情報誌 > Bookmark Vol.54 > #本棚から一冊 > With You さいたまフェスティバル講演会関連図書
WithYouさいたまフェスティバル講演会関連図書
この講演会では、弁護士の太田啓子さんを講師としてお迎えし、「これからの男の子とおとなたちへ」をテーマにお話しいただきます。
今号は、この講演会にちなみ、講師の著作本などを紹介します。
これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン
「有害な男らしさ」の呪いから自由になるために 女の子なら叱るのに、「男の子にはよくあること」で流してしまうことってありませんか? 著者の太田啓子さんは、男の子の子育てで引っかかる三大問題として、「男子ってバカだよね」問題、「カンチョー放置」問題、「男の子の意地悪は好意の裏返し」問題を挙げ、それらを「男の子だからしかたないよね」と流してしまうことの積み重ねが、大人になってからの性差別的な言動や価値観につながっているのではないかと指摘します。 DV離婚事案やハラスメント事案にかかわってきた弁護士として、また2人の息子を育てる母親として、これからの男の子たちに「有害な男らしさ」の呪いから自由になってほしい。そして、性差別や性暴力をなくすために、当事者として積極的にかかわっていってほしい。本書からはそんな著者の熱い想いが伝わってきます。 男の子の子育てに悩む親だけでなく、周囲にいる大人たち、特に男性や10代の男の子にも読んでほしい一冊です。 | ||
著者・出版社・出版年 | 太田啓子著・大月書店・2020.8 | |
請求記号 | 367.5/コ |
おっさん社会が生きづらい(PHP新書; 1320)
あなたも「おっさん」になっていませんか? 本書でいう「おっさん」とは、「独善的で想像力に欠け、コミュニケーションが一方的で、ハラスメントや差別に加担していることに無自覚な人物を指すネガティブな呼称」です。 中年以降の男性だけを指す言葉ではなく、著者の小島慶子さんも「おっさんは私だった」と述べているように、女性の中にも「おっさん性」は存在しています。 本書はそんな自分の内なる「おっさん性」に気づいた小島慶子さんと、5人の識者(清田隆之、多賀太、熊谷晋一郎、平野啓一郎、上野千鶴子/敬称略)が、対話を通し、おっさんとは何か、おっさん社会から抜け出すために私たちは何ができるのか、を考える本です。 本書のタイトルを見て、「なんでおっさんを名指しするの」「男を攻撃するようなタイトルはやめたほうがいい」と思った人、自分は「おっさん」ではないと思った人、男じゃないから関係ないと思った人、そんな人にこそ手に取ってほしい本です。 | ||
著者・出版社・出版年 | 小島慶子著・PHP研究所・2022.8 | |
請求記号 | 367.5/オ |
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