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カテゴリ:2024年度

合同分科会 2024年度会合「本物か偽物か ~真実はいつもひとつか?~」

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日時 2024年10月29日(火) 分科会 13:30~17:50
開催方法 場所:神戸国際会議場
集合開催(当日の各講演の配信予定はありません。)
参加対象 SS研会員、CS研会員、IS研会員の各機関にご所属の方
参加費 無料
参加申込み 開催済
その他 本会合は、2024年度秋イベント(28日:科学技術計算分科会教育環境分科会BoF、29日:システム技術分科会、合同分科会)の一部です。

開催趣旨

 ディープフェイクを始めとする生成AI技術の進展により、私達は本物と見分けがつかないコンテンツが容易に作成され、日常的に目にする時代に生きています。この新しい技術は、誤情報や偽情報の拡散という重大なリスクを孕んでいる一方で、私たちの創造性をさらに広げる可能性も秘めています。 本年度の合同分科会では、生成AI技術の現状とその潜在的な危険性を理解し、どのようにして真実を見極め、技術を安全かつ効果的に活用するかについて様々な観点から議論します。情報が氾濫する現代において、真実の価値が問われる今だからこそ、私たちは情報の信頼性を見極め、正しい判断を下す力を養う必要があります。技術の進化とその影響について深く考える機会とし、真偽の混じる情報との健全な関係を築くための知見を共有します。真実はいつもひとつ、か?

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ会合後に掲載予定】

Session1 [司会]楫 勇一(名古屋大学)
13:30-13:40
会長挨拶
岡村 耕二 (九州大学情報基盤研究開発センター)
開催趣旨説明
立川 智章 (東京理科大学)
13:40-14:35
講演 35分
Q&A 10分
講演
自然言語処理による欺瞞と広がりの検出
生成AI時代のフェイクニュース対策
狩野 芳伸 (静岡大学)プロフィール
 

人々の意見や気持ちを形作る媒体は、マスメディアからSNSへと移行しています。その中で欺瞞・フェイクニュースを検出し、意図的な意見形成への影響を防ぐことは火急の対策を要する状況です。テキストメッセージは作成伝達のコストが低い一方で人々への影響力は大きく、我々の研究では自然言語処理による解析と人物属性の推測を基盤とし、最終的には世論形成過程のシミュレーションを目標としています。こうした取り組みを周辺関連技術の説明を交えてご紹介します。

 自然言語処理, 生成AI, フェイクニュース, SNS, 世論
  プレゼン資料(11/6版)(PDF:1.4MB)
14:25-15:10
講演 35分
Q&A 10分
講演
ディープフェイクの実態と対策
計算社会科学の見地から
笹原 和俊 (東京科学大学)プロフィール
 

本講演では、急速に進化するディープフェイクの現状とその社会的影響を解説し、計算社会科学の視点から対策を議論します。まず、最新のAI技術によるディープフェイクの生成とソーシャルメディアでの拡散の様々な事例とその背後にあるメカニズムについて解説します。さらに、ディープフェイクの検出技術の現状と課題、拡散抑止のための多様な介入方法を紹介し、技術的・社会的側面の両面からの対応策を議論します。

 計算社会科学, 複雑系科学, フェイクニュース, ディープフェイク, 情報拡散
プレゼン資料(PDF:5.7MB) 
15:10-15:15
展示紹介
15:15-16:15 休憩&展示見学(60分)
Session2 [司会]原田 慶(富士通株式会社)
16:15-17:00
講演 35分
Q&A 10分
講演
インターネットに信頼をもたらす偽情報対策技術
~偽情報の検知・評価・システム化~
山本 大 (富士通株式会社)プロフィール
 

近年、自然災害や医療・選挙・経済などさまざまな分野で偽・誤情報がインターネットに流通し、大きな社会問題となっています。本講演では、インターネット上の真偽不明な情報に対処するために、富士通が研究開発に取り組んでいる、多様な根拠情報に基づく真偽判定技術について紹介します。また、2024年7月に「経済安全保障重要技術育成プログラム」に採択された、偽情報対策システムの研究開発について紹介します。

 偽・誤情報, フェイクニュース, 生成AI, 統合分析, SNS
 プレゼン資料(11/5版)(PDF:3.2MB)
17:00-17:45
講演 35分
Q&A 10分
講演
デジタルトラストの現状と課題
湯淺 墾道 (明治大学)プロフィール
 

虚偽情報やディスインフォメーションへの対策が各国で急務となっている。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)社会技術開発センター(RISTEX)では、2023年度から「情報社会における社会的側面からのトラスト形成」プログラムを設定し、研究開発プログラムを募集している。デジタルトラスト、デジタル・ソーシャルトラストという概念自体に明確な定義や一般的な理解が存在するわけではなく、本プログラムでは、高度情報社会の進展が生む市民の不安や不利益等の社会問題について情報の受け手側と発信側、あるいは情報との間の「トラスト」形成の在り方の問題と捉えている。本稿では、デジタルトラスト、デジタル・ソーシャルトラストをめぐる近時の問題の中から、その一端である選挙に関連する問題を紹介し、米国等におけるディスインフォメーションやAI利用に関する法規制の動きについて検討する。

 ファクトチェック,デジタルトラスト,ディスインフォメーション,人工知能,偽情報
 プレゼン資料(11/1版)(PDF:3.3MB)
17:45~17:50
閉会挨拶
松本 多恵 (新潟大学)
17:50-18:10
休憩・会場移動
18:10-19:30
懇親パーティ

※会費制:3,000円(当日受付にて申し受けます)

・司会:山田 久仁 (富士通)
・乾杯:北口 善明 (東京科学大学)
・歓談
・中締め:副会長 高木 亮治(JAXA)

講演者

自然言語処理による欺瞞と広がりの検出
生成AI時代のフェイクニュース対策

lecturer
狩野 芳伸 (Kano Yoshinobu)
静岡大学 情報学部 准教授
[略歴]
2001年東京大学理学部物理学科卒、2003年東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻修士課程修了、2007年同博士後期課程満期退学、博士(情報理工学)(東京大学、2011年)。同特任研究員、JSTさきがけ研究者等を経て、2014年に静岡大学学術院情報学領域 准教授(現在に至る)。人工知能学会代議員・論文誌副編集長、情報処理学会・言語処理学会各正会員。専門分野は自然言語処理とその対話・医療・政治・法律各分野における応用。本講演関連の外部資金として、セコム科学技術振興財団 特定領域研究助成 情報セキュリティ分野「SNSにおける欺瞞とその広がりの自動検出・推測と政治学・社会学的分析および予防的介」研究代表者、科学技術振興機構創造的戦略研究推進事業さきがけ「文理融合による人と社会の変革基盤技術の共創」領域「社会精神状態と世論形成過程のシミュレーション」研究代表者など。

ディープフェイクの実態と対策
計算社会科学の見地から

lecturer

笹原 和俊(Sasahara Kazutoshi)
東京科学大学環境・社会理工学院 教授(※10/1~)
[略歴]
2005年東京大学大学院総合文化研究科修了。博士(学術)。名古屋大学大学院情報学研究科助教・講師、東京工業大学環境・社会理工学院准教授・教授を経て、現職。国立情報学研究所客員教授。2009年カリフォルニア大学ロサンゼルス校客員研究員、2016年インディアナ大学客員研究員。2016?2020年JSTさきがけ研究者。
[研究分野、研究テーマ]
計算社会科学。特に、フェイクニュースやディープフェイクの科学。
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 計算社会科学会
  • 人工知能学会
  • 映像情報メディア学会 ベストアーティクル賞,2023
  • 公益財団法人電気通信普及財団 第38回電気通信普及財団賞(テレコム学際研究賞),2023
  • 第2回NTTデータTwitter Innovation Contest 最優秀賞・日立製作所特別賞,2019
  • 笹原和俊(共著)『ネット世論操作とデジタル影響工作』,原書房,2023
  • 笹原和俊(単著)『ディープフェイクの衝撃 AI技術がもたらす破壊と創造』PHP研究所,2023
  • 笹原和俊(単著)『フェイクニュースを科学する 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダの仕組み』,化学同人,2021

インターネットに信頼をもたらす偽情報対策技術
~偽情報の検知・評価・システム化~

lecturer
山本 大
富士通株式会社 富士通研究所 データ&セキュリティ研究所 リサーチディレクター
[略歴]
2007年(株)富士通研究所に入社。2011-2012年ベルギー ルーヴェン・カトリック大学客員研究員。2019年(株)富士通研究所主任研究員。2023年より現職。近年はゼロトラスト時代の新たなトラストアーキテクチャである「Trust as a Service」や、真偽判定支援など偽情報対策技術の研究開発に従事。博士(工学)。
[研究分野、研究テーマ]
  • 偽情報対策、デジタルトラスト
  • ネットワークセキュリティ
  • 暗号実装、ハードウェアセキュリティ
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 電子情報通信学会 情報セキュリティ研究会 専門委員(2019年~現在)
  • 電子情報通信学会 暗号と情報セキュリティシンポジウム SCIS論文賞(2015年)受賞
  • 令和5 年度関東地方発明表彰 発明奨励賞 受賞

デジタルトラストの現状と課題

lecturer
湯淺 墾道 (YUASA Harumichi)
明治大学専門職大学院ガバナンス研究科教授
[略歴]
青山学院大学法学部卒業。九州国際大学教授・副学長、情報セキュリティ大学院大学教授・副学長をへて2021年より現職。明治大学学長室専門員、日本サイバー犯罪対策センター(JC3)理事、JPCERT/CC理事、科学技術振興機構(JST)社会技術開発センター(RISTEX)プログラム総括、日本学生支援機構CIO補佐官などを併任。
[研究分野、研究テーマ]
  • 電子政府
  • 個人情報保護、プライバシー保護
  • サイバーセキュリティ
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • サイバーセキュリティ法制学会副理事長
  • 情報処理学会(2024年度山下記念研究賞)
  • 著書『情報化社会の政治と制度』『被災地から考える日本の選挙』(共著)ほか

システム技術分科会 2024年度会合 無線通信の未来展望 ~ここに来ればミライが見える!ワイヤレスネットワークの将来を語ろう!~

印刷用ご案内

日時 2024年10月29日(火) 9:00-12:00
会場 場所:神戸国際会議場
ハイブリッド開催 集合+オンライン配信(ZOOM)
参加対象 SS研会員、CS研会員、IS研会員の各機関にご所属の方
参加費 無料
参加申込み 開催済
その他 本会合は、2024年度秋イベント(28日:科学技術計算分科会教育環境分科会BoF、29日:システム技術分科会、合同分科会)の一部です。

開催趣旨

無線通信技術は、私たちの社会と経済を支える重要な基盤となっており、現代社会において無くてはならないインフラとして当たり前の存在になってきている。スマートフォンをはじめとするモバイルデバイスの普及により、無線通信は人々の生活に深く根付いている。今日の世界では、無線通信は単なる通信手段を超えて、情報の共有、業務の効率化、社会的つながりの強化、そして経済成長の推進など、多岐にわたる役割を果たしている。

5Gの普及はその代表的な例であり、広帯域かつ低遅延の通信により、IoT、スマートシティ、自動運転など、これまで実現不可能だった革新的なサービスを可能にしている。これにより、都市のインフラがスマートに管理され、交通の効率化やエネルギーの最適化が進み、生活の質の向上と持続可能な社会の実現に貢献している。さらに、現在研究が進められている6G 技術は、さらなる通信の広帯域化やネットワークの拡張を実現し、新たな社会的価値を創造することが期待されている。

また、無線LAN(Wi-Fi)は、大学や企業、公共施設、家庭などあらゆる場所で利用されており、インターネット接続の主要手段として不可欠な存在となっている。大学や企業などにおける無線LAN の運用とその長い歴史から得られたノウハウは、無線通信技術の進化を支える重要な知見を提供する。こうした知見は、新しいネットワークインフラの構築や、より効率的で信頼性の高いネットワークの運用に向けた指針となる。

さらに、ローカル5G の実証実験も各地で進行中である。ローカル5G は、特定の地域や用途に応じてカスタマイズされたネットワークを構築し、産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)や地域社会の活性化に大きく寄与している。例えば、スマートファクトリーやスマート農業、遠隔医療など、多様な分野でローカル5G の利活用が期待されており、社会の多様なニーズに対応する柔軟な通信インフラの提供が進んでいる。

このような状況を踏まえ、本年度のシステム技術分科会2024 年度会合では、無線通信技術の社会的役割とその重要性について深く掘り下げ理解を深めるために、「無線通信の未来展望~ここに来ればミライが見える!ワイヤレスネットワークの将来を語ろう!~」をテーマとし、無線通信の進化が社会にもたらす変革をともに見据え、その進化がもたらす新しい可能性に向けた議論を行いたい。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ会合後に掲載予定】

8:30- 受付開始(現地)
8:50- アクセス開始(オンライン)
 [司会]永田 正樹 (静岡大学)
9:00-9:05
開催趣旨説明
藤村 丞 (福岡大学)
9:05-9:40
講演 35分

講演1
静岡大学におけるWiFi運用史
 動作状況分析による無線LAN品質改善の取組み
山崎 國弘 (静岡大学) プロフィール
 

モバイルデバイスの普及とBYOD定着で無線LANは大学の教職員・学生にとって最も身近なネットワークとなっている.授業時間中は接続数とトラヒックが多く,授業時間毎に全端末が入替わるなど利用状況が大きく変動する.静岡大学ではAP増設でWiFi4~6混在環境となり無線LAN品質低下事象が顕在化,問題解決のために動作状況分析による改善の取組みをおこなっている.無線LAN品質改善の取組み事例と必要性を感じた運用支援機能について紹介する.

動作状況分析,稠密環境,無線LAN,混在利用,ログデータ
プレゼン資料(PDF:8.9MB)
9:40-10:15
講演 35分

講演2
5Gの高度化と6Gに向けた取り組みと将来展望
須山 聡(株式会社NTTドコモ)プロフィール
 

5Gのさらなる高度化を目指した研究開発および国際標準化が進められている.さらに,2030年頃に実用化が見込まれる6Gに向けた検討も国内外で精力的に進められている.本講演では,5Gの高度化と6Gに関する国内外動向や標準化スケジュール,無線技術の検討領域や展望,それらに関するドコモの取り組みについて紹介する.

5G Evolution, 6G, 無線アクセス技術, 電波伝搬,実証実験
プレゼン資料(PDF:6.9MB)
10:15-10:50
講演 35分

講演3
大阪大学におけるローカル5Gの実証実験から見えてきた課題
大平 健司 (大阪大学) プロフィール
 

大阪大学は2022年10月よりNICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)総合テストベッドのB5Gモバイル環境テストベッドサイトとなった。またこれとは別に2024年2月より学内システム連携ローカル5G無線通信システム一式が導入された。本講演では、これらのローカル5G環境の導入過程およびこれらを用いたローカル5Gネットワークの運用に関する実証実験を通じて得られた知見・課題について述べる。

ローカル5G, 導入・運用, 実証実験
プレゼン資料(PDF:1.6MB)
10:50-11:05 休憩(15分)
11:05-11:55
講演 50分

パネルディスカッション
「無線通信の未来展望」
ファシリテーター:
廣瀬 幸 (九州工業大学)
パネリスト:
山崎 國弘 (静岡大学)
大平 健司 (大阪大学)
須山 聡  (株式会社NTTドコモ)
11:55-12:00
閉会挨拶
田邊 俊治 (国立情報学研究所)

講演者

静岡大学におけるWiFi運用史
 動作状況分析による無線LAN品質改善の取組み

lecturer
山崎 國弘 (Kunihiro Yamazaki)
静岡大学 情報基盤センター 客員教授
[略歴]
2010年から静岡大学 情報基盤センター 客員教授
日本電信電話株式会社にて遠隔検針システム、コールセンタステム、ビジネスホン、PBX、多重化伝送装置、CTI(通信端末機器のコンピュータ制御)システムなどの開発に従事.2015年より株式会社アバンセシステム 執行役員
無線LANの稼働状況分析及び品質改善に取り組んでいる.大学ICT推進協議会2019年度年次大会「eduroamの認証要求の集中による過負荷事象の発生と対策実施について」で優秀論文賞受賞.

5Gの高度化と6Gに向けた取り組みと将来展望

lecturer

須山 聡 (Suyama Satoshi)
株式会社NTTドコモ 6Gテック部 担当部長
[略歴]
2001年から東京工業大学の助手・助教として移動通信における無線伝送技術の研究に従事.2013年に株式会社NTTドコモに入社し,5Gの無線アクセス方式・技術の研究開発,実証実験及びシステムトライアルに従事.現在は,6Gの無線アクセス技術の研究開発及び実証実験を推進.6Gテック部無線アクセス技術担当の担当部長.XGモバイル推進フォーラム(XGMF)6G無線技術プロジェクトのサブリーダ.2023年から東京工業大学の特定教授も兼務.
2010年に東京工業大学で博士(工学)取得.電子情報通信学会シニア会員,IEEE会員.
電子情報通信学会において,学術奨励賞(2005年),論文賞(2012年),通信ソサイエティ論文賞(2022年)などの各種賞を受賞.国際会議European Wireless Technology Conference (EuWiT) 2009 とIEEE International Symposium on Personal, Indoor and Mobile Radio Communications (PIMRC) 2016においてBest Paper Awardを受賞.加えて,2021年に電気通信普及財団賞(テレコムシステム技術賞)を受賞.

大阪大学におけるローカル5Gの実証実験から見えてきた課題

lecturer
大平 健司(Kenji Oohira)
大阪大学 情報推進本部 准教授
[略歴]
 2021年4月 - 現在 大阪大学 情報推進本部 准教授
 2019年4月 - 2021年3月 大阪大学 情報推進本部 講師
 2015年12月 - 2019年3月 徳島大学 情報センター 講師
 2012年8月 - 2015年11月 奈良先端科学技術大学院大学
               情報科学研究科 特任助教
 2011年4月 - 2012年7月 名古屋大学 情報連携統括本部 特任助教
 2008年4月 - 2011年3月 京都大学 学術情報メディアセンター 特定助教
[研究分野、研究テーマ]
  • ネットワーク管理運用
  • 経路制御
  • 情報セキュリティ
  • 公衆無線インターネット接続サービス
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 電子情報通信学会
  • 情報処理学会
  • IEEE
  • ACM

BoF 2024年度 BoF "Birds of a feather" 

BoF : 特定のテーマに興味を持つ有志による集会

日時

2024年10月28日(月)19:30~21:00
開催方法 集合開催ビックエコー生田ロード店(三ノ宮駅周辺カラオケ店)
グループに分かれて議論を行います。各部屋ごとに話題提供を行い、コーディネーターが進行をしてディスカッションを行います。
参加対象 SS研会員、CS研会員、IS研会員の各機関にご所属の方
参加費 2,000円(飲食含む。現地にて徴収予定)
参加申込み 開催済
その他 本会合は、2024年度秋イベント(28日:科学技術計算分科会教育環境分科会、BoF、29日:システム技術分科会合同分科会)の一部です。

開催趣旨

 「異なる専門分野の人たちや、異なる機関の人たちと知的な交流が行える場」の提供は、SS研の魅力の一つです。
 今年も,SS研秋イベントの開催に合わせ、BoF(Birds of a Feather)を開催します。BoFは、SS研の活動の中でも、最も「ざっくばらん」に意見交換、そして、交流のできる場の一つです。
 日常の活動や、自分の専門分野の学会では顔を合わすことがない人たちとの出会いと会話は、知的好奇心に新たな刺激を与え、視野を広げ、考えを深めてくれます。
 「ちょっと覗いてみようか」で参加できるBoFで、SS研の魅力を堪能してください。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

 

19:30-
開始
19:30-20:00
30分
自己紹介&話題提供(各部屋ごと)
「情報人材育成 ~何ができる人が足りないの?~」

事務局側でグループ分けさせていただきます。指定の部屋に分かれていただき、自己紹介&話題提供を行います。

20:00-21:00
60分
ディスカッション

各部屋のコーディネーターの進行でディスカッションを行います。なお、議論した内容はレポートにまとめて後日ホームページに掲載させていただく予定です。

報告書①(PDF:580KB)
報告書②(PDF:3.6MB)
報告書③(PDF:354KB)
報告書④(PDF:492KB)

教育環境分科会 2024年度会合 教育DXを活用した大学の将来像とは? ~オープンバッジ・マイクロクレデンシャルの活用方法を考える~

印刷用ご案内

日時 2024年10月28日(月) 13:30-17:25
会場 場所:神戸国際会議場
ハイブリッド開催 集合+オンライン配信(ZOOM)
参加対象 SS研会員、CS研会員、IS研会員の各機関にご所属の方
参加費 無料
参加申込み 開催済
その他 本会合は、2024年度秋イベント(28日:科学技術計算分科会、教育環境分科会、BoF、29日:システム技術分科会合同分科会)の一部です。

開催趣旨

 近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)が話題となる一方で、大学を未来に向けて、どのように変革していくかを考える必要が生じています。 その1つとして、オープンバッジやマイクロクレデンシャルといったデジタル証明書の活用が挙げられます。 オープンバッジは、デジタル形式で取得できるスキルや経験の証明書であり、学習成果や専門知識を視覚的に示し、オンラインで共有できる仕組みです。 マイクロクレデンシャルは、学修成果を証明し、明確な基準に基づいて評価されることで教育の質を保証することを目指すものです。これらのデジタル証明書を活用することで、 学習成果をどのように可視化し、学習者の能力を効果的に評価・証明できるかを検討することが求められています。
 本分科会では、オープンバッジやマイクロクレデンシャルに関する概要、大学や企業における具体的な活用事例を紹介し、教育DXを活用した未来の大学教育のあり方について議論します。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ会合後に掲載予定】

13:00- 受付開始(現地)
13:20- アクセス開始(オンライン)
 [司会]久保田 真一郎 (熊本大学)
13:30-14:00
講演 30分

講演1
「高等教育DXの将来像
 オープンバッジ・マイクロクレデンシャル活用の観点から」
重田 勝介 (北海道大学)プロフィール

本講演では、高等教育のデジタル化(教育DX)を推進するにあたっての可能性と課題を整理すると同時に、オープンバッジやマイクロクレデンシャルを導入する意義について解説する。国内外の高等教育機関における教育DXの事例やオープンバッジ、マイクロクレデンシャル導入の事例から、高等教育を進化させる手法としてオープンバッジ、マイクロクレデンシャルに着目する背景と活用の展望を示す。

高等教育,教育DX,オープンバッジ,マイクロクレデンシャル
プレゼン資料(PDF:2.2MB)
14:00-14:45
講演 45分

講演2
「マイクロクレデンシャルとデジタル学修歴の国内外の最新動向と標準化」
井上 雅裕 (慶應義塾大学) プロフィール

産業構造の急速な変化への対応やイノベーションを推進できる人材の育成のために、大学で修得した知識だけでなく、卒業後も継続的に学習を行うことが期待されている。これに対して修士や学士などの学位プログラムを補完する教育として、特定の領域を比較的短期間で学び、その学修成果を証明するマイクロクレデンシャルが各国で注目されている。マイクロクレデンシャルは教育制度と学修歴をデジタル発行するためのデジタルバッジ等の情報技術で構成される。ここでは,これらの最新動向と標準化、および教育制度と情報技術からなるアーキテクチャについて述べる。

マイクロクレデンシャル, デジタルバッジ, 標準化, アーキテクチャ, 国際連携
プレゼン資料(PDF:3.5MB)
14:45-15:00 休憩(15分)

15:00-15:25

講演 25分

講演3
「大阪大学における教学DXの現状と課題
-Open BadgeとMicro Credential を中心に-」
竹村 治雄 (大阪大学) プロフィール
都竹 茂樹 (大阪大学) プロフィール

本講演では、大阪大学における教育学習支援情報システムの変遷を通して、教学DXの実現に向けた取り組み状況を紹介する。特に、学生のニーズに適合した教育の提供の方法についての考察と、それを実現するために技術的背景であるマイクロクレデンシャルの活用と、そのために必要となるオープンバッジの導入の現状と課題について述べる。
あわせて演者の都竹が熊本大学において実施した「バッジを活用した社会人向けブレンディッドラーニングプログラムの事例」についても紹介し、バッジの活用方法について考える。

教育DX, オンライン学習, オープンバッジ, 教育学習支援情報システム, マイクロクレデンシャル
プレゼン資料(PDF:4.3MB)
15:25-15:50
講演 25分

講演4
「中央大学におけるオープンバッジ活用
:「学修成果可視化」ツールとしての特徴を考える」
佐藤 信行 (中央大学)プロフィール

中央大学は、2021年度に一般財団法人オープンバッジ・ネットワークが発行するオープンバッジの実証実験導入を行い、現在はいくつかの場面で活用を行っている。本学では、オープンバッジを学修成果可視化の有用な手段の一つと考えており、ポートフォリオ等各種の可視化手段と組み合わせた活用を模索しているところである。そこで、今回は、本学における学修成果の可視化に関する考え方とオープンバッジの位置づけを中心として、本学の取組事例をご紹介したい。

学修成果可視化,オープンバッジ, ポートフォリオ, 中央大学, 事例研究
プレゼン資料(PDF:766KB)
15:50-16:15
講演 25分

講演5
「オープンバッジを活用したDXの推進
 ~カルチャー変革とスキル開発の両輪~」
松井 正徳 (株式会社富士通ラーニングメディア) プロフィール

デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する上で、個人の成長と組織の成長は不可欠です。本講演では、富士通におけるオープンバッジを活用したスキル開発とカルチャー変革の取り組みを紹介します。近年の人的資本経営やジョブ型人材マネジメントの潮流を踏まえ、組織戦略で必要とされるスキルを可視化・管理し、社員の自律的な学びと学びの文化の醸成を促進することについて考えます。

DX, カルチャー変革, 人的資本経営, ジョブ型人材マネジメント, オープンバッジ
プレゼン資料(PDF:4.6MB)
16:15-16:30 休憩(15分)
16:30-17:20
講演 50分

パネルディスカッション
「教育DXを活用した大学の将来像とは?
~オープンバッジ・マイクロクレデンシャルの活用方法を考える~」
ファシリテーター:
隅谷 孝洋 (広島大学)
パネリスト:
重田 勝介 (北海道大学)
井上 雅裕 (慶應義塾大学)
都竹 茂樹 (大阪大学)
佐藤 信行 (中央大学)
松井 正徳 (株式会社富士通ラーニングメディア)
17:20-17:25
閉会挨拶
村上 正行 (大阪大学)

講演者 / パネルディスカッション パネリスト

「高等教育DXの将来像
 オープンバッジ・マイクロクレデンシャル活用の観点から」

lecturer
重田 勝介(Shigeta Katsusuke)
北海道大学 情報基盤センター 教授
[略歴]
北海道大学情報基盤センター教授。大学院教育推進機構オープンエデュケーションセンター副センター長・オープン教育開発部門長。 大阪大学大学院卒(博士 人間科学)。東京大学助教等をへて現職。研究分野は教育工学・オープンエデュケーション。
[研究分野、研究テーマ]
  • 教育工学
  • オープンエデュケーション
  • ハイブリッド型学習
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 日本教育工学会
  • 教育システム情報学会
  • 情報処理学会
  • 信教育学会 等

「マイクロクレデンシャルとデジタル学修歴の国内外の最新動向と標準化」

lecturer

井上 雅裕(INOUE Masahiro)
慶應義塾大学 大学院システムデザイン・マネジメント研究科 特任教授
一般社団法人オープンバッジネットワーク理事
[略歴]
慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 特任教授、芝浦工業大学名誉教授、 早稲田大学大学院理工学研究科 物理学及応用物理学専攻 博士前期課程修了、博士(工学)、技術士(情報工学部門)、 シニア教育士(工学・技術)、三菱電機株式会社、芝浦工業大学教授、同副学長を経て、2021年4月より現職。
一般社団法人PMI日本支部理事 教育国際化委員会委員長、 一般財団法人オーブンバッジネットワーク理事、 JV-Campus/JMOOC マイクロクレデンシャル合同WG発起人、 IEEEシニアメンバ
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 「大学のデジタル変革―DXによる教育の未来―」東京電機大学
出版局
  • 「M2M/IoTシステム入門」森北出版
  • 「組込みシステム」共立出版
  • 「システム工学 -定量的な意思決定法-」オーム社
  • 「システム工学 -問題の発見・解決の方法-」オーム社
  • 「学生を成長させる海外留学プログラムの設計」東信堂
  • 「プロジェクトマネジメント・ツールボックス」 鹿島出版

「大阪大学における教学DXの現状と課題
-Open BadgeとMicro Credential を中心に-」

lecturer
竹村 治雄(TAKEMURA Haruo)
大阪大学 スチューデント・ライフサイクルサポートセンター
副センター長・特任教授(非常勤)
[略歴]
1987年3月 大阪大学 大学院基礎工学研究科 物理系専攻情報工学分野 博士後期課程単位取得退学
1987年4月 - 1992年3月 (株)国際電気通信基礎技術研究所・研究員
1991年4月 - 1994年3月 (株)国際電気通信基礎技術研究所・主任研究員
1994年4月 - 2001年3月 奈良先端科学技術大学院大学・情報科学研究科・助教授
2001年4月 - 2024年3月 大阪大学 サイバーメディアセンター 教授
2003年4月 - 2024年3月 大阪大学情報科学研究科 情報システム工学専攻 教授(兼任)
2022年4月 - 2024年3月 大阪大学 スチューデントライフサイクルサポートセンター 教授(兼任)
2024年4月 大阪大学 名誉教授
2024年4月 - 現在 大阪大学 スチューデント・ライフサイクルサポートセンター 特任教授(非常勤)
[研究分野、研究テーマ]
  • ヒューマン・コンピュータ・インタラクション
  • VR/AR/MR 3次元ユーザインタフェース
  • 教育学習支援情報システム
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 電子情報通信学会
  • 情報処理学会
  • 日本バーチャルリアリティ学会
  • ヒューマンインタフェース学会

「大阪大学における教学DXの現状と課題
-Open BadgeとMicro Credential を中心に-」

lecturer
都竹 茂樹(TSUZUKU Shigeki)
大阪大学 スチューデント・ライフサイクルサポートセンター
教学DX部 教授
[略歴]
1991年3月 高知医科大学医学部卒業 (医師)
1995年3月 名古屋大学大学院医学研究科満了 (医学博士)
2006年6月 ハーバード大学公衆衛生大学院修了(MPH、公衆衛生学修士)
2011年3月 熊本大学大学院教授システム学専攻修了(修士・教授システム学)

1997年4月 - 1999年10月 国立長寿医療研究センター疫学研究部 リサーチレジデント
1999年10月 - 2000年9月 ハワイ骨粗鬆症財団 客員研究員
2003年4月 - 2004年3月 ホノルルハートプログラム 客員研究員
2007年10月 - 2011年7月 高知大学医学部公衆衛生学教室 准教授
2011年7月 - 2023年3月 熊本大学 教授(政策創造研究教育センター、教授システム学研究センター)
2023年4月より現在 大阪大学スチューデント・ライフサイクルサポートセンター 教学DX部 教授
[研究分野、研究テーマ]
  • 教育工学(インストラクショナル・デザイン)
  • ヘルスプロモーション
  • トレーニング科学
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 日本教育工学会
  • 教育システム情報学会
  • 日本臨床運動療法学会
  • 日本公衆衛生学会

「中央大学におけるオープンバッジ活用
 :「学修成果可視化」ツールとしての特徴を考える」

lecturer
佐藤 信行(Sato Nobuyuki)
中央大学大学院法務研究科 教授
中央大学教育力研究開発機構長 中央大学副学長
[略歴]
2021年04月 中央大学教育力研究開発機構長(創設時機構長)
2020年07月 中央大学副学長
2011年01月 中央大学副学長(~2014年11月)
2011年04月 中央大学情報環境整備センター副所長(~2013年03月)
2006年04月 中央大学大学院法務研究科教授
2001年04月 尚美学園大学教授(~2006年03月)
1995年03月 釧路公立大学専任講師・准教授(~2001年03月)
2000年03年 博士(法学、中央大学)
1992年03月 中央大学大学院法学研究科博士後期課程公法専攻満期退学
[研究分野、研究テーマ]
  • 情報法、法情報学
  • 英米加公法
  • 比較憲法
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 日本カナダ学会(元会長、理事)
  • 比較法学会理事
  • 日米法学会評議員
  • 日本公法学会、全国憲法研究会、憲法理論研究会会員
  • 地方公共団体情報システム機構本人確認情報保護委員会委員長
  • 佐藤信行「学修成果可視化とオープンバッジの活用」大学時報(日本私立大学連盟)410号(2023年5月)88頁

「オープンバッジを活用したDXの推進
 ~カルチャー変革とスキル開発の両輪~」

lecturer
松井 正徳(Matsui Masanori)
富士通ラーニングメディア カスタマーサクセス本部
[略歴]
学びの場づくり×ITに可能性を感じ、IT系人材育成サービス会社に入社。 研修講師やソリューション営業を経て、富士通グループのDX人材育成やカルチャー変革の推進に従事。 現在は、社内外に公開可能なスキル・経験のデジタル証明書「オープンバッジ」やスキル開発フレームワークの立ち上げから設計推進を担っている。 「“志むすぶ”を学びのセンターにする」を胸に、社内では神山まるごと高専Crew、社外でもキャリア教育やHRコミュニティ/地域コミュニティの運営、SHIMOKITA COLLEGEの社会人チューターとして、学びの場づくりの挑戦を広げている。
[受賞歴など]
  • 第1回オープンバッジ大賞 優秀賞企業部門

科学技術計算分科会 2024年度会合 AI で導く次世代のサイエンス  ~AI+Science=?~

印刷用ご案内
■まんがレポート

日時 2024年10月28日(月) 13:00-18:00(予定)
会場 場所:神戸国際会議場
ハイブリッド開催 集合+オンライン配信(ZOOM)
参加対象 SS研会員機関ご所属の方
参加費 無料
参加申込み 開催済
その他 本会合は、2024年度秋イベント(28日:科学技術計算分科会教育環境分科会BoF、29日:システム技術分科会合同分科会)の一部です。

開催趣旨

近年、AIを科学に応用する取り組みが多様な分野で広がりを見せています。これらの取り組みは、従来の科学技術シミュレーションに対し、計算時間や資源の削減に寄与するだけでなく、複雑でモデル化が難しい現象の予測や、従来の手法では見つけられなかった新たな関係やパターンの発見につながるものとして、期待が寄せられています。

しかし、科学技術計算のためのAIモデルに関する研究開発はまだ始まったばかりであり、現在も改良に向けた試行錯誤が続けられています。さらに、AIモデルの予測結果の信頼性や、学習に必要な計算資源、などの課題も指摘されています。

そこで今回の科学技術計算分科会では、AIの科学技術計算への応用に取り組まれている専門家の方々を講師としてお迎えし、AI+サイエンスの現状や今後の展望についてお話しいただきます。また、講演後に講師や参加者の皆様が気軽に情報交換できるよう、コーヒーブレイクを長めに設定したプログラムを予定しております。

この機会に、AI+サイエンスに対する期待や疑問を存分に語り合っていただければ幸いです。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ会合後に掲載予定】

12:30- 受付開始(現地)
12:50- アクセス開始(オンライン)
   [司会] 藤田 直行 (宇宙航空研究開発機構)
13:00-13:10
開催趣旨説明
南里 豪志 (九州大学)

13:10-13:55
講演 40分+ 5分

講演1
実験・計算科学・データ科学を組み合わせた材料研究(放射性廃棄物材料の例)
大窪 貴洋 (千葉大学)プロフィール
 

計算科学を援用した材料開発や物理化学研究は、ハードウェアや方法論の進展によって急速に進展している。今後、機械学習や人工知能に代表されるデータサイエンス、計算科学・実験データらを高度に融合することで、さらなる発展が見込まれる。講演者は放射性廃棄物や電池部材の材料研究を行っており、実用上の課題解決に重きをおいた研究を行っている。発表では、実験と計算科学、データサイエンスを組み合わせて材料研究を行った研究事例を紹介する。

固体電解質、放射性廃棄物、核磁気共鳴、第一原理計算、分子動力学計算
プレゼン資料(PDF:7.3MB)
13:55-14:40
講演 40分+ 5分

講演2
高性能計算と人工知能で加速する脳シミュレーション
五十嵐 潤 (理化学研究所)プロフィール
 

脳情報処理機構や脳疾患機序の解明に向け、生理学実験やシミュレーションが盛んに行われ、全脳規模の結合構造や神経活動の観測、脳シミュレーションが取り組まれている。データは多様になり、データ量や処理の計算量は指数関数的に増加しており、可能性は広がる一方で、その扱いの困難さは増加している。これに対して、人工知能は、神経科学と高性能計算を結び付け、脳データ解析や数理シミュレーションを加速・拡張する可能性がある。本講演では、富岳による脳シミュレーションの例を紹介し、次の時代の脳シミュレーションに向けた、AIの適用可能性の検討や取り組みについて紹介する。

神経回路シミュレーション, 大脳皮質, コネクトーム、高性能計算、人工知能
プレゼン資料(PDF:3.7MB)
14:40-15:25
講演 40分+質疑 5分

講演3
気象・気候分野におけるAI for Science
 AIは気象・気候研究に役に立つか?
中野 満寿男 (海洋研究開発機構) プロフィール
 

ここ2,3年の大手テック企業によるAI天気予報モデルの開発には目をみはるものがありました。一方で、徐々に気象ドメイン側でもこれらのモデルの検証が進み、様々な問題点が指摘されるに至っています。本講演ではAI天気予報モデル研究をはじめとする気象・気候分野でのAI活用についてレビューしつつ、これから我々が進むべき道についても議論できればと思います。

数値天気予報, サロゲートモデル, 極端気象, 気候変動, 予測可能性
プレゼン資料(PDF:7.3MB)
15:25-16:00 休憩+座談(35分)

16:00-16:45
講演 40分+質疑 5分

講演4
産業界でのAI活用
 サロゲートモデルでエンジニアリングを加速
宮本 裕平 (みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社) プロフィール
 

近年のAI・機械学習技術の発展に伴い、様々な産業分野においてその活用が始まっています。コンピュータを利用した物理シミュレーションにおいても、シミュレーションの一部をサロゲートモデルに置き換える計算高速化や、サロゲートモデルを用いた効率的な最適化検討など、新たな可能性が広がっています。本講演では、サロゲートモデルを活用してエンジニアリングを加速させるための展望についてお話しします。

機械学習, AI, サロゲートモデル, 数値解析, 物理シミュレーション
プレゼン資料(PDF:4.7MB)

16:45-17:30
講演 40分+質疑 5分

講演5
HPCとAIを活用した材料探索・シミュレーション技術の開発
吉本 勇太 (富士通株式会社) プロフィール
 

材料開発は、初期の研究段階から市場投入までに多大な時間とコストを要します。近年、HPCとAIを駆使した材料探索技術やシミュレーション技術が注目されており、これにより材料開発のサイクルを大幅に短縮することが期待されています。本発表では、弊社で開発を進めている、HPCとAIを活用した材料探索プラットフォームや、大規模・長時間の機械学習分子動力学計算を安定に実行する技術、データ間の因果関係を抽出する技術などについてご紹介します。

材料探索, 分子動力学, 機械学習, 原子間ポテンシャル, 因果発見
プレゼン資料(PDF:3.9MB)
17:30-17:40
閉会挨拶
南里 豪志 (九州大学)
17:40-18:00
座談

講演者

実験・計算科学・データ科学を組み合わせた材料研究(放射性廃棄物材料の例)

lecturer
大窪 貴洋
千葉大学大学院工学研究院 准教授
[略歴]
2015年4月 - 現在 千葉大学, 大学院 工学研究院, 准教授
 2010年4月 - 2015年3月 千葉大学, 大学院 工学研究院, 助教
 2007年10月 - 2010年3月 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 固体高分子形燃料電池基盤研究センター, 研究員
 2005年4月 - 2007年9月 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 地層性分研究開発部門, 産学連携研究員.
[研究分野、研究テーマ]
  • 固体電解質中のイオン伝導機構の解明
  • 放射性廃棄物処分の安全評価研究
  • 核磁気共鳴実験の開発
  • 計算科学と実験を融合した解析法の開発
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 化学会
  • 電気化学会
  • セラミックス協会
  • 原子力学会
  • 核磁気共鳴学会

高性能計算と人工知能で加速する脳シミュレーション

lecturer

五十嵐 潤
理化学研究所 計算科学研究センター 高性能人工知能システム研究チーム 上級研究員
[略歴]
 2020年4月 - 現在 理化学研究所 計算科学研究センター 高性能人工知能システム研究チーム 上級研究員
 2016年4月 - 2020年3月 理化学研究所 情報システム本部 上級研究員
 2013年4月 - 2016年3月 沖縄科学技術大学院大学 神経計算ユニット スタッフサイエンティスト
 2009年4月 - 2013年3月 理化学研究所 次世代計算科学研究開発プログラム 特別研究員 脳回路機能理論研究チーム
 2007年4月 - 2009年3月 九州工業大学 生命隊工学研究科 研究員 
 2007年3月 九州工業大学 生命体工学研究科博士後期課程修了、博士(工学).
[研究分野、研究テーマ]
  • 計算神経科学
  • 大規模神経回路シミュレーション
  • 振動的神経活動の情報処理における役割や脳疾患機序への関与
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 所属学会:神経回路学会学会、神経科学学会
  • 受賞歴:CNS2019, Trainee Poster Competition Award
         平成28年度 日本神経回路学会 全国大会 論文賞
         平成23年度 日本シミュレーション学会研究賞
         平成21年度 日本神経回路学会 全国大会 大会奨励賞
         SACSIS2007「Cellスピードチャレンジ2007優秀賞
  • 著書:山﨑匡、五十嵐潤、はじめての神経回路シミュレーション、森北出版

気象・気候分野におけるAI for Science
 AIは気象・気候研究に役に立つか?

lecturer
中野 満寿男
海洋研究開発機構 地球環境部門環境変動予測研究センター  副主任研究員
[略歴]
 2007年3月 九州大学大学院理学府地球惑星科学専攻博士課程修了
 2007年5月~2010年3月 (財)地球科学技術総合推進機構 研究員
 2010年4月-2017年3月 海洋研究開発機構 特任研究員
 2017年4月-2023年10月 海洋研究開発機構 研究員
 2018年11月-2019年11月 欧州中期予報センター Visiting Scientist
 2023年4月-現在 横浜国立大学台風科学技術研究センターIMS客員准教授 (兼務)
 2023年10月-現在 海洋研究開発機構 副主任研究員
[研究分野、研究テーマ]
  • 台風などの極端気象予測
  • 雲解像―渦解像大気海洋結合モデル
  • 予測可能性
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 日本気象学会
  • 米国気象学会
  • 米国地球物理学連合

産業界でのAI活用
 サロゲートモデルでエンジニアリングを加速

lecturer
宮本 裕平
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 サイエンスソリューション部
[略歴]
 2015年~現在 みずほリサーチ&テクノロジーズ サイエンスソリューション部
[業務分野]
  • 商用CAEソフトを用いた受託解析、技術コンサルティング
  • 数値計算プログラムの開発

HPCとAIを活用した材料探索・シミュレーション技術の開発

lecturer
吉本 勇太
富士通株式会社 富士通研究所 コンピューティング研究所 イノベーティブコンピューティングCPJ プリンシパルリサーチャー
[略歴]
 2014年3月 東京大学 大学院工学系研究科 博士課程修了
 2014年~2015年 株式会社東芝 生産技術センター
 2015年~2023年 東京大学 大学院工学系研究科 特任助教・助教・講師
 2023年4月~現在 富士通株式会社 富士通研究所
[研究分野、研究テーマ]
  • 分子シミュレーション
  • 機械学習の材料科学への応用
  • 輸送現象
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 受賞歴:2020年度 日本機械学会 動力エネルギーシステム部門 優秀講演表彰 他2件
  • 著書:マイクロ・ナノ熱工学の進展(エヌ・ティー・エス 2021年)(分担)

2024年度 秋イベント

日程 2024年10月28日(月)~29日(火)
場所 神戸国際会議場
開催方法 10/28PM 科学技術計算分科会:ハイブリッド開催
     教育環境分科会:ハイブリッド開催
10/28夜 BoF:集合開催
10/29AM システム技術分科会:ハイブリッド開催
10/29PM 合同分科会:現地開催のみ
参加対象 「全体プログラム」参照
参加費 「全体プログラム」参照
参加申込み 開催済
宿泊について 各自で手配をお願い致します。各ホテルは大変込み合いますので、早めの手配をお勧めします。

全体プログラム※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

    参加対象 参加費
10月28日
(月)
科学技術計算分科会2024年度会合(13:00~18:00)
  • テーマ「AIで導く次世代のサイエンス ~AI+Science=?~」
SS研会員 会合:無料
教育環境分科会2024年度会合(13:30~17:25)
  • テーマ「教育DXを活用した大学の将来像とは?~オープンバッジ・マイクロクレデンシャルの活用方法を考える~」
SS研会員
CS研会員
IS研会員
会合:無料
BoF "Birds of a feather"(19:30~21:00)
  • テーマ「情報人材育成 ~何ができる人が足りないの?~」
SS研会員
CS研会員
IS研会員
会費:2,000円
10月29日
(火)
システム技術分科会2024年度会合(9:00~12:00)
  • テーマ「無線通信の未来展望~ここに来ればミライが見える! ワイヤレスネットワークの将来を語ろう!~」
SS研会員
CS研会員
IS研会員
会合:無料
合同分科会2024年度会合 (13:30~17:50)
  • テーマ「本物か偽物か ~真実はいつもひとつか?~」
SS研会員
CS研会員
IS研会員
会合:無料
懇親パーティ(18:10~19:30) SS研会員
CS研会員
IS研会員
会費:3,000円

SS研ICTフォーラム2024 研究データ管理(RDM)とオープンデータの未来~研究データは宝の山!マネジメントの最前線~

印刷用ご案内

日時 2024年8月8日(木) フォーラム 13:00-17:00
開催方法

場所:富士通ソリューションスクエアS棟3階P2
(住所:東京都大田区新蒲田1-17-25)
ハイブリッド開催(集合 + オンライン配信(ZOOM))

参加対象 SS研会員に限らず、どなたでも参加可能。
(懇親会への会員外ベンダーの参加はご遠慮いただきます。)
参加費 フォーラム:無料
懇親会:500円(当日会場受付にて申し受けます。)
参加申込み 開催済
その他

SS研では本フォーラム以外に以下のオープンフォーラムを開催します。
ご興味がございましたら是非ご参加ください。

開催趣旨

 近年、研究データの管理と活用が科学技術の発展においてますます重要な役割を果たしている。 研究データ管理(RDM:Research Data Management)は、データの収集、保存、共有、再利用を効率的 かつ効果的に行うための体系的なアプローチであり、適切な研究データ管理は、研究の透明性、再現性、 信頼性を向上させるだけでなく、異なる分野間のコラボレーションを促進し、新たな発見を生む可能性を 秘めている。同時に、オープンデータの動きも世界中で広がりつつある。オープンデータの推進は、 データの公共性と利便性を最大限に活用し、学術コミュニティ全体において、知識の進展を促進することが 期待されている。 このような状況を踏まえ、本年度のICTフォーラム2024では、研究データ管理とオープンデータの理解を 深めるために「研究データ管理(RDM)とオープンデータの未来 ~研究データは宝の山!マネジメントの最前線~」 をテーマとし、研究データ管理とオープンデータの最新動向や実践例を共有し、持続可能なデータ管理の実現や 利活用方法などについて議論を行いたい。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ順次本ページに掲載予定】

12:50- アクセス開始
 [司会]廣瀬 幸(九州工業大学)
13:00~13:05
開催趣旨説明
藤村 丞(福岡大学)
13:05-13:55
講演 40分
Q&A 10分
講演
オープンサイエンスと研究データ管理
~GakuNin RDMとその活用~
下山武司(国立情報学研究所)プロフィール
 

国際的なオープンサイエンスの流れから、研究活動の公正性を保ちつつ、研究成果を広く共有し利活用できるようにするための、研究データ管理の重要性が高まってきています。この講演では、NIIが提供している、研究データ管理基盤「GakuNin RDM」を起点として、効果的に研究推進を進めるために、このツールをどのように活用し、研究者がより効率的に自身の研究データの管理・共有を実現するのかを説明します。

オープンサイエンス、研究データ管理、GakuNin RDM、研究公正、研究推進
13:55-14:05 休憩(10分)
14:05-14:55
講演 40分
Q&A 10分
講演
データサイエンス型歯科医療情報システムの
試験的運用
野崎一徳(大阪大学歯学部附属病院)プロフィール
岡真太郎(同上)プロフィール
 

データサイエンス型歯科医療情報システムの試験的運用では、歯科医療機器、情報機械、ビッグデータ、診療記録、AIサービスを活用し、近い将来の診療改善を目指しています。現在、歯科医療機器から収集されたデータをビッグデータ解析で処理し、AIサービスが診断や治療計画を支援するための準備を進めています。これにより、診療記録の統合管理と診療の質向上が実現できるよう努めています。

歯科医療機器, 情報機械, ビッグデータ, 診療記録, AIサービス
14:55-15:05

休憩(10分)

15:05-15:55
講演 40分
Q&A 10分
富士通講演
安心安全な研究データ管理・流通の実現に向けて
研究活動の不正行為(捏造、改ざん、盗用)対策への課題と挑戦
鈴木和幸(富士通株式会社)プロフィール
 

研究データの管理や学内外への流通に際して、データの発信元や所有権、真正性の証明と合わせて、データ取引の証跡を改ざん不能なデジタルエビデンスとして管理することで、あらゆるデータに対し、安心安全でトラストな利活用を実現する、Fujitsu Computing as a Service Data e-TRUSTを活用した類似事例などを交えてご紹介します。

研究不正対策(改ざん抑止), 証跡・監査, 自己主権型データ流通, eシール
15:55-16:05 休憩(10分)
16:05-16:55
講演 50分
パネルディスカッション
「研究データ管理(RDM)とオープンデータの未来~研究データは宝の山!マネジメントの最前線~」
モデレータ:上繁 義史(長崎大学)
パネリスト:下山 武司(国立情報学研究所)
パネリスト:岡 真太郎(大阪大学歯学部附属病院)
パネリスト:鈴木 和幸(富士通株式会社)
 

講演内容をベースにして、フォーラムのテーマに関連した様々な問題点についてディスカッションを行う。

16:55~17:00
閉会挨拶
木戸 善之(岡山理科大学)
17:00-17:30 休憩・懇親会準備
17:30-19:00
懇親会(会員外ベンダーの参加はご遠慮いただきます。)
※会費制:500円
  • お飲み物とおつまみの簡易パーティです。お気軽にご参加下さい。

講演者

オープンサイエンスと研究データ管理
~GakuNin RDMとその活用~

lecturer
下山 武司(Shimoyama Takeshi)
国立情報学研究所 オープンサイエンス基盤研究センター
特任准教授
[プロフィール]
2020年4月-現在 国立情報学研究所, オープンサイエンス基盤研究センター
1991年4月-2020年3月(株)富士通研究所, セキュリティ研究所
[研究分野、研究テーマ]
  • 数式処理技術
  • 暗号技術の研究開発
  • 研究データ管理
[所属学会、受賞歴、著書など]
所属学会
  • 電子情報通信学会、情報処理学会
受賞歴
  • 2014年6月 電子情報通信学会 業績賞
  • 2013年10月 ドコモ・モバイル・サイエンス賞, NPO法人モバイル・コミュニケーション・ファンド
  • 2013年6月 情報処理学会 喜安記念業績賞受賞
  • 2012年1月 暗号と情報セキュリティシンポジウムイノベーション論文賞受賞, 電子情報通信学会
  • 2008年5月 情報処理学会 喜安記念業績賞受賞
  • 2007年11月 第55回電気科学技術奨励賞(オーム技術賞)受賞, 電気科学技術奨励会
  • 2007年10月 IWSEC2007 Best Paper Award, IWSEC2007実行委員会
  • 1997年1月 暗号と情報セキュリティシンポジウム論文賞,電子情報通信学会
著書
  • 気付力が夢を叶える! 研究開発力を格段に高める思考と実践法、日刊工業新聞社 2012年
  • 情報セキュリティ 暗号,認証,倫理まで、昭晃堂 2003年
  • 情報セキュリティ事典、共立出版 2003年

データサイエンス型歯科医療情報システムの試験的運用

lecturer

野崎 一徳(Nozaki Kazunori)
大阪大学 歯学部附属病院 口腔医療情報部 部長
[プロフィール]
2001年3月に北海道大学歯学部を卒業後、同年4月に大阪大学大学院歯学研究科博士課程に入学。2004年3月に博士(歯学)の学位を取得し、同年4月より大阪大学サイバーメディアセンターで教務職員として勤務。2006年4月に大阪大学大学院情報科学研究科博士後期課程に入学し、2009年9月に博士(情報科学)を取得。2011年7月にフランスのジョセフ・フーリエ大学Gipsa-Labで客員教授を務め、同年8月に大阪大学大学院基礎工学研究科に特任講師(常勤)として加わる。2013年4月に大阪大学歯学部附属病院医療情報室の助教に就任し、2019年7月から准教授、同年8月に室長、2024年4月より口腔医療情報部に改組され、部長に就任。医療情報学とコンピュータサイエンスの融合研究を続けている。日本情報処理学会、日本医療情報学会、日本補綴歯科学会、日本老年歯科医学会、日本機械学会、IADR各会員。
[研究分野、研究テーマ]
  • 歯科医療情報学・分散無限前提のデータサイエンス
  • 音声発話・構音障害
  • 計算機科学・分散システム
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • IEEE/ACM SC06 HPC Analytics Challenge Best paper, 2006
  • 生体医工学会ベストリサーチアワード, 2011
  • Journal of Dental Research 編集委員, 2024-
  • ISO/TC 106, 215 委員, 2023-

データサイエンス型歯科医療情報システムの試験的運用

lecturer

岡 真太郎(Oka Shintaro)
大阪大学 歯学部附属病院 オーラルデータサイエンス共同研究部門 特任助教
[ぷろ]
2016年 3月 大阪大学歯学部 卒業
2016年 4月 大阪大学歯学部附属病院 研修歯科医
2021年 3月 大阪大学大学院歯学研究科口腔科学専攻 修了(博士(歯学))
2021年 4月 大阪大学歯学部附属病院 特任研究員
2023年 4月 大阪大学歯学部附属病院 特任助教
[研究分野、研究テーマ]
  • 医療情報学
  • 機械学習
  • 個人情報保護
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 日本医療情報学会
  • 日本歯科保存学会 認定医
  • 日本歯内療法学会

安心安全な研究データ管理・流通の実現に向けて
研究活動の不正行為(捏造、改ざん、盗用)対策への課題と挑戦

lecturer
鈴木 和幸(Suzuki Kazuyuki)
富士通株式会社 アドバンスドテクノロジー事業本部
Digital App Platform CaaSプラットフォーム部
[プロフィール]
  • 2008年 株式会社FFCに入社(配属後、富士通資本100%のFAE/富士通アドバンストエンジニアリングに社名変更)
    Windowsセキュリティ製品開発やWebアプリ画面コンポーネントなど開発に従事
  • 2011年 共通技術部門でPKG製品の開発に従事するとともに、他部門とコア技術等で提案・開発支援などを実施
  • 2016年 グッドデザイン賞 イベント運営支援ソリューション EXBOARDの開発に従事
    https://www.g-mark.org/gallery/winners/9dd846d7-803d-11ed-af7e-0242ac130002
  • 2022年 エンジン部品加工に関するAIモデル、および、AIモデル管理支援PKG「COLMINA 現場品質AI 運用管理パッケージ」開発に従事
    https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP626555_Z00C22A2000000/
  • 2021年 会社統合に伴い富士通に移籍
  • 2022年 異なるサービス間や個人や企業間の安心安全なデータ流通と活用を実現する「CaaS Data e-TRUST」のエンジニアとして開発や顧客提案などに従事
  • 2022年 富士通と帝国データバンク、「日本版eシール」の社会実装に向けた実証実験結果の報告書を公表
    https://pr.fujitsu.com/jp/news/2022/11/9.html
  • 2022年 富士通Japanとの実証実験を開始 学修情報の証明と流通を目指す
    https://www.kwansei.ac.jp/news/detail/4717

SS研HPCフォーラム2024 HPC、どう使ってる? ~HPCをもっと楽しもう!~

印刷用ご案内

日時 2024年8月6日(火) 10:00-16:00
開催方法 場所:富士通ソリューションスクエアS棟3階P1
(住所:東京都大田区新蒲田1-17-25)

ハイブリッド開催(集合 + オンライン配信(ZOOM))
配信は午前中のみとなります。是非、現地での討論にご参加ください。また、現地参加には人数制限があります。先着順となりますのでご了承ください。
参加対象 SS研会員に限らず、どなたでも参加可能。
参加費 無料
参加申込み [開催済]
その他 SS研では本フォーラム以外に以下のオープンフォーラムを開催します。
ご興味がございましたら是非ご参加ください。

開催趣旨

 今回のHPCフォーラムは、従来の講演会形式ではなく、参加者の皆さんが小グループに分かれて議論を行うワークショップ形式で開催し、より良いHPCの使い方について大いに討論して頂きたいと思います。
 昨今、HPC上で実行されるアプリケーションはMPI等を使った並列シミュレーションだけではなく、大規模ワークフローの実行やPythonで記述されたフレームワーク経由でHPCを使う事例が増えてきています。
 このように使い方が多様化するアプリケーションをHPC上でより良く使うには、個々のプログラムの性能や利用者毎の使い勝手だけでなく、システム全体の効率や利用者間の公平性などを総合的に考える必要があります。そこで、今回のHPCフォーラムでは、まず数名の講演者の皆様に、現在HPCがどのように使われているのか、もしくは、より良いHPCの利用に向けてどのような方法が考えられるか、などについてお話しして頂きます。その後、参加者の皆さんに小人数のテーブルに分かれて頂き、昼食も含めて3時間ほど、HPCの使い方について自由に討論(もしくは雑談)して頂きます。最後に、各テーブルでの討論の概要を参加者全体で共有することで、今後のより良いHPC環境の実現に向けた一歩に出来れば、と考えております。
 前半の話題提供はオンラインと現地のハイブリッド開催ですが、後半の討論は現地のみでの開催です。是非この機会に現地でご参加いただき、HPCの使い方についての雑談をお楽しみください。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ順次本ページに掲載予定】

9:30- 受付開始  (現地参加)
9:50- アクセス開始(オンライン参加)
[司会]富士通委員
10:00-10:10
開催趣旨説明
南里 豪志(九州大学)
10:10-12:00
話題提供
話題提供(予定)
創薬DXプラットフォーム
  千葉 峻太朗(理化学研究所)
      プロフィール・アブストラクト
      講演資料 (PDF:4.3MB)

天気予報を支えるHPC ~「数値予報」の実際~
  長谷川 昌樹(気象庁)
      プロフィール・アブストラクト
      講演資料 (PDF:5.1MB)

生成AIで拓くものづくりの民主化と自動化
  西口 浩司(名古屋大学)
      プロフィール・アブストラクト
      講演資料 (PDF:4.3MB)

スーパーコンピュータ「富岳」で学習した大規模言語モデルFugaku-LLM
  白幡 晃一(富士通株式会社)
      プロフィール・アブストラクト
      講演資料(PDF:3.0MB)

HPCシステムのインタラクティブ化技術 大規模並列アプリの即時実行・効率化
  大辻 弘貴(富士通株式会社)
      プロフィール・アブストラクト
      講演資料(PDF:3.9MB)
12:00-13:00 ランチミーティング(60分)
軽食をご用意します。
13:00-14:10
グループ討論(70分)
複数のグループに分かれて討論
 
14:10-14:20 休憩(10分)
14:20-14:50
討論結果共有(30分)
各グループでの討論結果を共有
14:50-15:00 閉会あいさつ
15:00-16:00 お時間のある方は残って自由討論(60分)

講演者

創薬DXプラットフォーム

lecturer

千葉 峻太朗
理化学研究所 計算科学研究センター 研究員
[略歴]
2017年-現在   理化学研究所 研究員
2013年-2017年 東京工業大学大学院 情報生命博士教育院
         特任助教
2013年      東京工業大学大学院 生体分子機能工学専攻
         櫻井実研究室 博士(工学)取得
 
[研究分野、研究テーマ]
  • 生体分子の解析のための分子シミュレーション・機械学習
  • 創薬計算のためのワークフロー構築
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 日本薬学会 構造活性相関部会 幹事・分野ファシリテータ
  • ライフインテリジェンスコンソーシアム(LINC)のWG03「バイオロジクス・ニューモダリティ」のリーダ
  • 構造活性相関シンポジウム優秀発表賞(口頭) 「幾何学的相互作用解析と機械学習による抗原-抗体複合体側鎖モデル構造の妥当性予測」 第48回構造活性相関シンポジウム (2020年)
  • 構造活性相関シンポジウム優秀発表賞(口頭) 「抗原・抗体複合体立体構造に基づく2アミノ酸同時変異戦略による新規抗体創製」第47回構造活性相関シンポジウム (2019年)
[アブストラクト]
創薬には、薬の標的タンパク質の決定、標的タンパク質の機能を制御する化合物のデザイン、その化合物の医薬品としての安全性の担保、薬効の評価など多数のプロセスが存在します。いままで、私たちは個別のプロセスを高効率化するAIやシミュレーション技術を開発してきました。そして、さらにそれらを一つのシステムに統合し、創薬プロセスを一気通貫させる「創薬DXプラットフォーム」の開発によって、創薬プロセスの全体最適化を目指しています。
[キーワード]
  • IT創薬、DX、HPC,ワークフロー, スーパーコンピュータ「富岳」

天気予報を支えるHPC ~「数値予報」の実際~

lecturer

長谷川 昌樹
気象庁 情報基盤部 数値予報課
数値予報モデル基盤技術開発室 調査官
[略歴]
1987年 気象大学校卒業後、旭川地方気象台、札幌管区気象台、気象庁本庁、気象衛星センターにて、気象観測、地震観測、気象予報、計算機システムの運用・整備、技術開発計画の調整、気象衛星の運用計画・整備計画などに従事。気象業務の様々な現場で、計算機システムの導入に取組む。特に、職歴の半分は歴代スーパーコンピュータシステムの導入・運用管理にあたった。

2024年4月 数値予報課 調査官
2023年4月 気象衛星センター所長
2021年4月 気象衛星課長
2019年4月 気象衛星課 衛星運用事業管理官
2017年10月 企画課 技術開発調整官
2014年4月 情報通信課 プログラム班長
1987年-2014年 旭川地方気象台、札幌管区気象台、気象庁本庁
1983年4月 気象大学校
[アブストラクト]
こんにちの天気予報は、「数値予報」を使うことで高い精度で行われている。これは、HPCによって初めて可能となった非常に高度で複雑な処理である。同時に、国民の安全・安心を支える役割を担っており、いつも欠かさず確実に実行することが求められている。気象庁が毎日の天気予報のために計算している数値予報の中身や、その複雑な処理を確実に管理・実行するための工夫の一端を紹介する。
[キーワード]
  • 数値予報、データ同化、可用性、ジョブ制御、ワークフロー

生成AIで拓くものづくりの民主化と自動化

lecturer

西口 浩司 (NISHIGUCH Koji)
名古屋大学 大学院工学研究科 准教授
[略歴]
名古屋大学 大学院工学研究科 准教授、理化学研究所 計算科学研究センター 客員研究員。2015年 広島大学 大学院工学研究科 博士課程修了、博士(工学)。日東電工株式会社、理化学研究所 計算科学研究機構 特別研究員、理化学研究所 計算科学研究センター 特別研究員、名古屋大学 大学院工学研究科 講師を経て、2023年より現職。超並列計算に適したオイラー型構造・流体統一解法とその深層生成モデル,および産業応用の研究に従事。
[研究分野、研究テーマ]
  • 計算力学(非線形構造解析,流体構造連成解析)
  • 高性能計算
  • 3D生成AI
[所属学会、受賞歴、著書など]
International Association of Computational Mechanics
日本計算工学会
日本機械学会
自動車技術会
土木学会
日本建築学会

[受賞歴]
  1. 第29回計算工学講演会グラフィクスアワード特別賞(High performance賞),2024年6月,日本計算工学会
  2. 第27回計算工学講演会グラフィクスアワード最優秀賞,2022年6月,日本計算工学会
  3. 第27回計算工学講演会グラフィクスアワード動画賞,2022年6月,日本計算工学会
  4. 第26回計算工学講演会グラフィクスアワード特別賞(Meshman Data Science賞),2021年5月,日本計算工学会
  5. 応用力学論文奨励賞,2019年6月,土木学会 応用力学委員会
  6. 応用力学シンポジウム講演賞,2016年12月,土木学会 応用力学委員会
  7. 論文賞,2015年5月,日本計算工学会
  8. 奨学褒章,2010年3月,日本船舶海洋工学会
  9. 奨学褒章,2008年3月,日本船舶海洋工学会
  10. エクセレント・スチューデント・スカラシップ,2007年12月,広島大学
[アブストラクト]
2022年以降,Dream Fusion(Google),Magic 3D(Nvidia),Point-E(OpenAI)をはじめとする3D生成AI(text-to-3Dモデル)が続々と登場している.ただし,自然言語・画像・動画に比べ3D形状のデータセット数は少なく,構造力学的情報が含まれたデータセットは提案されていない.そこで我々は,構造最適設計が難しいギガキャスト構造等への応用を目指し,スーパーコンピュータ「富岳」による超多ケース弾塑性解析で作成したデータセットに基づく3D生成AI(parameter-to-3Dモデル)の研究を進めている.本講演では,その現況と今後の展開について述べるとともに,日米欧で活発化している AI for Scienceの最新動向についても概観する.
[キーワード]
  • 3D生成AI, ギガキャスト, スーパーコンピュータ「富岳」, 弾塑性解析, AI for Science

スーパーコンピュータ「富岳」で学習した大規模言語モデルFugaku-LLM

lecturer

白幡 晃一
富士通株式会社 人工知能研究所
シニアプロジェクトディレクター
[略歴]
2015年3月 東京工業大学 大学院情報理工学研究科 博士後期課程修了 博士(理学)
2015年4月 株式会社富士通研究所 コンピュータシステム研究所 入社
2018年10月~2021年3月 株式会社富士通研究所 ICTシステム研究所 シニアリサーチャー
2021年4月~2022年3月 富士通株式会社 ICTシステム研究所 主任研究員
2022年4月~2023年3月 富士通株式会社 コンピューティング研究所 プロジェクトマネージャー
2023年6月~2024年3月 富士通株式会社 コンピューティング研究所 リサーチディレクター
2024年4月~現在 富士通株式会社 人工知能研究所 シニアプロジェクトディレクター
[研究分野、研究テーマ]
  • 深層学習や構造解析・流体・量子化学シミュレーションの高速化
  • 性能と信頼性を両立する大規模言語モデル・生成AIの開発
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 情報処理学会
  • 2020年、2021年スーパーコンピュータ「富岳」およびABCIを用いて機械学習処理性能ベンチマークMLPerf HPCで世界最高性能を達成
[アブストラクト]
日本のトップスパコンである「富岳」では元々大規模言語モデル(LLM) 等の大規模深層学習モデルの学習は想定アプリケーションでなかったため、それに向けた性能最適化は実装されていなかった。大規模深層学習モデルを開発するための計算環境を整備するため、「富岳」を活用したLLMの分散並列学習手法として、「富岳」上で深層学習フレームワークを用いた大規模分散並列実行の性能を最適化し、日本語を中心とした独自のデータで一からLLMを学習した。
[キーワード]
  • 「富岳」、大規模言語モデル、分散並列学習、生成AI、深層学習

HPCシステムのインタラクティブ化技術
 大規模並列アプリの即時実行・効率化

lecturer

大辻 弘貴 (Ohtsuji Hiroki)
富士通株式会社 コンピューティング研究所
プリンシパルリサーチャー
[略歴]
2021年10月 富士通株式会社コンピューティング研究所
       プリンシパルリサーチャー
 2016年4月 株式会社富士通研究所(現富士通株式会社)入社
 2016年3月 筑波大学大学院コンピュータサイエンス専攻
       博士後期課程修了
       博士(工学)
[研究分野、研究テーマ]
  • 高性能計算環境向けシステムソフトウェア
  • 高速並列ファイルシステム
  • ジョブスケジューラシステム
  • 大規模並列システムの設計・構築および運用
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 情報処理学会学会(HPC研究会運営委員)
  • IEEE会員
[アブストラクト]
HPCシステムの多くは投入されたタスクを順次実行するジョブスケジューラにより運用されていることから、数分で終わる処理であったとしても長時間の待機を余儀なくされることがある。この特性は、大容量化が進むAIアプリケーションをHPCシステムで動作させる際に大きな課題となっている。本講演では、富士通が開発を進めている「インタラクティブHPC」技術の解説と適用事例紹介を行う。本技術は、並列処理の時間分割実行を極めて少ない性能劣化で実現することで、インタラクティブ実行を可能にするとともにシステム全体の利用効率を向上させることができる。
[キーワード]
  • HPCシステム, 効率化, ジョブスケジューラ, バッチキューシステム, タイムスライス実行

SS研教育環境フォーラム2024 人口減少時代の教育を支えるICT  ~シーズ、ニーズ、デザインからの実践~

印刷用ご案内

日時 2024年8月5日(月) 13:50-17:30
開催方法

富士通ソリューションスクエアS棟3階P1

(住所:東京都大田区新蒲田1-17-25)
ハイブリッド開催 集合+オンライン配信(ZOOM)

参加対象 SS研会員に限らず、どなたでも参加可能。
(懇親会への会員外ベンダーの参加はご遠慮いただきます。)
参加費 フォーラム:無料
懇親会:500円(当日会場受付にて申し受けます。)
参加申込み 開催済
その他

SS研では本フォーラム以外に以下のオープンフォーラムを開催します。
ご興味がございましたら是非ご参加ください

開催趣旨

 日本では、少子高齢化が急速に進展した結果、2008年をピークに総人口が減少に転じ、人口減少時代を迎えています。国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、2020年の総人口は1億2,615万人でしたが、将来推計では2070年には総人口が9,000万人を割り込み、高齢化率は39%に達すると予測されています。
 このような社会において、教育の重要性が一層高まる一方で、どのように効果的な教育を提供していくのかという課題が浮き彫りになっています。これらの課題に対して、ICTを活用した取り組みが進められています。
 本フォーラムでは、「人口減少時代の教育を支えるICT」をテーマに、シーズ、ニーズ、デザインの観点から教育実践に関する話題提供を行い、議論していきます。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

【公開可能な資料のみ本ページに掲載予定】

13:40- アクセス開始(オンライン)
[司会] 久保田 真一郎 (熊本大学)
13:50-13:55
開催趣旨説明
村上 正行 (大阪大学)
13:55-14:25
講演 30分

講演1
「データ活用型学習:日々の授業や学びに用いるラーニングアナリティクス」
堀越 泉 (京都大学)プロフィール
 

教育ICT 環境の整備が進み、1人1台端末を活用した授業実践も進んでいる。ICT活用型の授業は教え方・学び方の可能性を広げるとともに、学習者や教員がどのように学び、教えたかという教育データが蓄積する。本講演では、日々の授業や学びに用いられるラーニングアナリティクスとして、データ活用型の学習支援システムなどのシーズと、先進校のデータ活用型学習の事例を紹介する。

データ活用型学習,ラーニングアナリティクス,教育データ利活用,1人1台端末,NEXT GIGA
14:25-14:55
講演 30分

講演2
「人口減少社会時代の地域教育
  -ICTを活用したT-baseのチャレンジ-」
佐藤 豊記 (北海道高等学校遠隔授業配信センター(T-base)次長)プロフィール
 

従来から「広域・分散型」とよばれる北海道での教育は、人口減少社会時代を迎えて、小規模校化が加速している。一方で学習指導要領は改訂によって生徒が学ぶ教科科目が増えると同時に、生徒の主体的な学び、個別最適化、共同的な学びなど現場が果たすべきミッションが増えている。小規模校の少ない人手で教育の保障を担保し、生徒の進路希望を実現するために北海道では札幌に遠隔授業配信センター(T-base)を設置し、24名の専任スタッフ(道立学校教員)が31校の道立高校に週250時間の授業をライブ配信している。現場の創意工夫と外部との連携によって、ICTを活用した新しい教育スタイルの確立に向けて、トライアンドエラーを繰り返しながら取り組んでいる。.

教育の質の保障, フラットな組織運営, 外部連携, メタバース, 公教育の役割,合同授業
14:55-15:10 休憩(15分)
15:10-15:40
講演 30分

講演3
「ハイブリッド型授業の設計支援
  ~ リビルド法と授業デザインツールキット ~」
杉浦 真由美 (北海道大学)プロフィール
 

コロナ禍以降、オンライン教育のメリットが活かされた形で、ハイブリッド型教育の普及が推進されている。一方、多様な分野の教員が、同期型と非同期型を効果的に組み合わせてハイブリッド型授業を設計するのは容易ではなく、設計手法の開発が課題となっていた。 本講演では、大学教員のニーズに基づき開発した授業設計手法である「リビルド法」と、ハイブリッド型授業の設計を支援する「授業デザインツールキット」について紹介する。

ハイブリッド型授業, 授業設計, 授業デザイン, ツールキット, リビルド法
プレゼン資料(PDF:1.6MB)
15:40-16:10
講演 30分

講演4-1
「神山まるごと高専の学び
  デザイン×テクノロジー×起業家精神」
鈴木 敦子 (神山まるごと高等専門学校 副校長)プロフィール
 

人口約4700人の徳島県神山町に、2023年4月私立の高専としては19年ぶりの新設校として、神山まるごと高専は開校しました。
カリキュラムは、デザイン×テクノロジー×起業家精神で組み立て、また全寮制の生で地域や社会にご協力いただきながらの学びの、開校の2年目の挑戦をお伝えします。

高専, アントレプレナー教育, 共創, 次世代教育
16:10-16:20
講演 10分

講演4-2
「ともにイノベーションを!
 神山まるごと高専と富士通がめざすこと」
濱上 隆道 (富士通株式会社)プロフィール
 

富士通は「神山まるごと高専」へ10億円を拠出しスカラーシップパートナーとなりました。投資をするだけではなく、学生との課外活動を実施してきました。その活動は、学生とともに学ぶ「Co-Learning」の場として捉え、一方通行の関係ではなく、学び合う関係を持ちながら進めてきました。本講演では、当社がパートナーとなった背景や、具体的な活動の内容、そして活動を通して生まれた変化などを紹介します。

パーパス, Co-Learning, 学生と社会人とのつながり, 人間の未来を変える新しいビジネス, イノベーション
プレゼン資料(PDF:3.5MB)
16:20-16:35 休憩(15分)
16:35-17:25
講演 50分

パネルディスカッション
「人口減少時代の教育を支えるICT
   ~シーズ、ニーズ、デザインからの実践~」
ファシリテーター:
村上 正行 (大阪大学)
パネリスト:
喜多 一 (京都大学)プロフィール
堀越 泉 (京都大学)
佐藤 豊記
   (北海道高等学校遠隔授業配信センター
   (T-base)次長)
杉浦 真由美 (北海道大学)
鈴木 敦子
   (神山まるごと高等専門学校 副校長)
濱上 隆道 (富士通株式会社)
17:25-17:30
閉会挨拶
小林 真也 (愛媛大学)
17:30-17:45 休憩、懇親会準備
17:45-19:15
懇親会(会員外ベンダーの参加はご遠慮いただきます。)
※会費制:500円
  • お飲み物とおつまみの簡易パーティです。お気軽にご参加下さい。

講演者/パネルディスカッション パネリスト

「データ活用型学習:日々の授業や学びに用いるラーニングアナリティクス」

lecturer
堀越 泉(Horikoshi Izumi)
京都大学 学術情報メディアセンター 助教
2021年上智大学にて博士号(工学)取得.2022年3月より,京都大学・学術情報メディアセンター助教. 学習ツールを横断したラーニングアナリティクスのための技術標準の実用化,リアルワールドデータに 基づくラーニングアナリティクス研究の実証,データ活用型学習の実証に従事.

「人口減少社会時代の地域教育
  -ICTを活用したT-baseのチャレンジ-」

lecturer
佐藤 豊記
北海道高等学校遠隔授業配信センター(T-base) 次長
[略歴]
平成 8年 北海道道立高等学校教諭(地歴・公民)採用
平成11年 洞爺村立北海道洞爺高等学校
平成19年 北海道江別高校学校教諭
平成27年 北海道札幌東陵高等学校教諭
令和 3年 北海道高等学校遠隔授業配信センター教諭
令和 5年 北海道高等学校遠隔授業配信センタ-次長
  • 文部科学省学校戦略DXアドバイザー(令和5年~)
  • 財務省北海道財務局財務行政アドバイザー(令和5年~)
  • 北海道高等学校教育研究会地歴公民部会事務局長(令和6年~)
  • 北海道高等学校政治・経済研究会理事(令和5年~)
  • 公民科・家庭科連携学習会主宰(令和3年~)
[研究分野、研究テーマ]
  • 小規模校における遠隔教育
  • 高等学校における教科連携
  • 金融経済教育
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 北海道公民教育学会

「ハイブリッド型授業の設計支援
  ~ リビルド法と授業デザインツールキット ~」

lecturer
杉浦 真由美(Mayumi Sugiura)
北海道大学 大学院教育推進機構 准教授
[略歴]
早稲田大学大学院修了 博士(人間科学)。札幌医科大学講師を経て現職。研究分野は教育工学・インストラクショナルデザイン・医学教育・eラーニング。
[研究分野、研究テーマ]
インストラクショナルデザインの知見に基づき、教育の効果・効率・魅力を高める手法を追求する教育工学分野の研究に取り組んでいます。主に、ハイブリッド型授業の設計手法の開発や授業設計の支援、ICTを活用した教育の効果検証などを行っています。また授業では「大学生の学び」に着目して、ピアレスポンスやフィードバック・リテラシーをキーワードとした実践研究に取り組んでいます。加えて、学外では、管理職を対象とした教育セミナー、オンラインプラットフォーム開発、コンテンツの制作などに携わっています。
[所属学会、受賞歴、著書など]
(所属学会)
  • 日本教育工学会
  • 教育システム情報学会
  • 日本医学教育学会
  • 日本インターベンショナルラジオロジー学会

(受賞)
Katsusuke Shigeta, Mayumi Sugiura(2023)Best-in-Track; Blended Teaching and Learning track, Rebuilding method : Developing the course design strategy for blended learning with an interactive toolkit, Online Learning Consortium; OLC Innovate 2023

(著書)
  • 2018年 伝わる・身につく ナースのための教える技術 メディカ出版
  • 2021年 医療者のための教える技術 オンラインと対面のハイブリッド型教育研修 メディカ出版
 

「神山まるごと高専の学び
  デザイン×テクノロジー×起業家精神」

lecturer
鈴木 敦子(Suzuki Atsuko)
神山まるごと高等専門学校 副校長
早稲田大学卒業後、起業家型リーダーの育成を通じて社会の発展に寄与するNPO法人ETIC.立ち上げに参画。 理事兼事務局長、人事会計総務、マネジメントサイクル、バックオフィス全般を担うと共に、プログラムのコーディネーターとして、 多くの起業家を支援してきました。2024年度より副校長として、神山まるごと高専参画。人間の未来を変える学校になるように、みんなでチャレンジしていきます。
[略歴]
1995年3月 早稲田大学第二文学部卒業
1993年4月 起業家支援団体ETIC.で活動開始(創業)
2000年3月 特定非営利活動法人ETIC.登記・事務局長就任
2021年8月 体制変更により同上理事退任
2024年4月 神山まるごと高専副校長就任

「ともにイノベーションを!
   神山まるごと高専と富士通がめざすこと」

lecturer
濱上 隆道(Hamagami Takamichi)
富士通株式会社 CEO室 CDXO Division シニアマネージャー
出身は兵庫県城崎町。
富士通入社後、29年間の東京で勤務。大手製造業をマーケットとしたセールス部門で活動後、2020年4月から徳島へ。 徳島支店長・支社長の3年間を経て、昨年4月~ CEO室 DX Divisionへ異動し、神山まるごと高専のコラボ活動を担務。

「人口減少時代の教育を支えるICT
   ~シーズ、ニーズ、デザインからの実践~

lecturer
喜多 一(Kita Hajime)
京都大学 国際高等教育院 教授
1959年生まれ、1987 年京都大学大学院工学研究科博士課程研究指導認定退学、工学博士、 京都大学 工学部 助手、東京工業大学 大学院 総合理工学研究科 助教授、大学評価・ 学位授与機構 教授、京都大学 学術情報メディアセンター 教授を経て 2013年より京都大学 国際高等教育院 教授、2016年9月まで同院副教育院長、2016年10月より2021年3月まで 京都大学情報環境機構 機構長を兼務。2023年4月より大学 ICT 推進協議会事務局長代行を兼務。 システム制御情報学会、計測自動制御学会、情報処理学会、社会・経済システム学会などの会員。 情報処理学会 一般情報教育委員会 委員。社会・経済システム学会 2023, 2024年度会長。 専門はシステム工学、情報教育。社会シミュレーション、一般情報教育、初学者のプログラミング教育の 研究に従事。「Pythonプログラミング学習のための教科書の作成と無料公開」で 情報処理学会 2021年度優秀教材賞を受賞。

第46回SS研総会

日時 2024年4月26日(金) 総会 14:30-17:30
         懇談会17:40-19:00
※従来とは異なり「4月26日」開催となりますのでご注意ください。
開催方法

ハイブリッド開催 集合+オンライン開催(Zoom)

会場

総会:JR川崎タワー20階大会議室M203
懇親会:JR川崎タワー20階大会議室M202
※従来の汐留シティセンターではなく、JR川崎駅付近にあるJR川崎タワーでの開催となります。JR武蔵中原駅前にある「川崎工場」とは別物になりますのでご注意ください。

参加対象 SS研会員
参加費 総会:無料
懇親会:500円(当日受付にて申し受けます。)
参加申し込み [開催済] 総会は無事終了しました。ありがとうございました。

プログラム(敬称略)※予告なく変更する場合がございます。予めご了承下さい。

14:00- 受付開始
14:20- ZOOMアクセス開始
14:30-14:35
挨拶
江口 義明(富士通株式会社)
14:35-14:45
開会挨拶・議案書投票結果報告
岡村 耕二(九州大学)
14:45-15:25
講演30分+QA10分

富士通講演
SLIMプロジェクトにおける富士通の役割
中野将弥(富士通株式会社)プロフィール
 

「SLIM」プロジェクトにおいて富士通が担っていた、衛星管制システム運用、画像航法支援、軌道決定の業務について紹介します。特に深宇宙探査機に対して40年近くの実績がある軌道決定運用を中心に、「SLIM」軌道決定の苦労や難しさ、ピンポイント月面着陸直前の軌道決定の裏側についてお話ししていきます。

軌道力学, 軌道決定,衛星管制システム運用, 画像航法支援
プレゼン資料(PDF:5.66MB)
15:25-15:35 休憩[10分]
15:35-16:30
講演 45分+QA 10分

特別講演
小型月着陸実証機「SLIM」の月面着陸とその意義
坂井真一郎(宇宙航空研究開発機構)プロフィール
 

小型月着陸実証機「SLIM」は、準備期間を経て、2016年4月から活動を開始したJAXAプロジェクトである。開発された探査機は、2023年9月7日にH-IIAロケットによる地球周回軌道への投後、軌道遷移等を経て、2024年1月20日に月面へ着陸した。搭載カメラの画像から、着陸精度は少なくとも10m程度と評価されており、世界初となるピンポイント月面着陸を達成した。本講演では、着陸およびその後の運用結果を紹介し、その意義について述べる。

ピンポイント着陸, 航法誘導制御, 月着陸, 月惑星探査, 宇宙探査
プレゼン資料(PDF:12.1MB)
16:30-17:25
講演 45分+QA 10分

特別講演
玩具会社がSORA-Qを通じて宇宙事業に関わる理由や想い
赤木謙介(株式会社タカラトミー)プロフィール
 

宇宙産業とは遠い存在にある子ども達を相手に事業展開する玩具企業が、今回JAXAと月面ロボットを共同研究する事になった経緯や完成までの苦労について紹介、また月着陸実証機SLIMによる月面着陸後も含めて、玩具会社として今後どのような関わり方をしていくのか、玩具と子どもと宇宙を交えた構想について触れていきます。

SORA-Q、玩具の技術、宇宙産業と地上での活動
プレゼン資料(PDF:7.56MB)
17:25-17:30
閉会挨拶
高木 亮治 (宇宙航空研究開発機構)
17:30-17:40 移動・休憩
17:40-19:00
懇親会
※会費制:500円

講演者

SLIMプロジェクトにおける富士通の役割

lecturer
中野 将弥(Nakano Masaya)
富士通株式会社 PSITS-P4
[プロフィール]
人工衛星・探査機の軌道決定解析や運用支援、軌道計画立案業務など、軌道力学に関わる業務を実施。「SLIM」プロジェクトでは2016年より軌道決定解析業務に従事し、月遷移軌道~月面着陸までの軌道決定運用を担当。

小型月着陸実証機「SLIM」の月面着陸とその意義

lecturer
坂井 真一郎(Sakai Shinichiro)
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所
宇宙機応用工学研究系 教授
SLIMプロジェクトマネージャー
[略歴]
2000年、東京大学大学院電気工学専攻博士課程修了。2001年に宇宙科学研究所に助教として採用後、れいめい(INDEX)、ASTRO-G、ひさき(SPRINT-A)、あらせ(ERG)等、科学衛星の姿勢制御系開発に従事。併せて人工衛星の姿勢制御、電磁気フォーメーションフライト、探査機の着陸航法誘導制御等の研究に従事。2005年より准教授、2019年より教授。2016年4月から、SLIMプロジェクトマネージャーを併任
[研究分野、研究テーマ]
  • 人工衛星の姿勢制御、姿勢決定、ダイナミクス
  • フォーメーションフライト、特に電磁気フォーメーションフライト
  • 探査機の着陸航法誘導制御
[所属学会、受賞歴、著書など]
  • 日本航空宇宙学会
  • 電気学会
  • 日本工業新聞社 第14回先端技術学生論文 最優秀賞(文部大臣賞), 2000年
  • 電気学会 電気学術振興賞(論文賞), 2000年
  • 第51 回宇宙科学技術連合講演会, 若手奨励賞最優秀賞, 2007年

玩具会社がSORA-Qを通じて宇宙事業に関わる理由や想い

lecturer
赤木 謙介(Akagi Kensuke)
株式会社タカラトミー
事業統括本部 メディア戦略室 D2C・CX戦略部 部長
[プロフィール]
キャラクターアニメ玩具から宇宙関連玩具まで各企業とのアライアンス事業の運営、マーケティング・企画業務を実施。JAXA、ソニーグループ、同志社大学と共に変形型月面探査ロボットSORA-Qを共同開発し、さらにSORA-Qの地上での事業活動において1分の1サイズの遊べるレプリカとして、SORA-Q Flagship Modelを発売。月面ミッション自体の認知を子ども達に広げる宣伝活動を推進。