパコンピュータ分野の最高峰賞であるIEEE Sidney Fernbach賞を日本人としては初めて受賞。2018年、ACMが主催するHPDC国際学会のキャリア賞を受賞。2020年には富士通と共同開発した「富岳」がスーパーコンピュータの性能ランキングであるTOP500、HPCG、HPL-AI、Graph500 において世界初の四冠達成。未来社会「Society 5.0」の実現を目標とした国家プロジェクトの責任者として新型コロナ対策研究の富岳利用にも積極的に取り組んでいる。

「富岳を用いた室内環境におけるウイルス飛沫・エアロゾル感染の予測とその対策提案」

lecturer
坪倉 誠
神戸大学大学院システム情報学研究科 教授
[略歴]
1997年3月 東京大学大学院工学研究科機械工学専攻博士課程修了
1997年4月 日本学術振興会特別研究員(東京大学、インペリアルカレッジロンドン)
1999年4月 東京工業大学大学院総合理工学研究科講師
2003年4月 電気通信大学 助教授
2007年10月 北海道大学大学院工学研究科 准教授
2012年6月 理化学研究所計算科学研究機構 チームリーダー 兼務
2015年4月 神戸大学大学院システム情報学研究科 教授
2018年4月 理化学研究所計算科学研究センター チームリーダー(神戸大とのクロスアポイントメント)
現在に至る
[研究分野、研究テーマ]
  • 流体工学
  • 流体シミュレーション
  • 車両空力
[所属学会、受賞歴、著書など]
(所属学会)
日本機械学会(フェロー), 日本流体力学会(フェロー), 自動車技術会(フェローエンジニア), 日本計算工学会, 米国物理学会(American Physical Society), 米自動車学会(SAE International)
(受賞)
2012年5月:公益社団法人自動車技術会 2011年春季大会講演会優秀講演発表賞
2014年8月:公益社団法人自動車技術会 2013年度技術部門貢献賞
2016年12月:一般社団法人日本流体力学会 フェロー会員認定
2017年5月:公益社団法人自動車技術会 創立70周年記念貢献表彰
2017年10月:一般社団法人日本機械学会流体工学部門 フロンティア表彰
2017年11月:一般社団法人日本機械学会 創立120周年記念功労者表彰
2018年9月: 日本バイオメカニクス学会「JSB学会賞」
2019年1月:一般社団法人日本機械学会 フェロー会員認定
2019年5月: 一般社団法人日本計算工学会 川井メダル受賞
2019年6月: 公益社団法人自動車技術会 フェロー会員認定
(著書)
コンピュータによる流体力学

「数値計算とAIを融合するスーパーコンピュータ「不老」」

lecturer
片桐 孝洋
名古屋大学 情報基盤センター 教授
[略歴]
2002年 6月 電気通信大学 大学院情報システム学研究科 助手
2005年 3月 米国カリフォルニア大学バークレー校 訪問学者
2007年 4月 東京大学情報基盤センター スーパーコンピューティング研究部門 特任准教授
2011年12月 同上 准教授
2016年 4月-現在 名古屋大学 情報基盤センター 教授
(兼務)名古屋大学 情報学部 コンピュータサイエンス学科 教授
(兼務)名古屋大学 大学院情報学研究科 情報システム学専攻 教授
[研究分野、研究テーマ]
  • ソフトウェア自動チューニング
  • 超並列アルゴリズム、大規模固有値問題
  • コ・デザイン
  • 並列プログラミング教育
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 情報処理学会、日本応用数理学会、日本計算工学会
  • 米国応用数理学会(SIAM)、IEEE-CS、ACM
  • 2002年度 情報処理学会 山下記念研究賞、2011年度 文部科学大臣表彰 若手科学者賞 受賞
  • 2013年「スパコンプログラミング入門 ー並列処理とMPIの学習ー」
  • 2015年「並列プログラミング入門: サンプルプログラムで学ぶOpenMPとOpenACC」(東京大学出版会)ほか多数

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