カテゴリ:2020年度

SS研 座談会 「オブジェクトストレージ座談会」

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日時 2021年3月23日(火) 9:00-12:00
開催方法 オンライン開催(ZOOM)
参加対象 SS研会員の各機関ご所属の方
参加人員 先着30名(予定)
参加費 無料
参加申込み 開催済

開催について

SS研では2021年度に「研究開発活動におけるオブジェクトストレージの活用」をテーマとする新規WGの立ち上げを予定しております。

今回、このテーマについて最新の技術内容・動向等の情報収集および意見交換を行うことを目的に本座談会を企画しました。前半はベンダー各社から様々な話題提供をいただき、後半は参加者の皆様全員で、本テーマについて現状や課題意識等、討論、意見交換を行っていただきます。

このテーマに関心・興味をお持ちの方、あるいは、意見を持って積極的に発言いただける方、大歓迎です。ぜひ、この機会に当イベントへご参加ください。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

9:00- 開始
[司会]堤 純平(富士通)
9:00-9:05
開会挨拶
SS研幹事 黒川 原佳 (理化学研究所)
9:05-10:20
15分/名
ライトニングトーク
 
発表者:
 荒木 純隆 (富士通株式会社)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(3/23版)(PDF:0.7MB)

 櫻田 武嗣 (アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(3/23版)(PDF:4.0MB)

 近藤 和彦 (グーグル・クラウド・ジャパン合同会社)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(3/23版)(PDF:2.1MB)

 中田 寿穂 (日本マイクロソフト株式会社)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(3/23版)(PDF:1.6MB)

 田村 雅寿 (株式会社富士通研究所)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(3/23版)(PDF:2.1MB)
10:20-10:35 休憩(15分)
10:35-11:55
80分
意見交換
 
コーディネーター:
 黒川 原佳 (理化学研究所)プロフィール

※会合参加者全員でディスカッション
11:55-12:00
閉会挨拶
SS研副会長 高木 亮治 (宇宙航空研究開発機構)

講演者 / コーディネーター

次世代大規模ストレージの要件 -データ活用促進の視点で-

lecturer

荒木 純隆 (Araki Sumitaka)
富士通株式会社
インフラストラクチャシステム事業本部 データシステム事業部 SDSソリューション部 エキスパート
[略歴]
1984年、富士通株式会社へ入社。ストレージ製品をベースにお客様に対しデータマネジメントや事業継続などの提案を実施。現在は、大規模データの蓄積と流通およびマネタイズの仕組み作りのため、「次世代データ蓄積・連携協議会」、「デジタルアーカイブ推進コンソーシアム」で活動。また、2020年度よりデジタルアーカイブ学会の評議員を務める。
 
[アブストラクト]
データが次世代のオイルと言われて久しいが、国内のデータ蓄積、流通、活用に関し課題を感じる産業界として、産業競争力懇談会では2019年度に「データ連携を支える次世代データ蓄積基盤」というプロジェクト活動を実施。その中で、次世代記録技術やユーザ団体の課題に関する調査を実施し、その成果をまとめた。その後、これらを実現するため「次世代データ蓄積・連携協議会」を設け継続活動している成果を紹介する。
[キーワード]
  • オブジェクトストレージ, ハイブリッドIT, マルチクラウド, データ保全, 長期保存

基盤を支えるAmazon S3 -継続して進化するオブジェクトストレージ-

lecturer

櫻田 武嗣 (Sakurada Takeshi)
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
パブリックセクター シニアソリューションアーキテクト
[略歴]
郵政省(総務省)通信総合研究所にて広帯域ネットワークに関わる研究、2003年からは国立大学の計算機センターにてキャンパスITに関わる広範囲な研究に従事。国立大学の1/5が利用する遠隔講義システムをはじめ、大学に関わるITシステムの立案から運用まで幅広く経験。2018年からはアマゾン ウェブ サービス ジャパンでソリューションアーキテクトとしてこれまでの経験を生かし、システム設計支援にとどまらず、高等教育機関や研究所等向けにクラウドコンピューティング活用のための啓蒙活動や講義・講演を行っている。(博士工学)

[アブストラクト]
オブジェクトストレージであるAmazon S3は、2006年からサービスの提供を開始しており、お客様の声を聞きながら様々な機能拡張を続けています。標準でデータは物理的に離れた3ケ所以上のデータセンタ群にまたがった複数のデバイスに保存されるなど、耐久性を高めた設計となっています。またAmazon S3はデータを整理、アクセス制御を細かく行うための機能など様々な機能を追加し続けており、ビジネスや組織における規則やコンプライアンスの要件を満たしやすく設計されているため、多くのシステムで利用されています。講演ではこれらの点の説明の他、データレイクとしての利用など、様々なサービスとの連携についても触れます。
[キーワード]
  • Amazon S3, オブジェクトストレージ, データレイク, 耐久性, サービス連携

Google Cloud におけるオブジェクト ストレージの活用例とポイント

lecturer

近藤 和彦 (Kondo Kazuhiko)
グーグル・クラウド・合同会社
カスタマーエンジニア - グローバル パブリック セクター
[略歴]
国内システム インテグレーターやグローバルなパブリック クラウド ベンダーにおいて、コンサルタント、エバンジェリスト、プロダクトマーケティング、クラウド ソリューション アーキテクト等、様々なロールを通じてお客様のアプリケーション構築の技術支援に携わる。2020 年にグーグル・クラウド・ジャパン合同会社に入社、現在はパブリック セクター担当のカスタマーエンジニアとして、お客様のデジタルトランスフォーメーションの戦略策定やクラウド ソリューション構築の技術支援を行っている。
 
[アブストラクト]
Google Cloud Storage は Google Cloud が提供するマネージド オブジェクト ストレージで、データレイクなど様々な用途で活用されています。このセッションではこの Google Cloud Storage の概要と特長を解説するとともに、具体的なお客様の活用例を解説します。
[キーワード]
  • ストレージ, クラウド, Google, データプラットフォーム, データレイク

Object storage on Microsoft Azure

lecturer

中田 寿穂 (Nakata Hisaho)
日本マイクロソフト株式会社
パブリックセクター事業本部 クラウドアーキテクト
[略歴]
大学教員、複数のIT企業を経て2015年に日本マイクロソフトに入社。
日本マイクロソフトでは、クラウドアーキテクトとしてクラウドサービス設計から導入支援などを担当。
専門:High Performance Computing, Id Managemet, Federation, Trust Framework, Machine Learning
 
[アブストラクト]
Microsoft Azure では、Core Azure Storage Service として、Azure BLOB, Azure Files, Azure Queue, Azure Table, Azure Disk を提供しています。本講演では、Azure Storage の特徴とオブジェクトストレージとして提供される、Azure BLOB, Azure Data Lake についてご紹介いたします。
[キーワード]
  • Microsoft Azure, Azure BLOB Storage, Azure Data Lake Storage, Synapse Analytics

大量データ利活用に向けたデータ管理 -テープ活用によるコスト最適化-

lecturer

田村 雅寿 (Tamura Masahisa)
株式会社富士通研究所
プラットフォーム革新PJ プロジェクトマネージャー
[略歴]
1999年に富士通研究所へ入社。複数のサーバをネットワークで接続してデータを蓄積・管理する分散ストレージシステムの研究開発に従事。現在は、大量データの利活用に向けたシステムアーキテクチャやデータ管理技術の研究開発を進めている。
 
[アブストラクト]
近年、様々な現場で発生する大量データを蓄積して利活用することで、ビジネスの革新や新たなイノベーションの創出を行う動きが本格化してきている。大量データを効率的に蓄積・利活用するためには、目的に合わせたデータ管理が重要となってくる。今回、代表的なオブジェクトストレージであるCephにおけるデータ利活用に向けた取り組みと、大容量・低コストなテープストレージを組み合わせた階層化ストレージによるデータ管理技術を紹介する。
[キーワード]
  • オブジェクトストレージ, Ceph, テープストレージ, 階層化ストレージ, データ利活用

「オブジェクトストレージ座談会」

lecturer

黒川 原佳 (Kurokawa Motoyoshi)
国立研究開発法人理化学研究所 情報システム本部 部長
[略歴]
2004年 理化学研究所採用。スーパーコンピュータの開発・設計・運用に従事。2006年からスーパーコンピュータ「京」の開発および立ち上げ、運用に従事。2018年から研究所のICT(Information Communication Technology)関連の推進戦略の立案、ICT基盤およびそのセキュリティ対策の運営などを含めた情報環境全体のマネジメントに従事。その間、技師、専任技師、ユニットリーダー、情報システム部次長を経て、2018年4月から現職。

科学技術計算分科会 2020年度会合 富岳スペシャル2.0~より深く詳しく~

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日時 2021年1月21日(木) 分科会 13:00-17:00
開催方法 オンライン開催(ZOOM予定)
参加対象 SS研会員機関にご所属の方
参加費 無料
参加申込み 開催済
その他 本会合は、2020年度冬イベント(19日:BoF、20日:システム技術分科会合同分科会、21日:教育環境分科会、科学技術計算分科会)の一部です。

開催趣旨

2020年8月のHPCフォーラムで行った富岳特集は、ICS20での富岳の世界一奪還およびコロナウイルス禍対応などの富岳に関する多くの情報発信により、300名を超える参加となった。ただ、まだ富岳について知りたいとのニーズは高く、まだ語りつくせていない富岳およびその富岳の適応先について、大いに発信していく必要がある。2021年4月からの本格稼働に向けて、「富岳スペシャル2.0 ~より深く詳しく~」と題し、SS研会員の方々に、富岳のさらなる魅力を発信していきたいと考える。形態は、いまの社会情勢に鑑み、HPCフォーラムに引き続き、今回もオンラインウェビナーとして開催とします。多くのSS研会員の方々にご参加いただくことを願います。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ開催後に順次掲載予定】

Session1 [前半司会]南里 豪志(九州大学)
13:00-13:05
開催趣旨説明
田中 輝雄 (工学院大学)
13:05-13:55
講演 40分
Q&A 10分
講演
「スーパーコンピュータ「富岳」が拓く創薬・医療の未来」
奥野 恭史 (京都大学)プロフィール
 

現在も、国内外において、ワクチンや医薬品など新型コロナウイルスの治療法の開発が日夜進められている。我々もその一端を担うべく、今年4月よりスーパーコンピュータ「富岳」を武器に、新型コロナウイルスの治療薬の探索を行ってきた。本講演では、「富岳」による新型コロナウイルスの治療薬探索に関する我々の研究事例の紹介を中心に、「富岳」がもたらす創薬・医療の未来について語る。

 スーパーコンピュータ,分子動力学計算,人工知能,創薬
 プレゼン資料(PDF:7.2MB)
13:55-14:45
講演 40分
Q&A 10分
講演
「スーパーコンピュータ「富岳」の開発経緯」
石川 裕 (理化学研究所) プロフィール
 

スーパーコンピュータ「富岳」は、我が国が重点的に取り組むべき社会的・科学的課題(重点課題)を解決するためのインフラとして2014年から開発が開始された。高いアプリケーション性能(京の100倍)、省電力、使いやすさを目標に、アプリケーション開発者と計算機開発者の間でコデザイン(協調設計)を進めた。本講演では富岳システム開発を振り返り、コデザインがどうであったかをプロジェクトリーダーの視点で振り返ってみたい。

 富岳,協調設計 (コデザイン),A64FX,Tofu,フラッグシップ2020
 プレゼン資料(PDF:2.0MB)
14:45-15:05 休憩(20分)
Session2 [後半司会]深沢 圭一郎(京都大学)
15:05-15:55
講演 40分
Q&A 10分
講演
「スーパーコンピュータ「富岳」を支えるコンパイラの技術」
千葉 修一(富士通株式会社) プロフィール
 

理化学研究所と富士通株式会社が共同で開発しているスーパーコンピュータ「富岳」は、スーパーコンピュータを評価するランキングであるTOP500、HPCG、HPL-AI、Graph500にて2期連続世界第1位を獲得した。本発表では、「富岳」を支えるソフトウェア技術としてコンパイラ技術を紹介するとともに、これまでの開発を振り返り、現況と今後の戦略について紹介する。

 富岳, スーパーコンピュータ, HPC, コンパイラ, 最適化
 プレゼン資料(PDF:3.9MB)
15:55-16:45
講演 40分
Q&A 10分
講演
「第3世代JAXAスパコンが目指すもの"TOKI"導入の目的と初期性能評価」
藤田 直行
(宇宙航空研究開発機構) プロフィール
 

2020年12月1日にJSS3(Jaxa Supercomputer System generation 3)/TOKIが稼働を開始した。その中核をなすHPCシステム"TOKI-SORA"は5,760ノードのPRIMEHPC FX1000であり、朱鷺、時空、解き、TOkyo-ibaraKIと複数の思いを込め命名した。汎用システム"TOKI-RURI"はJSS初のGPGPUノードやDCPMMによる大容量主記憶メモリノードを備え、ファイルシステムTOKI-FSはオールフラッシュNVMeストレージ10PBを含む合計50PBの容量を持つ等、TOKIシステムとして仮想化技術も用いながら多様な研究開発ニーズに対応する。本講演では、上述の導入の目的、システムの特徴に加え、初期の性能評価結果について紹介する。

 JSS3,TOKI,FX1000,GPGPU,DCPMM,オールフラッシュNVMe,仮想化
 プレゼン資料(PDF:1.5MB)
16:45-17:00
富岳紹介動画・閉会挨拶
南 一生 (理化学研究所)

講演者

スーパーコンピュータ「富岳」が拓く創薬・医療の未来

lecturer
奥野 恭史(Okuno Yasushi)
京都大学 大学院医学研究科 ビッグデータ医科学分野・教授
[略歴]
 1993年 京都大学薬学部卒業、同大学院薬学研究科にて博士(薬学)取得。同大学院医学研究科特定教授を経て2016年 京都大学大学院医学研究科ビッグデータ医科学分野教授、現在に至る。理化学研究所科技ハブ産連本部医科学イノベーションハブ推進プログラム副プログラムディレクター、神戸医療産業都市推進機構クラスター推進センター連携・事業化推進グループ客員部長等を併任。
[研究分野、研究テーマ]
  • 創薬計算科学、ビッグデータ医科学

スーパーコンピュータ「富岳」の開発経緯

lecturer
石川 裕 (Yutaka Ishikawa)
国立研究開発法人 理化学研究所 計算科学研究センター
フラッグシップ2020プロジェクト プロジェクトリーダー
57年慶應義塾大学工学部電気工学科卒業、62年同大学院工学研究科電気工学専攻博士課程修了後、通商産業省電子技術総合研究所に所属。63年から1年間カーネギーメロン大学客員研究員。平成14年東京大学大学院情報理工学系研究科助教授、18年教授。22年同大学情報基盤センター長に就任。26年より現職。令和2年6月より東京大学名誉教授。
[略歴]
1987年
 慶應義塾大学院工学研究科電気工学専攻博士課程修了.工学博士
1987年4月~2001年 通商産業省電子技術総合研究所
1988年10月~1989年 米国カーネギーメロン大学客員研究員
1993年3月~2001年12月 新情報処理開発機構出向
2002年1月~2014年9月
 東京大学情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻
 東京大学情報基盤センター長(2010年4月~2014年3月)
2010年11月~2020年9月
 理化学研究所計算科学研究センター
 システムソフトウェア研究チーム チームリーダー兼務
2014年10月~現在
 理化学研究所計算科学研究センター 
 フラッグシップ2020プロジェクト プロジェクトリーダー
 システムソフトウェア開発チーム チームリーダー兼務
[研究分野、研究テーマ]
  • 計算機科学
  • 情報学
  • ソフトウェア
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 情報処理学会
  • 日本ソフトウェア科学会
  • IEEE
  • ACM

スーパーコンピュータ「富岳」を支えるコンパイラの技術

lecturer
千葉 修一(Shuichi Chiba)
富士通株式会社 プラットフォームソフトウェア事業本部 第三基盤ソフトウェア事業部 シニアディレクター
[略歴]
1992年 株式会社富士通神戸エンジニアリング入社後、通信制御プロセッサのソフトウェア開発に従事。
2003年 富士通株式会社入社後、基幹オンラインシステム向けトランザクション制御の研究・開発に従事。
2007年よりスーパーコンピュータ向けソフトウェア開発のチームリーダとしてコンパイラの研究・開発に従事。「富岳」ではプログラミング環境(コンパイラ、MPIライブラリなど)の開発責任者として従事。
 

第3世代スパコンが目指すもの"TOKI"導入の目的と初期性能評価

lecturer
藤田 直行 (Fujita Naoyuki)
国立研究開発法人 宇宙航空開発研究機構
セキュリティ・情報化推進部 スーパーコンピュータ活用化
[略歴]
  • 1992年 早大院機械工学専攻修了
  • 同年  科学技術庁 航空宇宙技術研究所入所
  • 2000年 米国IBM Visiting Scientist ASCI HPSS Project参加
  • 2006年 宇宙航空研究開発機構 主幹研究員
  • 2015年4月から 同活用課長。
[研究分野、研究テーマ]
  • ネットワークセキュリティ
  • 大規模ストレージ
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 情報処理学会スーパーコンピュータ
  • 日本機械学会
  • 登録情報セキュリティスペシャリスト(第001948号)

教育環境分科会 2020年度会合 ポストコロナの学びのデザイン

印刷用ご案内

日時 2021年1月21日(木) 9:30-12:00
開催方法 オンライン開催(ZOOM)
参加対象 SS研会員、CS研会員、IS研会員の各機関ご所属の方
参加費 無料
参加申込み 開催済
その他 本会合は、2020年度冬イベント(19日:BoF、20日:システム技術分科会合同分科会、21日:教育環境分科会、科学技術計算分科会)の一部です。

開催趣旨

 教育環境フォーラム(2020年9月実施)に引き続き、コロナ禍のもとでの、そしてコロナ後の大学教育を考えます。
 オンライン教育の急速な導入と、その経験を今後の教育に活かすということを考えたときに、どうしても教育情報化の推進という点ばかりを考えがちです。しかし、教育環境をより広い視座で捉えたときに、オンラインと対面、同期と非同期、個人学習とグループ学習、デジタルとアナログ、など様々な座標軸で最適な環境を選択できる知見が必要です。
 今回、効率化という意味での情報通信技術の、対極にあるかのような「不便益」についての特別講演、さらに様々な観点からのライトニングトークをいただき、会員の方々が教育環境の様々な座標軸を考える契機になればと考えています。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ順次本ページに掲載予定】

9:30- 開始
[司会]重田 勝介(北海道大学)
9:30-9:35
開催趣旨説明
隅谷 孝洋(広島大学)
9:35-10:25
講演 40分
Q&A 10分
特別講演
不便益システムをデザインする
川上 浩司 (京都大学) プロフィール
 

不便だからこそ得られることを「不便益」と名付けました。このときの「不便」とは、手間がかかり頭を使わねばならないこととします。そうすると、普通は、不便を解消する方向に技術開発が進みます。ところが、場合によっては解消してはならず、それどころか、あえて不便を導入して「不便益」を得るという方向で、システムをデザインすることもできます。そのような事例を紹介しますので、コロナ禍の不便な生活を経験した後での学びのデザインのヒントにしてください。

 システムデザイン, 不便益, ユーザエクスペリエンス
 プレゼン資料(PDF:8.9MB)
10:25-10:30 休憩(5分)
10:30-11:10
10分/名
ライトニングトーク
「ポストコロナの学びのデザイン」
発表者:
 安武 公一 (広島大学)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(PDF:13.4MB)

 内田 弘樹 (富士通株式会社)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(PDF:3.2MB)

 平岡 斉士 (熊本大学)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(PDF:1.6MB)

 田中 恵子 (京都情報大学院大学)
 プロフィール・アブストラクト
 プレゼン資料(PDF:1.7MB)
11:10-11:15 休憩(5分)
11:15-11:55
40分
パネルディスカッション
ポストコロナの学びのデザイン
ファシリテーター:
 喜多 一 (京都大学)プロフィール
パネリスト:
 川上 浩司 (京都大学)
 安武 公一 (広島大学)
 内田 弘樹 (富士通株式会社)
 平岡 斉士 (熊本大学)
 田中 恵子 (京都情報大学院大学)
11:55-12:00
閉会挨拶
小林 真也 (愛媛大学)

講演者 / ファシリテーター

不便益システムをデザインする

lecturer
川上 浩司 (Kawakami Hiroshi)
京都大学 情報学研究科 特定教授
京都先端科学大学 工学部 教授
[略歴]
1987年京都大学工学部卒業、1989年同大学院工学研究科修士課程修了。同年岡山大学工学部情報工学科助手、1998年京都大学情報学研究科助教授(後に准教授)、2014年同大学デザイン学ユニット(後に情報学研究科)特定教授。 2019年10月から京都先端科学大学教授を併任。博士(工学)。
[研究分野、研究テーマ]
  • システム科学
  • システムデザイン
  • 不便益
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 計測自動制御学会,システム制御情報学会,ヒューマンインタフェース学会,人工知能学会,機械工学会,など
  • 『進化技術ハンドブック:基礎編』全体編集責任者(近代科学社, 2010)『不便から生まれるデザイン』単著(化学同人,2011)『不便益      という発想』単著(インプレス/ミシマ社,2017)『不便益』編著(近代科学社,2017)『不便益のススメ』単著(岩波ジュニア新書,2019)『不便益の実装』分担(近代科学社,2020)など
  • 計測自動制御学会論文賞(1991,2003,2013)ヒューマンインタフェース学会論文賞(2010,2018)自動車技術会論文賞(2014)計測自  動制御学会部門貢献表彰(2016)日本感性工学会出版賞(2020)受賞

ヴァーチャルな空間でリアルな授業を! -インタラクティブ性を導入したオンライン授業の実践報告-

lecturer

安武 公一 (Yasutake Koich)
広島大学 大学院人間社会科学研究科 准教授
[略歴]
1994年3月 神戸大学大学院経済学研究科博士課程後期課程修了、経済学修士、博士(学術)。広島大学経済学部助手、同講師、広島大学大学院社会科学研究科講師を経て、現在広島大学人間社会科学研究科准教授。2003年-2008年日本WebCTユーザ会幹事、2005年-2007年情報処理学会教育学習支援情報システム研究グループ運営委員、2007年-2013年情報処理学会教育学習支援情報システム研究会運営委員、2012-2013年情報処理学会教育学習支援情報システム研究会幹事。2019年広島大学教育賞受賞。専門は国際経済学、計算社会科学。 

[アブストラクト]
SARS-CoV-2による新型コロナウィルス感染症が引き起こしたパンデミックにより、わが国の高等教育環境・実践は大きな影響を受け、オンライン授業への強制的な切り替えを余儀なくされました。ほぼ強制的に開始されたオンライン授業ですが、それは単に緊急避難的な従来型の対面授業の代替物であるだけではありません。オンライン授業であっても双方向的にインタラクティブな授業環境、学習環境をリアルに構築することは可能です。本講演では、広島大学経済学において実施された学部授業を例として、オンデマンド型講義資料配信スタイルともハイフレックス型オンライン授業とも異なる、アクティブ・ラーニングを志向した、インタラクティブな協調学習タイプのオンライン授業について報告します。「思考する学習者の相互作用」を重視した、with-CORONA、after-CORONAな時代の高等教育の明日を考えるヒントとなれば幸いです。
[キーワード]
  • オンライン授業, 協調学習, 高等教育, アクティブ・ラーニング

テレワークによるwell-beingとは -草の根的に創出される活動について-

lecturer

内田 弘樹 (Uchida Hiroki)
富士通株式会社 デザインセンター 部長
[略歴]
多摩美術大学生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻卒業
1996年富士通株式会社に入社
コンテンツビジネスから、ユーザーインターフェースデザイン、仮想世界(セカンドライフ内でのデザイン)、IoT・ロボット・5Gなどのビジョン開発、ブランドデザイン、富士通スマートフォンarrowsのリブランディング、サービスデザインによるお客様の新規ビジネス創出などに従事。
約1000件の案件の経験を経て、企業が新ビジネスを世に送り出すためには企業内の組織変革や社内・外に対して新たなコミュニケーションデザインが必要であることを痛感し、現在、富士通13万人デザイン思考浸透のためのコミュニケーションプログラム設計やお客様とのタッチポイント創出などに取組中。
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 国際ユニバーサルデザイン協議会 IAUD国際デザイン賞2018  金賞
  • 2013年度・2016年度グッドデザイン賞
  • NPO法人 経済教育研究会
[アブストラクト]
テレワークによるワークやチーミングにおけるメリット・デメリットとそこから生まれた新たな取組みの紹介。また、大学訪問が出来ない時代のリクルーティング活動に対して新たなタッチポイントを創出した事例など現場の生の声をお届けします。
[キーワード]
  • チーミング, オンラインワークショップ/勉強会, リクルート

非同期学習設計のすすめ -対面授業の代替からの脱却-

lecturer

平岡 斉士 (Hiraoka Naoshi)
熊本大学教授システム学研究センター准教授
[略歴]
京都大学 教育学部卒、同 大学院教育学研究科 博士前期・後期課程修了。博士(教育学)。
熊本大学 大学院社会文化科学研究科 教授システム学専攻 博士前期課程修了。修士(教授システム学)。
研究テーマ:心理学の教育適用、知的技能学習支援、メディア特性の活用本能的に快適な学習システム設計、メディアの特性の見極めと活用、非同期型学習設計、eポートフォリオ設計支援、ありがたや状態でなく本質的にIDを理解してもらうための方略 。
 
[アブストラクト]
対面授業は通常は学習者が同じ時間に集う同期型(リアルタイム型)で行われるが、ICTを活用した遠隔授業では同期型だけでなく、学習者が自身のペースで学ぶ非同期型(オンデマンド型)も現実的な選択肢となる。ポストコロナでは対面授業の代替をICTを活用した遠隔学習に求めるのではなく、非同期型学習を中心にした新たな学びの形を整えていく必要がある。本発表では、非同期型学習の特徴とその学習をデザインするときのコツについて述べる。
[キーワード]
  • インストラクショナルデザイン, eラーニング, 非同期学習, LMS

米国:相互運用性のあるLERの最新動向 -学びと仕事をつなぐ学習記録の技術標準-

lecturer

田中 恵子 (Tanaka Keiko)
京都情報大学院大学 東京サテライト 助教
[略歴]
京都情報大学院大学助教。国際大学 GLOCOM 客員研究員,日本 IT 団体連盟 IT 教育・人材育成委員会事務局長代理。上智大学文学士(新聞)京都情報大学院大学応用情報技術研究科修了,情報技術修士(専門職)。広告プランナー,京都コンピュータ学院講師,英字ニュース編集,ベンチャー企業広報を経て現職。
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 教育工学会
  • 日本キャリア教育学会
[アブストラクト]
教育や研修などによる個人の学習記録を、セマンティックウェブ技術とブロックチェーン技術との組み合わせにより、採用の合理化につなげる取組みがアメリカで進められている。ジョブ型雇用において、採用側が個人の学習履歴をシームレスに認知できる技術基盤として新たに「LER(Learning and Employment Records)]」と命名された官民オープンデータ連携について最新の動向を報告する。
[キーワード]
  • 人材育成, LER, ILR, オープンデータ, 学習履歴, デジタルバッジ

「ポストコロナの学びのデザイン」

lecturer
喜多 一 (Kita Hajime)
京都大学 国際高等教育院 教授/情報環境機構 機構長
[略歴]
1959年生まれ、1987 年京都大学大学院工学研究科博士課程研究指導認定退学、工学博士、京都大学 工学部 助手、東京工業大学 大学院 総合理工学研究科 助教授、大学評価・学位授与機構 教授、京都大学 学術情報メディアセンター 教授を経て 2013年より京都大学 国際高等教育院 教授、2016年まで同院副教育院長、2016年より京都大学情報環境機構 機構長を兼務。大学 ICT 推進協議会、システム制御情報学会 理事、情報処理学会 一般情報教育委員会 委員。専門はシステム工学、情報教育。社会シミュレーション、一般情報教育、初学者のプログラミング教育の研究に従事。

合同分科会 2020年度会合  「ニュー・ノーマルが描く世界のリデザイン」

印刷用ご案内

日時 2021年1月20日(水) 分科会 13:30~18:00 (受付13:00~)
開催方法 オンライン開催(ZOOM 予定)
参加対象 SS研会員機関にご所属の方
参加費 無料
参加申込み 開催済
その他 本会合は、2020年度冬イベント(19日:BoF、20日:システム技術分科会、合同分科会、21日:教育環境分科会科学技術計算分科会)の一部です。

開催趣旨

 2020年度のSS研合同分科会のテーマは「ニュー・ノーマルが描く世界のリデザイン」とする。
 COVID-19により、生き方や社会がこれまでとは変わらざるを得なくなってきた。
 安全性・安心性から求められている生活様式変革の中で、DXが急速に進むとともに様々なICTツールがより利便性の高いものへと成長を続けている。それは、ボーダレスやダイバーシティを目指す社会に向けた社会インフラとしても有効であろう。
 と同時に、これまでとは異なった社会活動のあり方は我々を豊かに・幸せにしてくれるのだろうか?
 本企画が、変わりゆく生き方や社会について考える機会になれば幸いである。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ会合後に掲載予定】

Session1 [司会]立川 智章 (東京理科大)
13:30-13:40
会長挨拶
岡村 耕二(九州大学情報基盤研究開発センター)
開催趣旨説明
野田 茂穂 (理化学研究所)
13:40-14:30
講演 40分
Q&A 10分
特別講演
オンラインにおける合理的配慮について
-これからの教育はどうなる?-
坂井 聡 (香川大学) プロフィール
 

新型コロナウイルスの感染拡大は教育現場にも大きな影響を与えた。香川大学教育学部附属坂出小学校では、全国に先駆けてオンライン授業を5月の連休明けから開始した。そこで教員が感じたのは、ICT活用の威力である。オンラインだと積極的に授業で発言する児童が多かったからである。このことは、不登校傾向のある児童にも学習の機会を提供することになる。また、学習スタイルも集団学習から個別学習への転換も考えていく時期も来るのではないかと思われる。

 特別支援教育,インクルーシブ教育 ICT,オンライン授業,ICF
 プレゼン資料(1/20版)(PDF:2.5MB)
14:30-14:35 休憩(5分)
14:35-15:25
講演 40分
Q&A 10分
特別講演
Society5.0の実現に向けたまちづくり
~「スマートシティ会津若松」の取組とビジョン~
鵜川 大(会津若松市)プロフィール
 

会津若松市では、平成25年に「スマートシティ会津若松」の推進を掲げ、ICTをさまざまな分野で活用することで、市民生活の利便性向上をはじめ、ICT関連産業の集積による新たなしごとづくりや雇用の創出に資する取組を推進してきた。重要なキーワードの一つは「標準化」である。本市のこれまでの取組や成果と、本市がICTの活用により思い描く「豊かな社会」、「会津若松モデル」の他地域への横展開による今後のビジョンなどを紹介する。

 スマートシティ,ICT,都市OS(標準化),東京一極集中の是正,豊かな社会
 プレゼン資料(1/20版)(PDF:6.1MB)
15:25-15:30 休憩(5分)
15:30-16:00
報告 30分
BoF (Birds of a feather) 報告
 ・withコロナ時代の研究・教育 ~どうしたんだ、どうすりゃいいんだ~
 前日に開催されましたBoFの報告をビデオでご紹介いたします。
16:00-16:05 休憩(5分)
Session2 [司会]山田 久仁(富士通)
16:05-16:55
講演 40分
Q&A 10分
特別講演
「宗教と現代社会」
-東洋思想とWell-being-
川上 全龍(春光院)プロフィール
 

新型コロナウイルスにより、我々の生活様式は大きな変化を余儀なくされた。不確実性が高まり、今までとは違った日常「ニューノーマル」を模索する動きが広まっていった。その中で特に、人間の「善い」在り方「Well-being」について様々な場所で語られる様になった。しかしながら、この2010年代から国連の世界幸福度報告(World Happiness Report)などで語られているWell-beingは本当に「世界」の幸福度(Well-being)を把握できているのだろうか。日本のWell-beingとは何かについて言及する。

 日本,ウェルビーイング(Well-being),東洋思想,哲学,幸福度
 プレゼン資料(1/20版)(PDF:1.8MB)
16:55-17:00 休憩(5分)
17:00-17:50
講演 40分
Q&A 10分
特別講演
瞬間移動サービス「アバターイン」が描く未来
深堀 昂(avatarin株式会社)プロフィール
 

弊社は、自分の分身のように遠隔操作できるアバターロボットを設置し、インターネットを通じて、世界中のどこからでもロボットを操作し、世界中のあらゆる人とコミュケーションができるアバタープラットフォームを作り、「アバターを、すべての人の、新しい能力にすることで、人類のあらゆる可能性を広げていく」というミッションを掲げ、2020年4月1日にANAホールディングス発の初めてのスタートアップとして設立されました。今回は、我々の技術や目指している未来社会像をお話しいたします。

 遠隔操作ロボット,アバターロボット,テレプレゼンス,5G,次世代モビリティ
17:50~18:00
閉会挨拶
西村 浩二(広島大学)

講演者

オンラインにおける合理的配慮について
-これからの教育はどうなる?

lecturer
坂井 聡(SAKAI SATOSHI)
香川大学 教育学部 教授
香川大学教育学部附属坂出小学校 附属幼稚園 校園長
香川大学バリアルリー支援室 室長
[略歴]
2019年4月 - 現在-香川大学教育学部附属幼稚園 園長
2019年4月 - 現在-香川大学教育学部附属坂出小学校 校長
2017年 - 現在-山形県立保健医療大学 非常勤講師
2015年5月 - 現在- 国立大学法人 香川大学 バリアフリー支援室 室長
2013年 - 現在- 国立大学法人 香川大学 教育学部 教授
2009年 - 2017年国立大学法人熊本大学大学院 非常勤講師
2007年 - 2013年国立大学法人 香川大学教育学部 准教授
2007年 - 2008年国立大学法人高知大学教育学部 非常勤講師
2006年 - 2007年国立大学法人高知大学教育学部 非常勤講師
2005年 - 2007年国立大学法人 香川大学教育学部 助教授
2005年- 香川県立高松南高等学校 非常勤講師
2000年 - 2001年国立大学法人和歌山大学教育学部 非常勤講師
2000年 - 2001年四国学院大学社会福祉学部 非常勤講師
1994年 - 2005年香川大学教育学部附属養護学校 教諭
1999年 - 2000年国立大学法人和歌山大学教育学部 非常勤講師
1986年 - 1994年香川県立香川中部養護学校 教
[研究分野、研究テーマ]
  • 特別支援教育
  • アシスティブテクノロジー
  • コミュニケーション支習
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 2019年3月国際ユニバーサルデザイン協議会 IAUD国際デザイン賞 金賞
  • 2018年10月公益財団法人日本デザイン振興会 グッドデザインアワード
  • 発達障害のある子の学びを深める教材・教具・ICTの教室活用アイデア 明治図書出版 2019年12月
  • コミュニケーションのトリセツ エンパワメント研究所 2019年12月

Society5.0の実現に向けたまちづくり
~「スマートシティ会津若松」の取組とビジョン~

lecturer
鵜川 大 (UKAWA Masaru)
会津若松市 企画政策部 副部長(スマートシティ推進担当)
[略歴]
1983年4月 会津若松市役所 入庁。秘書広聴課(広報広聴担当)、教育委員会、情報政策課、商工課、企業立地課、観光課を経て、2018年4月より現職(企画政策部 副部長)。
まちづくりに関する施策の企画や庁内外の調整を担いながら、特にスマートシティ・地方創生担当として、ICTを活用した市民サービスの向上、ICT関連産業の集積などの取組を進めている。

「宗教と現代社会」 -東洋思想とWell-being-

lecturer
川上 全龍(Kawakami Zenryu)
臨済宗妙心寺派本山塔頭 春光院 副住職
[略歴]
米・アリゾナ州立大学で宗教学を学んだ後、宮城県の瑞巌寺にて修行を行い。2007年より春光院の副住職として、国内外の企業、大学、学会やイベント(イートン校、MIT、ブラウン大学、HBS, INSEAD, Mind & Life InstituteのISCS 2016とIRI 2018、 TEDx、マイクロソフト社など)などで禅やマインドフルネスの講演、ワークショップ、リトリート等を行う。
また2008年からは米日財団の日米リーダーシッププログラムのフェローとしても活躍。
著書「世界中のトップエリートが集う禅の教室」(角川書店)

瞬間移動サービス「アバターイン」が描く未来

lecturer
深堀 昂(Fukabori Akira)
avatarin株式会社 代表取締役CEO
[略歴]
2008年に、ANAに入社し、パイロットの緊急時の操作手順などを設計する運航技術業務を担当するかたわら、新たなマーケティングモデル「BLUE WINGプログラム」を発案、Global Agenda Seminar 2010 Grand Prize受賞、南カルフォルニア大学MBAのケーススタディーに選定。2016年10月にXPRIZE財団主催の次期国際賞金レース設計コンテストに参加し、「ANA AVATAR XPRIZE」のコンセプトをデザインしグランプリ受賞。2020年4月にANA発スタートアップとしてavatarin株式会社を立ち上げる。

システム技術分科会 2020年度会合 DX 時代の、真のデジタル化に向けて ~法律面を含む諸問題の検討~

印刷用ご案内

日時 2021年1月20日(水) 9:00-12:40(予定)
開催方法 オンライン開催(ZOOM)
参加対象 SS研会員、CS研会員、IS研会員の各機関ご所属の方
参加費 無料
参加申込み 開催済
その他 本会合は、2020年度冬イベント(19日:BoF、20日:システム技術分科会、合同分科会、21日:教育環境分科会科学技術計算分科会)の一部です。

開催趣旨

現在、ICTの普及、高度化、また、様々な分野での人工知能(AI)の高度化とその利用、 新たな5Gの導入、車の自動運転、クラウドサービス利用の推進などデジタル技術が さらに進化し、それに伴って多くの組織が「新たな社会的価値を創造し価値を高めて いくDXの実現」に向けて動き出している。また、このような動きを政府が後押しして おり、デジタル庁なる組織の設立も目指されている。
この DX の推進は、大学も例外ではなく、昨今の遠隔授業や教育へのICTのさらなる 利活用だけではなく、ICTを活用した学生サービスの強化や経営の効率化、データ活用の 促進など、DX戦略の策定とデジタルネイティブ組織への変革が必要となってきている。 一方世の中ではDXの推進により、新たな社会的課題が生じて法制度のあり方が急速に変化 している。このDXの推進では、様々な法分野を多角的に考慮する必要のある場面も増えて きている。
そこで、本年度のシステム技術分科会2020年度会合では、法律の遵守の下で戦略的に DXを推進していくために「DX 時代の、真のデジタル化に向けて ~法律面を含む諸問題の 検討~」をテーマとし、大学で推進するDXで遵守すべき法律や、またそのことによる制約 の課題について議論を行いたい。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ順次本ページに掲載予定】

9:00- ウェビナー接続開始
[司会]加茂 聡(高エネルギー加速器研究機構)
9:05-9:10
開催趣旨説明
藤村 丞 (福岡大学)
9:10-9:45
講演 35分
講演
教育のデジタル化の法的課題
湯淺 墾道(情報セキュリティ大学院大学)プロフィール
 
 新型コロナウィルス感染症の蔓延を契機として、日本中の教育機関が一斉に教育のデジタル化を迫られることになった。しかし、教育は従来から最も紙ベースに依存してきた領域であり、教育のデジタル化を進めるには、著作権をめぐる諸問題、プライバシー保護・個人情報保護、クラウド利用に関する法的制約、デジタル化全体のガバナンスをどのように確保するかなど、多くの問題が山積している。それらの課題について解決する方策を考えてみることにしたい。
  著作権、プライバシー、個人情報、クラウド、ガバナンス
9:45-10:20
講演 35分
講演
プロバイダの責任
丸橋 透(明治大学)プロフィール
 
 SNSなどのプラットフォーム事業者が媒介する情報発信による誹謗中傷等の被害を抑止するため、いわゆるプロバイダ責任の在り方が見直されている。大学も研究機関も、学生、研究者、地域社会というステークホルダーに対してネットワークサービスやクラウドサービスを提供している媒介者である。そこで本講演では、ローカル5Gの導入なども見据え、最新のプロバイダの法的責任を考える。
  プロバイダ責任、誹謗中傷、損害賠償、差止め、発信者情報開示
10:20-10:55
講演 35分
講演
ブロックチェーンの活用可能性とその法的意義―今後のための問題点の提示―
原 謙一(西南学院大学)プロフィール
 
 ブロックチェーンとは、ネット上で情報を強固に記録する技術である。これは暗号資産の移転・帰属に欠かせないものである。ただ、この技術は暗号資産による決済だけでなく、契約の自動化(スマートコントラクト)や法律分野以外での多様な応用可能性も議論されている。本講演では、こうしたブロックチェーンの活用可能性を紹介したうえで、それらの法的意義や限界を提示する。この作業を通じて、ブロックチェーンという技術の応用範囲を確定し、この技術を今後よりよく用いるためのさらなる検討の契機としたい。
  ブロックチェーン, 暗号資産, スマートコントラクト, 民法, 知的財産法
10:55-11:15 休憩[20分]
11:15-12:35
80分
パネルディスカッション
「DX 時代の、真のデジタル化に向けて ~法律面を含む諸問題の検討~」
モデレーター:
上繁 義史(長崎大学)
パネリスト:
 湯淺 墾道 (情報セキュリティ大学院大学)
 丸橋 透 (明治大学)
 原 謙一 (西南学院大学)
12:35-12:40
閉会挨拶
永田 正樹 (静岡大学)

講演者

教育のデジタル化の法的課題

lecturer
湯淺 墾道 (Yuasa Harumichi)
情報セキュリティ大学院大学副学長・情報セキュリティ研究科教授
[略歴]
1970年生まれ。青山学院大学法学部卒業。同大学院法学研究科博士前期課程修了。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程退学。九州国際大学法学部講師、助教授をへて2018年九州国際大学法学部教授。
2018年9月九州国際大学副学長(併任)
2011年情報セキュリティ大学院大学情報セキュリティ研究科教授
2020年副学長(併任)
総務省情報通信政策研究所特別研究員、法制審議会民事訴訟法(IT化関係)部会委員、経済産業省産業サイバーセキュリティ研究会ワーキンググループ2(経営・人材・国際)委員、独立行政法人情報処理推進機構情報処理安全確保支援士カリキュラム委員会委員ほか。
[研究分野、研究テーマ]
  • プライバシー保護、個人情報保護法制
  • インターネット投票、電子投票、電子政府関連法則
    サイバーセキュリティ法制
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 情報ネットワーク法学会
  • 情報法制学会
  • サイバーセキュリティ法制学会
  • 日米法学会

プロバイダの責任

lecturer
丸橋 透 (Maruhashi Toru)
明治大学 法学部 専任教授
[略歴]
2018年4月 - 現在 明治大学法学部 教授
2016年 -   現在 明治大学法科大学院 兼任
2017年6月 - 2018年3月富士通フロンテック株式会社
2006年 - 2017年  ニフティ株式会社 法務部長
2001年 - 2006年  富士通株式会社  法務第一部長等
1997年 - 2001年  ニフティ株式会社 法務課長等
1983年 - 1997年  法務部(1986年~), 富士通株式会社
[研究分野、研究テーマ]
  • 情報法、サイバー法
  • プラットフォームの責任
  • 通信の秘密とサイバー犯罪
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 情報処理学会
  • 情報法制学会
  • 法とコンピュータ学会
  • 情報ネットワーク法学会
 

ブロックチェーンの活用可能性とその法的意義―今後のための問題点の提示―

lecturer
原 謙一
西南学院大学 法学部 准教授
[略歴]
2014年3月横浜国立大学大学院国際社会科学研究科国際経済法学専攻
     博士課程後期修了
2014年4月横浜国立大学成長戦略研究センター産学連携研究員
     公益社団法人著作権情報センター附属著作権研究所研究員
     國學院大學法学部フェロー
2015年4月西南学院大学法学部法律学科専任講師
2016年4月~西南学院大学法学部法律学科准教授
[研究分野、研究テーマ]
  • 民法
  • 知的財産法
  • フランス法
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 日本私法学会
  • 日本工業所有権法学会
  • 著作権法学会
  • 日本知財学会