カテゴリ:2025年度

教育・研究システムフォーラム2025 「大学DXの未来地図 ~教育・研究・運営はどう変わる?~」

印刷用ご案内

日時 2025年8月7日(木) 13:00-17:10
会場 場所:富士通ソリューションスクエアS棟3階P1
(住所:東京都大田区新蒲田1-17-25)

ハイブリッド開催 集合+オンライン配信(ZOOM)
参加対象 SS研会員に限らず、どなたでも参加可能。
(懇親会への会員外ベンダーの参加はご遠慮いただきます。)
参加費 フォーラム:無料
懇親会:500円(当日受付にて申し受けます。)
参加申込み  [開催済]
その他 SS研では本フォーラム以外に以下のオープンフォーラムを開催します。
ご興味がございましたら是非ご参加ください。

開催趣旨

 現在、大学はかつてない変革の波に直面している。学生数の減少や学びの多様化、国際競争の激化、厳しさを増す財政状況、そして新しい働き方への対応など、多岐にわたる課題が同時に押し寄せている。こうした中、デジタル技術を活用して大学の構造そのものを変革する「大学DX」が、すべての大学にとって喫緊のテーマとなりつつある。 近年では、学生の行動ログや学修履歴を活用した個別最適化された学習支援システムの導入や、生成AI による授業設計・履修相談の支援、さらには事務業務の効率化や教職員のワークフロー自動化などの動きが進んでおり、オンライン授業の質保証のためのデータ分析、入退管理や環境制御といったスマートキャンパス化、研究活動の支援基盤整備など、教育・研究・運営のあらゆる領域にわたる多彩なDX の取り組みが見られるようになってきた。 しかしその一方で、「どこから着手すべきか分からない」「全学的な合意形成が難しい」「人材や専門知識が不足している」「セキュリティや倫理面での不安がある」といった現場の声も多く聞かれる。理想と現実のギャップをいかに埋め、大学としての戦略的なDX をいかに描いていくのかという課題に、多くの大学関係者が直面している。 こうした状況を踏まえ、本年度の教育・研究システムフォーラム2025 では、大学DX をより高度かつ円滑に進めていくための道筋を探るべく、「大学DX の未来地図 ~教育・研究・運営はどう変わる?~」をテーマとし、先進事例や実践的な知見、現場の課題意識を共有し、これからの大学におけるDX のあり方と、その進化が切り開く可能性について議論を行いたい。

プログラム(敬称略) ※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみフォーラム終了後に掲載予定】

12:30- 受付開始(現地)
12:50- アクセス開始(オンライン)
 [司会]田邊 俊治 (国立情報学研究所)
13:00-13:05
開催趣旨説明
藤村 丞(福岡大学)
13:05-13:55
講演 50分

講演1
「大阪大学のDX
  ~仲間をシアワセにするDXとは?~」
鎗水 徹 (大阪大学) プロフィール

大阪大学では教育・研究・経営のDXを進めています。在学生・教職員だけでなく阪大コミュニティに関わった全ての方々の人生に寄り添ったサービスを提供する基盤(OUID・OU人財データプラットフォーム)を構築し、その成果をご紹介します。また「ヒトがいない」、「カネがない」、「戦略がわからない」、「組織の動かし方がわからない」というDX推進上の課題に対し、どのように克服していったかについてもご紹介します。

デジタル・トランスフォーメーション(DX), 大学教育, ID統合, IT戦略
13:55-14:05 休憩(10分)
14:05-14:55
講演 50分

講演2
「アカデミアの研究を支える認証基盤」
佐藤 周行 (国立情報学研究所) プロフィール

大学をはじめとするアカデミアでは、卒業証明、在学証明をはじめとする各種証明業務が社会的なミッションとされている。そのために、組織の内部の人間のアイデンティティを管理するための認証基盤の整備が進められてきた。その整備が一段落すると、アカデミアの研究の本質である研究のためのアイデンティティ管理がその次の課題として解決を求められるようになった。本講演では、組織を越えたアイデンティティ連携の典型例として組織間共同研究のアイデンティティ管理とそのセキュアな運用のためのポリシー管理について、NIIで企画配備されている計画について述べる。

アイデンティティ連携, 組織内アイデンティティ管理,共同研究, 認証強度
プレゼン資料(PDF:3.9MB)
14:55-15:05 休憩(10分)

15:05-15:55

講演 50分

講演3
「真のDXに取り組むための土台作り
 全社DXプロジェクト「フジトラ」の実践知と現在地とは」
朝倉 陽助 (富士通株式会社) プロフィール

富士通では、2020年より全社DXプロジェクト「フジトラ」を開始し、経営と現場が一体となり「全員参加型」でプロジェクトを推進。旧態依然とした大企業カルチャーから脱却し、パーパスドリブン&データドリブン経営の実現にむけ、様々な角度から富士通を変革。また、デジタルをありたい姿に辿り着くための手段と捉え、デジタルを使いこなすための土台作りからアプローチ。その変革の現在地と実践知を、各種取り組みを通してご紹介します。

社内DX,カルチャー変革,デザイン思考,パーパス経営,データドリブン経営
プレゼン資料(PDF:7.2MB)
15:55-16:05 休憩(10分)
16:05-17:05
講演 60分

パネルディスカッション
「大学DXの未来地図 ~教育・研究・運営はどう変わる?~」
ファシリテーター:
  木戸 善之 (岡山理科大学)
パネリスト:
  鎗水 徹 (大阪大学)
  佐藤 周行 (国立情報学研究所)
  朝倉 陽助 (富士通株式会社)
17:05-17:10
閉会挨拶
永田 正樹 (静岡大学)
17:10-17:30 休憩、懇親会準備、会場移動
17:30-19:00
懇親会(会員外ベンダーの参加はご遠慮いただきます。)
※会費制:500円
  • お飲み物とおつまみの簡易パーティです。お気軽にご参加下さい。

講演者 / パネルディスカッション パネリスト

大阪大学のDX
 ~仲間をシアワセにするDXとは?~

lecturer
鎗水 徹(Yarimizu Toru)
大阪大学 OUDX推進室 副室長・教授
大阪大学 D3センター DX研究部門長・教授
大阪大学 大学院情報科学研究科 教授
[略歴]
大阪大学のDX(デジタル・トランスフォーメーション)推進リーダーとして、大学全体の教育・研究・経営のDXに従事。 新日本製鐵(現 日本製鉄)入社後、30年超のITベンダー・ユーザ企業両方での実務経験を踏まえた「経営とIT」戦略の理論研究と実践に取り組んでいる。
[研究分野、研究テーマ]
  • 経営情報学
  • デジタル・トランスフォーメーション
  • 経営戦略
  • IT戦略
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 経営情報学会 理事
  • 情報処理学会
  • 日本経営学会
  • 組織学会
  • 教育システム情報学会

 

「アカデミアの研究を支える認証基盤」

lecturer

佐藤 周行(Sato Hiroyuki)
国立情報学研究所
トラスト・デジタルID基盤研究開発センター センター長
[略歴]
1985年東大卒1990年同大学院修了理博。1990年九州大学講師、助教授、1989年東大助教授を経て2024年国立情報学研究所教授 トラスト・デジタルID基盤研究開発センター長。インターネットトラスト工学を専門とする。日本のアカデミアにおけるアイデンティティ連携「学認」を代表する。2009年文部科学省大臣表彰

「真のDXに取り組むための土台作り
 全社DXプロジェクト「フジトラ」の実践知と現在地とは」

lecturer
朝倉 陽助(Asakura Yosuke)
富士通株式会社 CEO室 DX Division マネージャー
[略歴]
2012年に富士通入社。自治体担当営業として、複数の大規模SIプロジェクトに従事。2021年より全社DXプロジェクト「フジトラ」に参画し、DX Desingerとして、社内変革をリード。現在は、「フジトラ」で培った実践知をもとに、お客様のカルチャー変革やDX実践を支援。